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vol.4 中学1年生、勝ちまくる|青春駆ける ~馬術に情熱の全てを捧げた10年間の成長の足跡~

8月:小障害から中障害へレベルアップを見込むも…

更なるレベルアップを図るために夏休みに特訓を行いました。

これまでは60~100cmの『小障害』というカテゴリーの競技に出ていました。今後さらにレベルアップするには、110~140cmの『中障害』と呼ばれるカテゴリーを目指さねばなりません。100cmと110cmとではたった10cmの差なんです。しかし、馬上で障害と正対してみると全く印象が違うから不思議。

100cmまでは”まぁ、何とか飛べるだろう”と悠然と構えていられました。事実、ディーちゃんと100cmコースの経路練習をしても問題なくクリア。MRCにいた他の馬でも100cmのコースならクリアできた。100cmまでだったら正直言ってあまり怖いとは思いません。110cmからは違いました。スーパーホースのディーちゃんをもってしても上手く経路を回れないケースが。障害物への誘導が悪いとディーちゃんは障害物前で急停止 (拒止)します。「アタシ、そんなのじゃ飛べない!もっとうまく誘導してよ!」と言ってくるかの如くに、です。自分なりに工夫をしても飛越できないことが多々ありました。それを見かねたI先生が私と乗り替わったらちゃんと飛ぶ。110cm以上だと障害物を飛び越える際に恐怖心が湧いてきました。 (ヘタな誘導だと拒止される…)と自分にプレッシャーをかけていたのも良くなかったのでしょう。己の恐怖心がディーちゃんに伝わり、ディーちゃんまで怖がり飛ばなくなる。

  • 私が怖がる
  • →ディーちゃんが怖がる
  • →そのせいで拒止される
  • →また飛ぶのが怖くなる

と負のスパイラルに突入しました。

今までは「気合で何とかしろ」の一点張りだったI先生も、さすがに見かねたのか、「ちょっと高さ下げて練習しようか」と仰るようになりました。最高でも100cm。苦手の110cmはしばらくお預けになりました。100cmまでなら何とか飛べる。正対しても怖くないから自信を持って馬に合図を送れる。障害物を幅数十cm間隔で二つ並べた”オクサー障害”も飛べるように。100cmのオクサーを飛べてなぜ110cm単発の障害を飛べないのか不思議ですが、とりあえず100cmまでなら何の問題もなくクリアできました。I先生、私が自信をつけたとみるや、たまに障害の高さをコソッと上げて110cmにしていました。調子の良い日は上手く飛べたものの、 少しでも(怖い!) と思ってしまった日は全然飛べませんでした。

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