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会計の有機的なイメージを掴める!近藤哲朗さんの『会計の地図』を読んだ感想

こんにちは!馬術競技からマラソンへ転向した活字中毒の現役北大工学系大学院生ランナーかめ (M2)です。2023年3月4日に日商簿記2級へ合格し[関連記事]、2024年6月の1級合格に向けて勉強している所であります。(せっかく2級まで合格したのだから企業の決算書を読めるようになりたいな)と思って本書・会計の地図を買いました。この記事では本作の書評を書いていきたいと思います。

会計の地図とは、企業のお金の流れを一発で理解できる本

会計の地図の特徴をズバリ言えば、【お金が企業の中を巡るイメージを明確に掴める本】です。もう、「とにかく分かりやすい」の一言に尽きる。これまではCF(キャッシュフロー計算書)だのPBR(株価純資産倍率)だのと言われても何のこっちゃサッパリでした。しかし、本作を読んでから企業の決算書を見てみると…あ~ら不思議。書いてあることが手に取るように理解できてしまいました^ ^

カバーにも印刷されている四角い”地図”(□)が理解を捗らせてくれるのです。資産の部はコチラ、負債・純資産の部はコチラ…と黄色でマーキングされているおかげで内容が脳へ強く刻み込まれるし、BS(貸借対照表)とPL(損益計算書)をガチャンと上下に連結して書いてあるから両者の繋がりがイメージできます。恥ずかしながら、日商簿記2級の勉強をしている時にはこれらの繋がりが不明瞭でした。簿記って仕訳けさえできれば点が取れるので、本質的な理解に至っておらずとも私みたく合格できてしまいます。ただ、会計の地図を読んだおかげで既習範囲がようやく分かってきました。意味不明だった『のれん』という概念もしっかりと掌握できました♪

もしこの本を昨年読んでいたら、簿記2級にあと半年は早く合格できていたと思います。勉強途中で挫折することもなかっただろうし、簿記1級への挑戦も一年前倒しになっていたはず。出会うのが遅かったことに歯ぎしりする思いです。こんなに分かりやすい本があるなんて、もっと早く知りたかった…

『会計の地図』は簿記の勉強を諦めた方にこそ手に取って読んでもらいたいです。200ページほどのサラッと読める大変読みやすい構成なので、”挫折することなく最後まで読み切れるよ”と太鼓判を押したいと思います。

 

(会計学ってこんなに面白いんだ!)と目を見開かされた

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世界には無数の企業があります。会社によって企業風土が全く異なっていますけれども、お金の面だけは会計学の知識を共通言語としているようです。つまり、一度会計を理解してしまえば、世界中の上場企業の財務状況を分析できるようになるのです。トヨタだろうとTESLAだろうと決算書を見れば内情が分かる。(コレって本当に凄いことだよな…!)と心底感動してしまいました。

簿記の勉強をしているだけではどうしても活きた知識を勉強している気になりませんでした。そりゃそうです、紙に印字された情報を基に電卓を叩くだけじゃ何にも面白くありません。けれども、会計の地図を読んでいる最中、

かめ
あっ、コレ進研ゼミ簿記2級のテキストで見たところだ!

と既習範囲であることに思い至りました。今までの無機質な学びが有機質なモノに変化し、みるみるうちに簿記の勉強をするのが面白くなってきたのです。

世界の共通言語は英語だけじゃない。簿記だって世界を渡り歩くツールになりうるんだ。もちろん簿記でメシを食っていくには相当ハードな勉強が必要でしょう。けれども、研究者や技術者として会社の中枢で働く分には2級プラスアルファの知識があれば十分です。本作を読み、簿記を極めたい欲が一層高まってきました。簿記の面白さを教えてくれた本作との邂逅に心から感謝しています。

 

簿記の素人でも楽しめるが、日商簿記2級程度の知識があればなおのこと楽しめる

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会計の地図は簿記の素人さんでも楽しめる内容となっています。簿記の専門用語一つ一つに詳しい解説が記されてあるので迷わないし、上述した四角い地図のおかげで迅速に基本概念を把握できるのです。本書は簿記の初心者にピッタリな内容じゃないかと思います。この本を読んでから簿記3級の勉強に取り掛かれば挫折確率を劇的に下げられます👍

簿記2級合格レベルの知識があれば本作を味わい尽くせます。簿記検定用テキストを読んでも不明瞭だった箇所がスッと頭に入ってくるのです。分からなかったことが次々と明らかになる。どんどん気持ちが良くなってくる。やがてページをめくる手が止まらなくなり、顔のニヤ気も抑えられなくなるでしょう。仕分け時に書いていた簿記用語が記号に見えなくなってきます。また、次に何か仕分けをする際にも、脳内に”地図”を描きながら(あぁコレはBSとCFのこの部分と関係しているのだな)と想像しながら作業できます。本書は会計レベルをワンランク上げてくれるパスポート。世界基準の人材になれるヒントがギュギュっと詰め込まれているのです。

 

最後に:会計学とは、自分が何をすべきか考えるための判断材料

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本書の最後にこんな深い文章が記されてありました。以下、少し長いですが引用します⇩

この本は、いわゆる「会計の本」ではない。
会計のイロハを伝えたいわけではない。
(中略)
そうじゃないくて、会社のお金の流れ、そして社会のお金の流れを通じて、自分が目の前にある仕事にどう向き合うか、その先にある社会にどう向き合うかを考えられるようになる本を書きたかった。
会計はあくまでレンズだ。
その先に見ようとするものがなければ、意味をなさない。
自分と社会のつながりを会計を通じてイメージできると、今よりも社会に対する解像度が上がり、自分がこれから何をすべきなのかが、少しずつ見えてくるはずだ。

会計の地図 P196 L8~20

著者のおっしゃる通り、会計学とは「自分が何をすべきなのか」を考えるための判断材料なんですね。机上のお勉強にとどまらず、社会で自分が果たす役割を適切に判断するためにあるのです。会計学をきちんと学べば、社会が自分に何をしてくれるのか期待して待つのではなく、自分が社会のために何ができるかを能動的に考えられるようになるでしょう。己の仕事は会社の費用を減らすためなのか、それとも収益を増やすためのものなのか。収益を増やしたかったら顧客単価と顧客数のどちらを増やすのか…など、果たすべき成果を要素別に分解して考え、今すべき本質的な作業をあぶり出せるというわけです。

本作『会計の地図』を読めば、

  • 会計の基礎知識
  • 決算書の読み方の基本
  • 会計の知識を使った仕事のやり方/世の中の観方

これらのノウハウを身に着けられます。この本、ホントにおすすめです。(読んでみたいな~)と思った方は下のリンクからぜひご注文を

 

以上です。

 

P.S. 『会計の地図』の編集者の方に本記事を引用リツイートして頂きました(*≧∀≦*) 本作の巻末に「#会計の地図とSNSで投稿してくれたらなるべく目を通すから」と書かれていたので試しに私のTwitterアカで記事を宣伝してみた所、その投稿が編集者さんの目に留まってリツイートして下さったようです。

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