2,456 ビュー

【ダニエルズ式】マラソンで3時間切りを達成するための段階別練習法

こんにちは!馬術競技からマラソンに転向した北大工学系大学院生ランナーのかめ (M2)です。

2019年11月24日の富士山マラソンを2時間59分23秒で完走してサブスリーランナーとなりました。

ランニングを始めた当初は (サブスリーなんて夢のまた夢…)と叶わぬ目標のように感じていました。

  • 一体どうやったら3時間を切れるの?
  • センスがないと無理なんじゃないか…?

このように思い、一時は諦めてしまおうかと考えていました。

しかし、どうしても諦めたくなかったので、意地を張ってひたすら練習を積み重ねていきました。

その結果、2019年11月の富士山マラソンにて念願のサブスリーを達成しました。

この記事では、陸上部未経験の私がサブスリーを達成するに至った練習内容について解説します。

練習のモチベーションを高めるべく『サブスリーするメリット』についても解説してみましたので、サブスリーをお目指しの方はぜひ最後までご覧頂きたいと思っています。

かめ
それでは早速始めましょう!

 

サブスリーする2つのメリット

①ランナーではない人からも一目置かれるようになる

フルマラソンで2時間台を出すと、周囲からの扱いが激変します。

知り合いのランナーはもちろんのこと、運動習慣のない方からもリスペクトされるようになるのです。

マラソンについてよく知らない人でも、”マラソン2時間台”と聞くと 何となく(すごいなぁ…)とお感じになるようです。

したがって、サブスリーランナーになった途端、周囲から尊敬の眼差しをハリネズミの如く浴びることができるのです。

承認欲求を満たすためにランニングを始める人はあまりいないと思われますが、サブスリーすれば”尊敬されたい”とか”褒められたい”とかいった心の奥底に秘められた欲求を思う存分満たせます。

満たされたい方や欲しがりな方。ぜひマラソンで3時間切りを達成なさって頂きたいです!

 

②底なし沼にはまることができる

”サブスリーしたらマラソンに一区切りつけよう”とお考えの方はものすごく多いみたいです。

私自身もサブスリーしたらファンランに切り替えようと考えていたし、レースでフィニッシュした直後も (やっと終わるのか…)と解放感でいっぱいでした。

しかし、面白いもので、サブスリーすることで(もっと上の記録を目指してやろっかな~)と向上心が芽生えてくるのです。

サブスリーしてしばらく経つと、いつの間にか2時間50分切り、45分切りへと思いをめぐらせているはずです。

そうしてさらなる高みを目指し、いつの間にか底なし沼にはまることができます。

泥沼にハマり、のたうち回る苦しみを味わえるのもサブスリーするメリットの一つです^^

 

サブスリーするための練習法

第一ステップ:ジョグで基礎作り

まずは走力の土台を作っていきます。

サブスリーするための有酸素の土台、練習をこなすための大きな器をじっくりと作っていきましょう。

ジョグのスピードはキロ5分~5分15秒

サブスリーを目指す人にとってキロ5分はあまり楽に走れるスピードではありませんが、第一段階でキロ5分のジョグをこなせるようになっておけば、それ以降の練習へと円滑に移行できるようになってきます。

私の場合、サブスリーを目指し始めた1年前はキロ5分どころかキロ5分半でジョグしていました。

キロ5分で走ろうと思っても7~8kmが限界で、ジョグではなく最早ペース走のような心拍数の上がり具合でした。

そこでどうしたかと申しますと、ジョグ練習のラスト1~2kmをダッシュするようにしたのです。

スピードはキロ4分半ぐらいで、キロ5分が楽に思えるようになるため心肺機能を鍛えていきました。

するとどうなったかというと、ダッシュで練習を終えるようになってから2か月後には、キロ5分でジョグできるようになったのです。

ジョグペースがキロ5分半からいきなりキロ5分へ上がった訳ではなく、キロ5分半が5分20秒、15秒、10秒…と自然と上がり、気が付いたらキロ5分でジョグできるようになっていたのです。

 

キロ5分ペースが楽になると、そのペースで長く走れるようになってきます。

普段のジョグから長く走り、時間のある週末はもっと長く走ります。

このようにたくさん走り込むことで体の有酸素能力が徐々に拡張されてきます。

キロ5分で20kmぐらい余裕でジョグ出来るようになってから第二ステップへと移行して下さい。

 

第二ステップ:1kmダッシュで出力強化

次に最大出力を鍛えていきます。

サブスリーペースは4’15″/kmですが、そのペースをギリギリの余裕度で出しているようではサブスリー達成は困難です。

そこで、第二段階ではキロ4分15秒に対する余裕度を高める練習を行います。

1kmダッシュで3分30秒を切るタイムを目標に、毎回のジョグ後に1kmダッシュを行うようにしてください。

私の場合、キロ5分のジョグをクリアした後も引き続き1kmダッシュをし続けましたが、最初はいくら頑張っても3分30秒を切られませんでした。

超集中状態で臨んでも3分40秒を切るのがやっとであり、1kmダッシュどころか700mでへばってしまう有様だったのであります。

そこでどうしたかと申しますと、1kmを通して走るのは諦め、500mダッシュを2本こなすようにしてみました

(1kmならば無理だけど500mなら何とかこなせそうだ)と感じ、目標ペースを切られるよう距離を短縮して3’30″/kmに挑戦したのです。

すると、500mなら何とか2本とも1’45″(3’30″/kmペース)で走れました。

1kmでは到底無理でしたが、500mなら何とかなったのです。

500mダッシュ×2本を3日ほどこなし、再度1km通しのダッシュに挑戦してみました。

その結果、1km3分24秒の速さまでタイムを上げられることができました。

 

スピードを出すのに慣れていない場合、いきなり1kmダッシュ練習をするのはなかなか大変だと思います。

そんな時は、1km走り切れるペースで練習をするか、私が行ったような距離の分割を行って頂くと良いでしょう。

いきなり1kmを3分40秒以内で走れる人間などそう多くはありません。

まずは500mや200mといった短い距離から挑戦し、最終的に1kmを攻略できれば全く問題ありません。

 

③インターバル走で心肺強化

第三段階では心肺機能を鍛えていきます。

サブスリー達成にあたり重要になるのが心肺機能の強さ。心臓の筋肉が強ければ強いほど一回の拍動で体へ送り出せる血液量が多くなるし、酸素を取り込む能力が高ければ高いほど走っている時の呼吸が楽になります。

インターバル走の疾走距離は400m、疾走タイムは90秒(3’45″/kmペース)、反復回数は10本を目安にして下さい。

第二段階で1km3分半を切る練習をしたおかげで3’45″/kmは楽だと思いますが、本数を重ねるにつれ呼吸がどんどん苦しくなっていきますから、”たかが400mでしょ笑”と見くびることなく集中して臨んで下さい。

私が初めてインターバル走に臨んだ際、つい(こんなもん余裕だろ)と見くびり痛い目に遭ってしまいました。

一本目から全力で走った(80秒)ところ、5本目から足が鉛のように重なり、(本当に自分の足なのか?)と疑いたくなるレベルで体が動かなくなりました。

何とか10本こなせたのは良かったものの、ラスト1本は90秒をギリギリ切るタイムであり、(もう二度とやりたくない)とインターバル走が嫌いになってしまいました。

読者の皆さんは私と同じ目に遭わぬよう、設定ペースをきちんと守ってインターバル走に取り組んでください。

 

④キロ4分で20分走れるようになる

第二段階で最大出力を上げ、第三段階で心肺機能を鍛えていきました。

そのおかげで”少しの時間ならめちゃめちゃ頑張れる”体を手に入れることができています。

だがしかし、フルマラソンでは3時間頑張り続けられなければなりません

”少しの時間”だけではなく、42.195km走っている間中ずっとそこそこ頑張れなければならないのです。

そこで、第四段階では20分間耐え抜く練習をいたします。

20分間走り続けられるスピードで20分走り、今まで培ってきたスピードをスピード持久力に変換するのが練習目的となっております。

ターゲットペースはキロ4分。もっと速くても構いませんが、まずはキロ4分で20分間走に挑戦しましょう。

20分間走れるペースが上がれば上がるほどスピード持久力がついてきます。

 

私の場合、第三段階まででキロ4分がさほど速くないペースだと思えるようになっていました。

ですが、第四段階の20分間走で練習の最中に恐ろしい目に遭いました。

20分間走開始から10分経過後、急に足が動かなくなってきて大パニックに陥ったのです!

呼吸も辛いし腕振りも辛いし正に生き地獄の様相を呈し、初めての20分間走はなんと13分でリタイアしてしまいました。

どうやったらこのスピードで20分走り続けられるのか想像もつきませんでしたが、(ガッツが足らないのかな)と思い、次は気合いを入れて再度挑戦してみることにしました。

しかしやはり15分が限界で、それ以上走ると足が痙攣しそうな状態でした。

そこで何をしたかと申しますと、20分走り続けるのではなく10分間走を2本行うことにしたのです。

10分なら何とかなるでしょうし、セット間に何分間か休憩を入れれば後半も何とか耐えられるのではないかと考えました。

いざ実践してみると、ものの見事にうまくいきました。

2本目の10分間走はやはり辛かったものの、ラストまで失速せず耐え忍ぶことができたのです。

10分間走×2を3回ほどこなし、いよいよ20分間走へ挑戦しました。

ラスト3分は地獄のような辛さが待っていたものの、何とか耐えきり20分間走に成功しました。

 

⑤キロ4分45秒で30km走れるようになる

第五段階では長時間体を動かす練習をやりましょう。

スピードを鍛える段階はもう終わりで、これからはマラソンを走り抜くためのスタミナを伸ばす段階となります。

ペースはマラソンペースから30秒落とした4’45″/kmを目標にします。

持久力を付けるにはこれぐらいのペースがうってつけ。4’45″/kmで何度もロング走ができればサブスリーへの地力を着実に養っていけます。

フォームを意識したり、補給の練習をしたりするなど、色々なことに気を配りながら30km程度走りましょう。

”何回こなせばOK”という目安はありませんが、30km走り終わった段階で残りの12.195kmを同じペースで走り切れるイメージが付くようであればもうサブスリーを手中にしたと言っても過言ではありません。

 

最後に

サブスリーは市民ランナー永遠の憧れです。

達成すればものすごく大きな達成感を味わえますし、サブスリーを目指す他のランナーから多大な尊敬を集められます。

人生を懸けて目指すにふさわしい目標、それがサブスリーという称号なのであります。

皆さんにはぜひこの高い壁に挑戦し、乗り越え、次なるステップへと進んでいってもらいたいです。

 

以上です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA