私は現役北大院生サブスリーランナーである。
今年の1月にAmazonでグライドライドを購入し、グライドライドで今までに計500km以上走行した。
この記事では、愛用していたグライドライドの使用を辞めた理由について解説する。
グライドライドに興味のある方には何かしら参考になるところがあると思うので、是非最後までご覧になって頂きたいと思っている。
それでは早速始めよう。
Contents
グライドライドを履くのをやめた3つの理由
微妙なグラつきの影響で頻繁に膝や足首へ違和感が出るようになったから
最初の理由は、グライドライドの安定感にある。
着地するたびに横へ微妙なふらつきを感じ、それが原因で足にトラブルが発生するようになったのである。
- 30km以上のロング走をすれば必ず膝が痛くなるし
- 坂道走をすれば絶対に足首が痛くなるし
どうしても私にはグライドライドが合わなかったようである。
(我慢して履き続けていればそのうち問題なく履けるようになるかな)と思って耐えていたが、さすがに500km使ってトラブル続きだともう限界である。
走るたびにどこかが痛くなるにもかかわらずグライドライドを選んでいたのは、グライドライドの柔らかいクッショニングがとても好きだったからである。
あの優しさのおかげでロング走翌日に筋肉痛になる事は一切なくなったし、違和感さえなければ翌日からガンガン練習して行けそうな勢いなのであった。
好きで好きで仕方がないのにどうしてもフィットしてくれないのは、片思いの女の子に恋焦がれているのと同じ事かもしれない。
履くたびにケガするシューズをこれ以上履くわけにはいかないんだ…
昔、ペガサスターボ2も同様の理由で手放した経験があるが、私にはどうも柔らかいシューズが合わないのかもしれない。ライトレーサーやGT-2000といった硬いシューズではこれほど頻繁にトラブルに見舞われた経験が一切ないので、今後シューズを選ぶときには硬くて安定感のあるシューズを買いたいと思っている。
薄底時代よりふくらはぎの筋力が圧倒的に弱くなってしまったから
次に、筋肉の低下が理由として挙げられる。
アディゼロジャパン4をメインシューズとしていた時と比較してふくらはぎの筋力が激落ちしてしまい、たまに薄底シューズ(アディゼロジャパン5)で走ってみるとふくらはぎが張るようになってしまったのである。
これはグライドライドの前足部の反り上がりに原因がある。
グライドライドは、ふくらはぎをほとんど使わなくても前へスイスイ進めるようになっているのだ。
そりゃそうだ、使わない筋肉は落ちるに決まっている。
大学受験で覚えた日本史の知識も4年間の大学生活で一切使わなかったせいですっかり抜け落ちてしまったし、それと同様に、ほぼ使わなくても上り坂さえ上れちゃうのだからふくらはぎが退化するのも当然である。
退化したなら薄底シューズで鍛え直せばよいのだが、あまりにもグライドライドの履き心地が良すぎたせいでロング走時にグライドライド以外の靴を履こうという気分にならなかったのもまた事実。
いつの間にかグライドライド依存症になってしまい、気が付けば他のシューズを履けなくなるまでに中毒化していたのであった。
今後は薄底シューズor従来型初心者モデルシューズを練習用として履き込んでいく。
グライドライドで失った筋力を少しずつ取り戻し、(また履いてみたいな)と心から思った時に下駄箱から取り出して一緒に走りたい。
筋力を復活させた頃には足に支障なく履きこなせるようになっているかもしれない。
もしウルトラに使えたらこれほど心強い味方はいないと思うので、そんな嬉しい日が来るのを信じてグライドライドを使うのを一時休止することにしたのである。
グライドライドを履くのは悪い事ばかりではない。このように良い面も少なからずあるのである。あくまで私に合わなかったというだけであり、合わないどころかジャストフィットする方だって少なくないはずである。
走るのが楽すぎて面白くないから
最後の理由は少々ひねくれている。
グライドライドがあまりに優秀なシューズなので、走るのが楽すぎてつまらなくなってきたのだ。
ウエーブライダーでキロ5分の出力でもグライドライドならキロ4分40秒ぐらいで走れてしまうし、しかも足に全く着地衝撃が伝わらないのでそのスピードを40km,50kmと維持できてしまうのである。
(こんなに楽に走れてしまうといつの間にか自分の実力を錯覚してしまう)と思い、グライドライドと一旦距離を置いてみようと思ったのであった。
私は90分ジョグを基本練習に据えているのだが、アディゼロジャパンとグライドライドでは時間の過ぎ方が全く違うように思う。
アディゼロジャパンでは
という感じで時間と向き合うのに対し、グライドライドを履いて走るとあまりの心地よさに
と10分や20分延長してしまう事もザラにある。
同じ速さで走っている時でもグライドライドの方が圧倒的に時間経過が早く感じるし、しかも大抵の場合グライドライドで走った方が走行ペースが速い。
走るなら少しでも楽な方が良いに決まっているが、ぶっちゃけグライドライドを履いて走っても楽すぎて狙った練習効果が出ているようには思えないので、あえて苦しい道を選んで進んで突き進んでみようと考えた次第である。
良い靴だとは思うけど、私が使うべきシューズではなかった
グライドライドはすごく良いシューズだと思う。
アシックスが打ち出したコンセプト通り非常に楽に長く走れるし、あの極上のクッショニングと適度な反発感はいつまでの走っていたいと思わせてくれるほどである。
しかし、走るたびに足への違和感が生じ、しかも脚筋力を弱めてしまうシューズをこれ以上履くわけにはいかないのである。
グライドライドとの別れは非常に辛いが、私のフルマラソン2時間50分切りのためには致し方ないと割り切る事にする。
このシューズを履くべき人は
- 足が頑丈な人
- 楽に長く走りたい人
- 流行りの厚底シューズを試してみたい人
こうした方々である。
グライドライドは着地のたびにブレるため、足が頑丈である事は必須だと言える。
もしグライドライドを使いこなせたら、あなたの走行距離は劇的に増加するであろう。
私の場合、グライドライドのおかげで初めて月間400kmを突破するほど走りこめたので、(このシューズがもう少しブレなければなぁ…)と悔しい思いでいっぱいなのである。
グライドライドに関する記事は他にもあるので、時間があればこちらにも目を通して頂きたい。
以上です。