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【陸上】3000mで10分を切った練習法

2020年11月8日午前6時半、私は北海道大学の土トラックにて3000mタイムトライアルを行った。

そして、愛するアディゼロジャパン4と共に9分42秒を記録した。

以下では3000m10分切りを達成するまでに行った練習内容をざっと説明していく。

 

「コレとコレができたら絶対10分を切れます!」という万能な練習法など世の中に存在しないと私は考えている。

そんなものがあるのなら今ごろ10分を切れなくて悩んでいる人は一人もいないだろうし、書店に陳列されたガチなランニング本など一冊も売れないはずだからである。

従って、以下では私が2020年3月から11月まで重点を置いてきた練習内容について”紹介”していこうと思う。

私の練習法で練習したらもしかするとあなたも10分を切れるようになるかもしれないが、人間というものは個体差の大きな生き物なので、あくまでも参考程度に読み進めて頂きたい。

 

ジョグ(4’40″/km):3月~11月

まずはジョグ

これがランニングの基礎を作る。

絶対に疎かにしてはいけない最重要の練習であり、走行距離の9割を占めるジョギング練習への取り組みは間違いなく走力の伸び幅に大きな影響を及ぼす

走行中は常にフォームをチェックし、足の指先から頭のてっぺんまで自分のイメージ通りに動かせているか集中して確認し続けよう。

 

私の場合、ジョグペースは4’40″/kmをベースに練習していた。

ここに”4’40″/km”という具体的な数値を示してみたが、別にこれはランニングウォッチとにらめっこして出しているスピードではない。

1km4分40秒というペースは、”脱力して楽に走っていたらいつの間にか4’40″/kmというスピードで走れていた”というあくまでも結果としての数値である。

疲れている時はペースが5’00″/kmまで落ちる時もあるし、めちゃめちゃ体が動くときには4’25″/kmでジョグできている事もあったというのを特記しておく。

要するに、ジョグのペースなどそんなに気にしなくて良いという事である。

ペースを気にするぐらいならフォームを気にした方がいいし、ランニングウォッチのGPSも寸分の狂いもないわけではないから1kmごとに時計が教えてくれるペース自体もアテにならないのが正直な所。

自分の理想的なフォームのイメージを頭に描き、そのイメージ通りに走れるペースで走ればよい。

GPSを気にせず走っていれば、その日の体調に合った最適なジョグペースで走れるようになるはずだ。

 

ジョグの距離は12kmをベースにした。

なぜ12kmなのかというと、翌日に疲労をほぼほぼ残さずケガのリスクが限りなく少ないギリギリの距離が自分の場合では12kmだったからである。

12km以上走ると翌日に何となく体の動きが悪いような気がするし、12kmより走る距離が短いと(たとえば10kmだと)走り足らないなぁとモヤモヤした気分を一日引きずってしまう。

回復力が強くてもっと走っても問題ないぜ!という人はもっと走ったら良いと思うが、いやいや12kmなんて気軽に走れる距離じゃないよ…という方は10kmでも7kmでも何でもよいと思う。

自分の身の丈に合った練習をしているのであれば、走れば走るほど確実に強くなる。

しかし、理想のフォーム通り走れる体調ではないのに無理して長時間走る必要はないし、無理して練習しているのであればそれはもはやジョグではなくペース走である。

ジョグは全ての練習の基本なので、イージーに楽しく走れるペースと距離で行ってもらいたい。

参考として私の4’40″/kmで12kmという数字を挙げさせてもらったが、この数字に縛られる必要は一切ない。

 

流し:5月~11月

ジョグ練習の最後には必ず流し(ウインドスプリント)を入れた。

ウインドスプリントを入れた理由は2つある。

 

一つ目は、自分の限界スピードを上げて馬力を付けるためである。

最大馬力が上がればインターバル走でも多少は楽に感じられるようになるし、ボテっとしていた筋肉が引き締まってカッコよくなるのである。

もう一つの理由は、ジョグでも爽快な気分で練習を終えられるようになるからである。

ジョグでゆっくり走った後だとウインドスプリントのスピード感が非常に強く味わえるし、そうした疾走感で練習を締めくくると本当に清々しい気分を味わえるのである。

流しは単体で行うだけでも十分なスピード強化練習になる。

従って、体が十分な負荷に慣れていないうちから流しに取り組むのはケガのリスクがあるため非常に危険である。

まずはジョグで体を慣らし、ジョグの後に何かプラスで練習を行える身体的&精神的余裕ができた段階で50m1本から挑戦してみよう。

1本1本の質を高めるために、呼吸がちゃんと落ち着いたのを確認してから2本目,3本目の流しを行うのがオススメである。

流しはジョグの後だけで十分だ。

インターバルや閾値走の後にやる余力があるのならやって頂いて差し支えないが、(それをやる余力が残っているのならもうちょっとポイント練習に力を割いた方が効果があるんじゃないの?)と私は考えてしまう。

流しはプチ・ポイント練習だから、ポイント練にポイント練を追加するのは少々無理がある。

ジョグの最後に丁寧に行うことによって最大の効果を最も効率よく得られるというものであろう。

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