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#13 沖縄100Kウルトラマラソン2024への道 『カメラ・写真』についてのコラム

#12 沖縄100Kウルトラマラソン2024への道 『宿命』についてのコラム

2023-10-15

こんにちは!馬術競技から陸上競技に転向した、100km自己ベスト9時間1分の現役北大理系大学院生かめ (D1)です。 2024年12月スタートの沖縄100Kウルトラマラソンへ向けて練習しており、記事を書きながら日々の練習内容を振り返ることにしています。

 

『カメラ』に関するコラム

先週は宿命に関して話しました。今週は『カメラ』についての話題をお届けします。

 

2023年10月2日から翌年3月30日までイギリスのオックスフォード大学に留学します。初めての留学。初めての海外渡航。初めての異国生活とあって胸をパンパンに膨らませて渡英。留学へ赴く一週間前、ふと「カメラが欲しいなぁ…」との衝動に駆られれました。昔コンビニで売られていたようなインスタントカメラではなく、デジカメや一眼レフのような本格的なカメラが欲しくなったのです。

”スマホでも写真は撮れるじゃないか”、そう思われるかもしれません。確かにそうです。最近のスマホのカメラは凄いですから。被写体に合った最適な設定を自動で調整してくれる。画素数も二千万規模。撮影後の加工も簡単…といった風に良さばかりが際立っています。わざわざカメラを持ち歩かずともスマホ一台で事足りるのです。いや、わざわざ海外で立派なカメラを持ち歩いていたら「盗んでください」と言っているようなものだし、犯罪被害に遭う確率を自ら高めてしまうようなもの。

留学する三週間前からカメラを買おうか悩み始めました。カメラ初心者の私に一眼レフは荷が重いから最初からデジカメ一本に絞って検討。う~ん。どれも同じカメラに見えてしまうな。値段が違えば何がどう変わってくるのかサッパリ分かぬからまた調べる。悩み続けて遂にあと10日。そろそろ決めなくちゃならない。そもそもカメラ、必要なのか…?前述のようにスマホでも写真は撮れるし荷物は嵩張らずに済むし…

最終的に渡航7日前まで悩んで遂に決断を下しました。『よし、カメラを買おう!』と購入に踏み切ったのです。よくよくネットで調べてみると、カメラにはスマホよりも画質の面で優位性があるみたい。画質、コレめちゃくちゃ大事。いくら良い風景を写真に収めたとしても、画質次第でのちのち見た時の印象が大きく変わるからです。最初で最後の海外留学、写真の質には最大限にこだわりたい。己の眼で見た絶景の美しさをなるべく色褪せさせずに保存したい。”スマホでいいや”とカメラを買わずにイマイチな写真しか残せないのはイヤ。お金をケチって一生悔やむのだけは何としてでも回避しなくちゃ。

札幌駅西口のヨドバシカメラでカメラの現物を購入しようとしました。ところが目星を付けていた商品が軒並み品切れで売っていなかったのです。半導体の供給不足の影響がここまで迫って来ているだなんて…!! 駅南口のビックカメラに足を運んで探してみてもやはり無い。家に帰ってAmazonを開く。Amazonでは品薄ながらも何点か在庫がありました。通販でカメラを購入すると納品の遅れで留学前にカメラが届かない可能性も。イチかバチか、届かないリスクを承知で購入ボタンを押しました。渡航3日前、本当にギリギリにカメラが家へ届いてくれて安堵。良かった。コレでイギリスの風景を極上の画質で残せるんだな。

 

カメラを片手に留学へ出発。札幌から新千歳空港へと向かう馴染みの道さえ新鮮味を帯びてくるから不思議。見るもの全てが真新しい。カメラに次々と収めたくなる。カメラがあればどんな場所でも冒険しているような感覚になる。楽しい。楽しすぎるぞ。シャッターを切る手を止められなくて”どうしようかな…”と困っちゃうほど。掌の中に思い出が次々と蓄積されていく音を聞くのが快感。いつまでも写真を撮っていたくなり夢見心地でまたカメラを構える。

この目で見た美しい景色をカメラでたっぷりと撮れました。

渡航直前の羽田空港⇩

北極圏で観た日の出⇩

青空に映えるユニオンジャック⇩

ビッグベンを背景に写真撮影⇩

先週はスウェーデンの国際学会へ⇩

写真撮影技術が低くいが故にまだまだ上手く写真を撮影できていません。ただ、もしカメラを持って行っていなければこれほどたくさん写真を撮ろうという気にもならなかったかと存じます。撮る回数に比例する形で撮影がますます楽しくなっていく。最初よりかは今の方がピント合わせや手の震えも抑えられてきていると思うし、留学期間中は常にカメラを携帯して撮影の腕を練磨していきます。

 

写真に関連した話題を一つ。私はYouTubeなど”動く”媒体よりも写真や書籍など【動かない】媒体の方が好みです。いま皆さんがご覧になっている私のブログも動かない媒体のうちの一つ。世の中には動くより動かない方が美しいモノが多くあります。たとえば美人。動かなかったらただの憧憬の存在だったのに、動いた瞬間 (あぁ、生身の人間だったのか…)と思わず幻滅させられる。伸び伸びとした無邪気な言動でわざと男に媚びようとした瞬間、 (なんじゃこりゃ、不自然すぎるよ) と夢からサッと醒めてしまう。”こんな不快な思いをするぐらいなら動かないでくれた方が良かったじゃないか”と。

写真や文章で時を止めども人物や景色の命は奪われない。本物の高品質な”動かない”媒体は人の息吹や森のそよめきを臨場感を持って味わわせてくれます。時にその立体感は動く媒体をも遥かに凌ぐ。動かない媒体の最大の長所は、動かない対象を『人間の想像力』をスパイスに自らの好きなように思う存分脳内で躍動させられる所です。”動く”媒体では対象の動作を媒体自体が規定してしまいます。いくら”伸び伸びと動き回っている素振り”を見せたとしても、媒体内で映るただの一通りの方法でしか”伸び伸びと動き回っている素振り”を見せられない。コレのどこが伸び伸びなのか。不自由だ。あまりに不自由極まりありません。私がYouTubeをなるべく避けるのはコレが原因なんですよね。漫画も嫌い。登場人物の動作や表情を一意に規定する点が不自由に感じる。”動かない”媒体ならばその媒体を核として十人十色に様々な空想を繰り広げることができる。よって、本当に自由な世界は”動かない”媒体の中にしか広がっていないと感じるのです。

最近の世の中、動く媒体が多すぎると思う。何でもかんでも動画や音声にしようと皆さんちょっと頑張りすぎています。もっと静かな世界の方が私は落ち着いて暮らせるんだけどなぁ。脳に放り込まれる情報量の多さにアップアップさせられている日々。これ以上テクノロジーが進化しても人間の内面的世界の幸せは決して増えていかないでしょう。動かないアナログな媒体の持つ潜在的可能性を社会全体に認知して頂きたいものです…と大学院の工学系博士課程に所属している私が言うのもアレなのですが (苦笑)

 

カメラに関するコラムは以上。来週は『生き急ぎ (いきいそぎ)』をテーマにお話しします。

#14 沖縄100Kウルトラマラソン2024への道 『生き急ぎ』についてのコラム

2023-10-29

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