こんにちは。馬術競技からマラソンに転向した、100km自己ベスト9時間1分の北大工学系大学院生ランナーのかめです。
2018年、2022年と沖縄100Kを二度完走し、この大会のことがどんどん好きになっていっております。
この記事では、沖縄100Kウルトラマラソン (100kmの部)を楽しみながら走り抜くための10個のアドバイスを記していきます。
今後沖縄100Kに出場なさる方にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただきたいと思っています。



Contents
その1:レジャーシート持参必須!



スタート地点の与那古浜公園はほぼ全面が天然芝となっています。
直接座り込むとお尻に草がついてしまいますし、前の日に雨が降った場合にはぬかるんでいるため服が泥まみれになる可能性があります。
実際、沖縄100K2022はレース前日に大嵐となり、かろうじて小康状態となったレース当日は水が完全にはけ切っておらず、一歩歩みを進めるたびに”クチャッ、クチャッ”と泥の音がしておりました。
こういう時に役立つのがレジャーシート。シートが一枚あるだけで荷物を汚さず下に置け、体力を温存しておきたい場合は寝転がって休むことも可能となります。
会場にはランナー向けのレジャーシートは一枚も設置されておりませんので、私としてはレジャーシートの持参は必須じゃないかと思います。
もしレジャーシートなしで服を汚さず座りたいとなったら公園内のトイレ付近の狭い舗装エリアに行かざるを得ないのですが、その辺りは灯りが少なく、しかも他のレジャーシート難民が集まり大変にぎわっておりますから、レースに向け静かに準備を進めたい人にはあまり好ましくない場所かなと存じます。
レジャーシートは百円ショップで手に入るものでまったく問題ありません。
コレがあるのとないのとでは快適さが全く違いますので、沖縄100Kに出場なさる方は必ずレジャーシートをお持ちになるようお願いします。
その2:無料貸し出しのハンディライトは必ず携行



12月の沖縄は午前7時過ぎに太陽が地平線から顔を出します。
スタートの午前5時はまだ真っ暗で、6時20分過ぎあたりからほんのりと明るくなってきます。
したがって、ランナーはスタート後しばらくの間、暗い道のりを進んでいかねばなりません。
しかも、スタートから海岸線に出る20kmあたりまでに道を間違えちゃいそうな分岐点がいくつも存在しますから、ただ100km走るだけではなく、コースロストなどの困難にも打ち克つ必要があるのです。
暗い夜道のお供となるのがハンディライトでございます。
このライト、会場で係の人に頼めば無料で貸してもらえ、26km過ぎのエイドで返却するまで持っておくことができます。
ノックでライトのON/OFFが切り替わり、ちょっとスイッチをゴチャゴチャいじっていたら点滅するモードに変わります。
ライトがないと本当に迷子になりかねませんので、ご自身で用意したヘッドランプがない方は必ずハンディライトをレンタルし、携行して走って頂くようくれぐれもお願いいたします。
その3:スタート直後こそ落ち着いてマイペース



沖縄100Kに限らず、ウルトラのスタートではみなビックリするぐらい速いペースでコースへと駆け出して行かれます。
沖縄の場合、スタート時にはまだ暗く、加えて”沖縄に来たぞ^^”ということで気分が高揚してしまうのか、体感ペースが乱れてスタート直後は皆狂ったようにダッシュします笑
周りのぺースに呑まれて付き合っていると、設定を大幅に上回るオーバーペースになりかねません。
100kmの道のりはペース配分を間違うと後半で大撃沈してしまいますので、スタート直後こそ落ち着いてマイペースを刻んでいって下さい。
最初の2~3kmまでは設定ペースよりキロ30秒遅かろうとまったく問題ありません。
最初でロスした1分や2分はその後の長い道のりでいくらでも取り返せますので、どうか安心してごゆっくりレースへとお入り下さい。
その4:暑さ/寒さ対策を万全に



12月の沖縄はちょっと特殊な気候です。
北からの風が吹けば肌寒く、南からの風が吹けば蒸し暑くさえ感じます。
寒い場合、沖縄なのに15℃前後までしか上がりません。
しかも風がビュービュー吹いていると体感温度が5~10℃ぐらい平気で下がってしまいますし、防寒対策なしではとてもじゃないけど外で走れないなと感じます (北海道民の私が言うのだから信じて下さい)。
2022年の沖縄100Kがこの『寒い場合』に該当します。最高気温が10℃台で、おまけに北から風速10m/sの風が吹き荒れていたため、レース当日は走り出すまでガタガタ凍えが止まらぬほど寒く感じられました。
私なんて北海道から走りに行ったのに、あまりに寒くて長袖の上着と手袋を着けて最後まで走ったぐらいですから。
一方で、12月にもかかわらず、25℃と真夏みたく気温が上がる場合もあります。
燦燦と降り注ぐ太陽光は熱中症になるほど熱く感じるため、レース中はエイドで頭から水をかぶって浴びて暑さをしのぐことになるでしょう。
2018年の沖縄100Kが典型的な『暑い例』です。スタートからオーバーペースで体力を消耗していた私に容赦なく太陽が照り付けて、ものの見事に脱水症状となり走れなくなって後半20km近く歩く羽目に陥りました。
札幌から気温差30℃近くある沖縄で100km走るのは想像以上に過酷であり、レース後も3週間近く体調が回復しないほど大きなダメージを受けました。
結局何を申し上げたいかと言いますと、暑さ/寒さ対策どちらかを万全にして頂きたいということになります。
お天気アプリなどを使えば1週間後の沖縄の天気予報をおおよそ把握できますので、そこに表示された気温や風速を参考に用意を進めていって下さい。
暑さ対策に関しては、服を脱いだり袖をまくったりすれば最悪どうにかなるのであまりバタバタせずともOKです。
しかし、寒さばかりは服を着るしか対策を講じられませんので、準備せず大会を迎えると悲惨な目に遭っちゃいます。
(自分は大丈夫だ)とお考えにならず、どうか沖縄に持って行く荷物の中に一枚でもウィンドブレーカーを入れていっていただきたいです。
もしかしたらそれが貴方の100kmの命運を握っているやもしれませんから…
その5:日が昇るまでは誰かと一緒に集団で走ろう



アドバイスその2でも記しましたが、スタートから1~2時間は暗い中を走ります。
コースには道を間違えてしまいそうな分岐点がいくつもあり、下をよく見ていないと躓きそうになる段差が至る所にございます。
そこで変なアクシデントに見合わぬよう、日が昇るまでは誰かと集団を作って一緒にお走りになるのを強くオススメいたします。
一人で走るより二人で走った方が不慮の事故に遭う確率を減らせますし、二人より三人、三人より四人いれば暗い道を一層安心して走られます。
レース中、常に誰かと走る必要はもちろんなく、集団走はコースロストや転倒のリスクが高い日の出までの間だけでも構いません。
集団で走ると自然とペースが一定になってきますので、走るリズムが乱れやすいレース序盤の集団走はペース作りという観点からもメリットが大きいかと存じます。
「レースに知り合いがエントリーしていないんだけど…」とお考えのソコの貴方。大丈夫です、どうにかなります!
ウルトラではレース中にランナー同士のコミュニケーションが自然と生まれるため、つい数分前までは赤の他人だった人とでも一瞬で打ち解けて仲良くなり、一緒に走ることができるでしょう。
なお、仲良くなったランナーの方が自分の想定ペースよりキロ10秒以上速く走る場合、無理について行くと体力を消耗して後半の大失速に繋がります。
そういう時は残念ですが、失礼のないよう離れてペースダウンし、自分のエネルギーの温存に努めるのが最善かと存じます。
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