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2023年7月に読んだ15冊の本一覧

2023年6月に読んだ13冊の本一覧

2023-06-30

読んだ本一覧

  1. 【#106読書】日本文学:夏目漱石全集8 小品集 (6/30~7/3)
  2. 【#107読書】HowTo:農家はもっと減っていい@久松達央 (7/4~7/6)
  3. 【#108読書】宗教:神道と日本人 魂とこころの源を探して@山村明義 (7/6〜7/7)
  4. 【#109読書】宗教:古事記完全講義@竹田恒泰 (7/7)
  5. 【#110読書】大衆文学:ボッコちゃん@星新一 (7/10〜7/13)
  6. 【#111読書】米国文学:グレートギャッツビー@フィツジェラルド (7/14~7/16)
  7. 【#112読書】自己啓発:嫌われる勇気@岸見一郎 (7/17)
  8. 【#113読書】自己啓発:幸せになる勇気@岸見一郎 (7/17)
  9. 【#114読書】HowTo:プロだけが知っている小説の書き方@森沢明夫 (7/18~7/20)
  10. 【#115読書】日本文学:謹訳 平家物語 (一) @林望 (7/21~7/23)
  11. 【#116読書】日本文学:謹訳 平家物語 (二) @林望 (7/24~7/28)
  12. 【#117素読】ドイツ文学:愛するということ@エーリッヒ・フロム (6/27~7/5)
  13. 【#118素読】日本国憲法&教育基本法 (7/6, 7/10〜7/11)
  14. 【#119素読】日本論:国家の品格@藤原正彦 (7/12~7/18)
  15. 【#120素読&読書】英国文学:ハムレット@シェイクスピア (7/19~7/26)

 

読んだ本の感想

【#106読書】日本文学:夏目漱石全集8 小品集 (6/30~7/3)

  • 面白度:3/5
  • 読後感:3/5
  • 再読欲:2/5

夏目漱石全集の短編小説を4日間んで一気読み。漱石全集9以降は評論や書簡、文学論のため、漱石さんがお書きになった作品は実質8巻まで。私は短編小説がさほど好きではありません。せっかく登場人物の名前を覚えたと思ったのもつかの間、あっという間に話が終わって次の人物を覚えねばならぬからです。それに加え、短編はその性質上、どうしても深みを出せません。深い物語を作ろうと思えば多少のボリュームが必要だし、短い物語の中で伝えられるメッセージには限界があるのです。小品集の中では『夢十夜』が一番好き。十個のストーリーのそれぞれにおいてヒヤリとさせられる何かがあって、短いながら不思議と心を捉えてやまない作品でした。

 

【#107読書】HowTo:農家はもっと減っていい@久松達央 (7/4~7/6)

  • 面白度:4/5
  • 読後感:3/5
  • 再読欲:2/5

日本政府により日本の食がますます危機にさらされ、”自分たちの『食』は大丈夫なのだろうか…?”と心配になって図書館で借りて読んだ作品。最初は(農家が減っていいわけがないじゃん!)と義憤に駆られていたわけですけれども、この本を読んでいくうちに”確かに減った方が良いかもしれない”と考えがコロッと変わりました。いま、農業系の補助金は新規就農者に充てられている。大規模農家をさらに大規模にするためよりも、小規模な零細農家を助けるために多くのお金が使われているらしい。すると零細農家は農業を辞めたくなっても (補助金があるから)と農業を続ける。そのお金があれば大規模農家の国際競争力をさらに強化し、日本の食料自給率をさらに高められるにも関わらず、使っても仕方がない所へちょびちょびお金を使うから小規模農家も大規模農家も皆救われない。こうした新自由主義的思想は正直あまり好きじゃない。規制は”緩和さえすればいい”というモノではないし、競争を煽ってもデフレの日本経済の調子がさらに悪くなるだけ。ただし、「硬直した日本の農業にメスを入れるべき」という主張には賛成。悪い所は変えていかなきゃ本当に日本の食が終わるから。

 

 

【#108読書】宗教:神道と日本人 魂とこころの源を探して@山村明義 (7/6〜7/7)

【#109読書】宗教:古事記完全講義@竹田恒泰 (7/7)

  • 面白度:4/5
  • 読後感:5/5
  • 再読欲:4/5

金沢での祖母の二周忌に参加すべく、苫小牧から敦賀へフェリーで移動中に船内で読んだ作品たち。混迷を極め、何かにすがりたくなる世の中、”救いの一つとして神道をアテにして力強く生きていきたい”と思って読んだ。神道は現代風の”今だけ・カネだけ・自分だけ”な価値観とは正反対です。「世の中の為に」と身を犠牲にしつつ真摯に生きる道を説く。そんな神道的で素朴な生き方が私の価値観と相容れるのです。どうせ今から兆単位の資産など決して築けやしないのだし、ならば世の中を良くするため懸命に生きて心を満たしたいと率直に思う。神道の根本に横たわっているのが日本神話の古事記です。日本の神様は完ぺきではなく、所々に抜けている所があって面白い。古事記を読んだ翌々日、伊勢神宮へお参りに行ってきました。内宮へ足を踏み入れた瞬間、気分がほんのりと和らいできて、(やっぱ神様って居るんだろうなぁ)と信仰心がますます強まった次第。

 

【#110読書】大衆文学:ボッコちゃん@星新一 (7/10〜7/13)

  • 面白度:2/5
  • 読後感:2/5
  • 再読欲:1/5

短編嫌いを克服すべく、小学生以来久しぶりに星新一の本を読みました。穢れのなかった小学生時代は純粋に物語を楽しめていたのに、今や (本当にそんなことある?)と穿った見方で物語に熱中できなくなっていた。何とか最後まで読み切りました。面白かった作品もある。ただ短編嫌いは一向に直らず、むしろ重症化してしまった結果に…

 

【#111読書】米国文学:グレートギャッツビー@フィツジェラルド (7/14~7/16)

  • 面白度:4/5
  • 読後感:5/5
  • 再読欲:5/5

アメリカ文学で最も切なく、愛おしい作品のギャッツビー。主人公 (ギャッツビー) の積年の思いが決して報われることはなく、周囲から人が次々と離れて無念の底で絶命する。ギャッツビーが死ぬ直前まで傍に一人の親友が居てくれていました。全てを失ったその代わりとして無二の親友を得たのです。この作品を読むたび自分の学部生時代が想起されます。彼女にフラれ、コロナ騒動で人との交流を失ってしまい、辛くてジタバタした苦悶の果てにランニングが生き甲斐となったことを。人間は落ちる所まで落ちてようやく自分の大切なものを悟る。もうちょっと簡単に分かればいいのに、そうもいかないのが難しい所。

村上春樹さんの翻訳とあって最後までスイスイと読めました。今度は野崎孝さんの訳でギャッツビーを味わってみたいです。

 

【#112&113 読書】自己啓発:嫌われる勇気&幸せになる勇気@岸見一郎 (7/17)

  • 面白度:5/5
  • 読後感:5/5
  • 再読欲:3/5

自分の人生はアドラーと出会って変わりました。アドラーと出会う前は過去にウジウジ悩んで自分の殻に閉じこもっていたけれども、出会ってからは『今を懸命に生きるしかない』『過去の意味合いを変えればいい』と大変前向きになれたのです。大学院修士一年次以来、2年ぶりに『嫌われる勇気』を読みました。この2年間、わざと読まないようにし、自分の中でアドラーを咀嚼する時間を長くとってみたのであります。昔は分からなかった複雑な理論が快刀乱麻を断つようにスッキリと合点がいきました。”自分の人生は良くも悪くも自分次第で決まるのだな”と。他責思考じゃどうにもならない。自ら進んで思考なり言動なりを修正・改良していかねばなりません。嫌われる勇気を午前中に読み、午後、幸せになる勇気も一気読みしました。アドラーの考えがやっと腑に落ちて長年のモヤモヤが晴れました^ ^

 

【#114読書】HowTo:プロだけが知っている小説の書き方@森沢明夫 (7/18~7/20)

  • 面白度:1/5
  • 読後感:1/5
  • 再読欲:1/5

近々小説を書いてみようと思っています。それに先立ち (何か書くヒントを得られないものか)と購入して読んだものの、既にブログ執筆の際、自分の中で気を付けていることばかりで全く学びがありませんでした。

 

【#117素読】心理学:愛するということ@エーリッヒ・フロム (6/27~7/5)

  • 面白度:3/5
  • 読後感:2/5
  • 再読欲:1/5

本屋で目を引くジャケットの本を見つけて衝動的に購入して音読しました。「愛することは技術なんだ」という表現には思わず度肝を抜かれましたが、”じゃあどうやったら人を愛せるのか?”といった疑問を解消してはくれません (←ソコが一番肝心なのでは…?)。欧州の学者特有の『物事を全て言語化してやろう』という野心が見えて少し気持ちが悪くなった。この手の自己啓発的心理学書は私と相性がすこぶる悪い。

 

【#118素読】日本国憲法&教育基本法 (7/6, 7/10〜7/11)

  • 面白度:3/5
  • 読後感:3/5
  • 再読欲:3/5

恥ずかしながら、わが国の憲法の全文章をこのたび初めて読みました。(憲法ってこんなことが書いてあったんだ!)と驚嘆させられっぱなし。GHQに押し付けられたモノにしてはしっかりと出来ているんですね。ただ憲法9条はやっぱりおかしい。自衛戦争を放棄したら国家が滅んでしまうと思う。憲法も時代に即した内容に適宜改正せねばなりません。9条があっても相手国からしたら「そんなの知るか笑」とお構いなしに攻められますから。憲法の改正を行う際、国民が良識を保っていなければ憲法がトンデモない内容に変わってしまう (緊急事態条項など)。もっともっと国や社会に関心を持たねばなりませんね。

 

【#119素読】日本論:国家の品格@藤原正彦 (7/12~7/18)

  • 面白度:5/5
  • 読後感:4/5
  • 再読欲:5/5

グローバル化 (アメリカ化)により”国境”という概念がどんどん薄れつつある現在、日本とは何か?日本人らしさって何だ?と適宜確認しておくのが重要。私としては均一化する社会に何の面白みも感じられず、日本なら日本人らしく、イギリスならイギリス人らしく在った方が魅力的だと思います。”国際人”とは英語の話せる人じゃない。自国の文化や歴史に深く通じ、自国の高らかな誇りを胸に他国と正対できる人のこと。小学校から英語を学ばせるのは日本を破壊する行為です。日本人として海外で活躍するには英語より武士道を学ばせるべき。国家の品格を読むのはコレで10回目にもなりましょうか?著者・藤原さんの書く文章は本当に真っ当で面白いです。

 

【#120素読&読書】英国文学:ハムレット@シェイクスピア (7/19~7/26)

  • 面白度:5/5
  • 読後感:4/5
  • 再読欲:3/5

9月からのイギリス留学が徐々に覚束なくなってきて、(せめて文化だけでも学びたいな)とシェイクスピアに手を染めました。今回読んだのはハムレットの和訳本ですが、和訳でも日本語と英語とのリズムの違いを感じ取られて非常に面白かったです。シェイクスピアの本を読んだのはおそらく今回が初めて。演劇ってめちゃくちゃ面白いですね!登場人物がみな活き活きとしていてワクワクしながら音読ができました^ ^

もし時間があればシェイクスピア全集全37巻を博士課程の間に読み切りたい。図書館にたくさん置いてあるから買わずに読み切ってしまいます。

 

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