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【神】アディゼロジャパン8 シューズレビュー|名機・ジャパン4を超えた!

 

購入の目的と動機

先日、アディゼロSL2を買いました [レビュー記事]。ジョグで使う分には非常に走り心地の良い練習用シューズ。しかし、トラックでインターバル走へ使う分には少々役不足感が。クッション性があまりに高すぎるがゆえ、力がミッドソールへ吸収されていくような感じがしたのです。もう少し速く走れるシューズが欲しい。クッション性が高く、耐久性と軽量性、それに反発力も兼ね備えた練習用シューズが必要 (超贅沢笑)。カーボンプレート非搭載じゃないとダメ。自分の贅沢な悩みを解決してくれるシューズをネットで探していくうち、最終的にアディゼロジャパン8と出会ったのです。

アディゼロジャパンシリーズはジャパン5以来。歴代最高の名機・ジャパン4のミッドソールがライトストライクに変わり、走行感がイマイチになって履かなくなりました。あのモチモチなブーストフォームが好きだったんですけれどもね。アレ、なんで辞めちゃったのだろう。あまりに残念。もったいなさ過ぎるわ。今回のジャパン8はネット上でとにかく好評。『あのジャパン4が戻ってきた!』『ジャパン4を超えた!』と大騒ぎ。ジャパン4は自分が初サブスリーを達成した時に履いたシューズ [富士山マラソン2019体験記]。ジャパン4が帰ってきたとあってはもう、履くしかありません。ネット上の先人のアドバイスに従い、普段よりハーフサイズ小さめの26.0cmを購入。

かめ
ジャパン4は26.5cmでジャストフィットでした。ジャパン8はジャパン4よりハーフサイズ小さいモノを選ぶのがオススメです!

 

履いて走った時のファーストインプレッション

ジャパン8を履き、土トラックにてインターバル走を実行。1kmラン (3’30″前後)- 90秒レストを8回繰り返し行ったのです。

評判通り、【ジャパン4が帰ってきたな】という印象。軽い・柔らかい・よく跳ねる超優良シューズが戻ってきました。コレだよ、コレ。コレをずっと待っていたんだよ。走りやすいったらありゃしない。あまりにスイスイ進みすぎて笑みを抑えられませんでした。ていうか、マジでいいな、コレ… 走行感はジャパン4以上じゃないか?”こんなに走りやすくていいんですか”って感じ。アディゼロSL2の完全上位互換。買って大正解。最高の買い物になりました。

単に手放しで褒めても読者さんには参考にならないでしょう。そこで、以下では

  • フィット感や通気性
  • クッション感
  • 重量と反発力
  • 耐久性

これらについてそれぞれ解説します。

 

各スペックの解説

フィット感・通気性

シュータンとアッパーが一体になっています。そのおかげか、踵から甲までピタッとフィットしてくれて最高です。走行中は全くブレません。足とシューズが一体になって軽やかに次の一歩を繰り出していけます。指先回りは窮屈でもなく、かといってブカブカすぎることもなく。走行中に指先が痛くなるトラブルは発生しませんでした。

通気性は抜群に良いです。アッパーは布というより、ただのメッシュ。シューズの中に入れた指が透けて見えるぐらいスケスケ。シューズの中で汗をかいても蒸れず、余計なトラブルが発生しません。夏場の走り込み用シューズとしてお誂え向き。逆に冬は指先が若干冷えて辛いかも…

 

クッション感

ミッドソールには2つの素材が搭載されています。踵部分がライトストライク2.0、つま先部分がライトストライクプロ。踵の接地感はモチッとした弾力性が。つま先からの離地感はフワッとした柔らかさが。慣れないうちは少し気持ち悪かったです。硬いのか、柔らかいのか、君はいったいどっちなんだい?

二種類のミッドソールを使う時って大抵、上と下にソールを配するじゃないですか?ジャパン8は異なる種類のソールを前後に配置する見慣れない構造を取っています。ジャパン8独特の走行感には距離を重ねるにつれ順応していきました。ソールの異様さを意識しすぎず、普段通り走れば全く問題ありません。クッション性はスピードトレーニングを行うのに必要十分。接地感があるのにクッション性もある摩訶不思議なシューズがジャパン8。

 

重量・反発力

ジャパン8は26cmで205g程度。非常に軽いです。アシックスのライトレーサーよりも軽い。おまけに反発力が高い。トラックでのインターバル走を問題なくこなせるスペック。SL2にて3’35″/kmで走ったときと同じ努力感でジャパン8を履いて走ると3’28″/kmに。普段よりキロ10秒上がると噂のSL2よりキロ5~10秒上がります。反発力の高さのおかげで猶のことシューズが軽く感じられるのでしょう。インターバルはもちろん、ダッシュだって可能。ジャパン8なら自分の限界までスピードを上げて練習して行けそうです。

 

耐久性

アウトソールの踵部分には耐摩耗性に優れたアディウェア [ADIWEAR]が、前足部には車のタイヤにも使われているコンチネンタルラバーが搭載されています。これに関してはジャパン4と同じ。何百キロも使える耐久性を有していそうです。

 

足底筋膜炎チェック

最近のシューズはゆりかごやロッキングチェアの如く転がります。ミッドソールを固くし、あるいはソールへプレートを入れてつま先の反り上がった構造を作っているのです。多かれ少なかれ反っています。反っていないシューズを見つける方が難しいぐらい。アシックスのGT-2000まで12代目からつま先がハッキリと反り上がりました。ふくらはぎやアキレス腱の負担を下げられる嬉しい機能なんだけれども、私のように足底筋膜炎になりがちなランナーにとっては少々辛いモノが。シューズの屈曲性が無い、あるいは少ない場合、一歩ごとに足裏へ大きなストレスが掛かってしまいます。シューズが足底筋膜の自然な動作を阻害し、足裏痛で走れなくなっちゃうのです。

アディゼロジャパン4では足底筋膜炎になりませんでした。ではジャパン8は? …結論、全く問題なさそうです。違和感ひとつ生じませんでした。シューズの屈曲点が母指球辺りにあり、離地の際、ミッドソールが適度に折れ曲がります。足底筋膜へ余計なストレスがかかりません。この子となら大丈夫。安心して履いて練習できます^ ^

 

アディゼロジャパン4との比較

ジャパン4の元愛用者としては、ジャパン8とジャパン4と比較せずにはいられません。以下では八項目をそれぞれ5点満点で採点し、ジャパン4とジャパン8とを比較してみました。

ジャパン4 ジャパン8
フィット感・通気性 ★★★★ ★★★★★
クッション性 ★★★★ ★★★★★
重量 ★★★★ ★★★★
反発力 ★★★★ ★★★★★
耐久性(アッパー) ★★★★★ ★★★
耐久性(ミッドソール) ★★★★★ ★★★★
耐久性(アウトソール) ★★★★ ★★★★★
総得点 30/40 31/40

 

フィット感&通気性

ジャパン4もジャパン8もフィット感は最高でした。まるでオーダーメイドなんじゃないかというほど足へジャストフィットしてくれたのです。通気性ではジャパン8に軍配が上がります。ジャパン4が悪いのではなく、ジャパン8があまりに良すぎるだけです。ジャパン8のアッパーはただの網。乾麺を茹でた後の湯切りに使えそうなレベルですから。

 

クッション性

クッション性はジャパン8の方が上。肉厚なライトストライク2.0が着地衝撃を吸収し、足へのダメージを和らげてくれます。ジャパン4も使用開始直後に限っては極上のクッショニング。ただ、数回使うとブーストフォームが硬化してクッション性が少し落ちてしまいます。ジャパン8は何度使ってもクッション性が変わりません。いつまでもモチッとした柔らかさでもって足を守ってくれるでしょう。

 

重量・反発力

重さはほとんど変わりません。実測値も体感重量も両者は伯仲しております。反発力はジャパン8の方がやや上。ジャパン4よりもジャパン8の方が前へ前へと弾むように走れる印象。足を前へと繰り出すのに必要な労力がジャパン8の方が少なくて済むのです。ジャパン4より1~2割ほど楽に走れるかな。すごく快適です♪

 

アッパーの耐久性

アッパーはジャパン4の方が頑丈。ジャパン4は400kmほど使い、2回ほどリピート買いして同じぐらい使い込んだものの、結局アッパーは一度も破れませんでした。ジャパン8の前代・ジャパン7のアッパーは100km程度で破れたそうです。Amazonのレビューは「すぐ破れるんだけどどういうこと?!」と恨み節で溢れていました。ジャパン8はジャパン7より耐久性の高いアッパーを使っているみたい。今のところネット上ではアッパーが破れた旨のレビューを見かけませんが、如何せん見た目がスケスケすぎるので耐久性はどうしても気になってしまう所。

 

ミッドソールの耐久性

ミッドソールの耐久性もジャパン4に軍配が上がるでしょう。ジャパン4のミッドソール・ブーストフォームは何百キロ使っても見た目や反発力が変わりません。対して、ジャパン8は20km走っただけでミッドソールがシワシワに。シワが出来ても走行感には何の影響も無いんだけれども、見栄えが悪くなってしまうのが少々悲しいです。ライトレーサーにせよ、アディゼロSL2にせよ、最近のシューズってすぐミッドソールにシワが出来ませんか?何とかならないのかな。まぁ、長く生きていくうちに線が多く形成されるヒトの手相のようなものだと思えば納得はできるけども。

 

アウトソールの耐久性

©ADIDAS

©ADIDAS

アウトソールの耐久性は互角。強いて言うならジャパン8の方が上かな。ジャパン8の前足部はラバーが面状になっています。どこか一か所が削れやすい構造ではなく、満遍なく削られていく仕組みになっているのです。ジャパン4は面状ではなく、線状。接地面積がジャパン8よりも小さく、その分、削れやすい構造になっていました。アウトソールは線状よりも面状の方が長持ちするのです。

 

総合性能

総合的に見ればジャパン8の方が上。アディゼロジャパン史上最高の名機・ジャパン4を上回る性能を感じます。ジャパンシリーズは万能シューズ。ジョグにも使える。ロングランも可能。スピード練習だってどんと来い。何にでも使える神のようなシューズがアップデートされて爆誕。ジャパン8をこれからも末永く使っていきたいです。

 

フルマラソン適性:アリ。今シーズンはジャパン8とサブ40を達成したい

これだけ軽くてクッション性と反発力を兼ね備えていればフルマラソンにも使えるでしょう。サブ2.5 (3’33″/km)までならジャパン8で十分なのではないでしょうか?そもそも、NIKEのヴェイパーフライがマラソンの世界記録を更新するまではアディゼロジャパンが世界記録を作っていました。2014年のベルリンマラソンでデニス・キメット選手が2:02:57を出したときに履いていたのもアディゼロジャパン。アディゼロジャパンはフルマラソン適性のあるシリーズ。性能がアップデートされた最新鋭のジャパン8なら間違いなくフルマラソンを走れます。

今シーズン、私はジャパン8を履き、フルマラソンで2時間40分 [3’47″/km]を切るつもりです。3年前に出した自己ベストの2時間47分より遥かに高い目標ですが、ジャパン8となら達成できそうな予感がします。

 

最後に

アディゼロジャパン8のシューズレビューは以上です。お買い求めになる際は普段よりハーフサイズ小さめをお選びください。

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