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#39 常日頃抱いている『切迫感』の根源|えちご・くびき野100kmマラソンまであと70日

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2024-07-28

20代に入ったあたりから『切迫感』に苛まれるようになった

今では365日仕事している私も、10代の頃は土日に遊んでいました。遊ぶといってもゲーム等はやりません。読書やサイクリング、たまに遊びの勉強など、気分転換になるような趣味を嗜んでいたのです。20代に入ったあたりから急に遊ぶのを辞めました。否、遊び方が分からなくなり、遊びたくても遊べなくなってしまいました。一体昔はどうやって遊んでいたのだろう。頭の中身がスッカリ入れ替わってしまったかのように遊『べ』なくなりました。遊ばなくなった他の要因は、遊んでも楽しくなくなったことかもしれません。趣味に興じている間、脳裏を常に”仕事”の二文字がチラつき、「遊んでいて良いのか?働かなくて大丈夫なのか?」と罪悪感を覚えるように。せっかくの遊びが台無しです。遊んでいるより仕事している方が精神的に楽になり、いつの間にか遊びから遠ざかってしまいました。

遊び方が分からなくなったり、遊びに罪悪感を覚えたりし始めた原因は何か?推測ながら、【切迫感】にあるのではないかなぁ、と。切迫感とは、期限や危険が差し迫って緊張してしまう心情のこと。仕事で精いっぱいになり、生活や表情に余裕を失い、遊びに興じるために必要な心のゆとりが無くなったのでしょう。確かに、いつも何かに追われているような感覚が。本当は何者からも追われていない時でも、脳が勝手に仮想敵を拵えて『ホラ、さっさと働け!』と急き立ててくるのです。歳を重ねるにつれてますます切迫感が強くなってきました。仕事に手を付けていない時間が不安で不安で仕方がありません。そうはいっても休息は必要。仕事に戻りたい気持ちを抑えつけて読書で体を休めている状態。

 

切迫感の源はどこだろうか?

私の切迫感が強まり始めたのは以下3つのタイミング↓

  1. 大学受験浪人が確定した高三の3月
  2. 持病のミソフォニアが本格的に悪化し始めた大学四年次の5月
  3. ストレスで二度目の喀血をした大学院博士一年次の12月

第一志望校・京都大学の合格を目指して中三から必死に勉強してきました。中三では受験範囲の英語を、高一では数学をひと通り独習し、高二から本格的な受験対策演習を実施。高三・夏の京大模試では農学部B判定。秋の京大模試はA判定。このままいけば合格間違いなし。しかし、このままいかなかったのです。運命のルーレットが狂い、センター試験 (現・共通テスト)と二次試験で大失敗して京大に落ちてしまいました。受験失敗の要因は気の緩み。合格したい気持ちを最後まで保つことを怠り、受験直前期に勉強量が落ち、成績をあまり伸ばせないまま受験を迎えて敗北。最後の最後まで頑張れば良かった。やり切る力が足らなかったから落ちたんだ。不合格を機に、私の胸へ切迫感が芽生えました。境遇の不安定な浪人生活の”不安”を栄養に切迫感が育ち、北大へ進学する頃には心の中へスッカリ根を下ろしていたのです。

私は『ミソフォニア』という持病を抱えています。ミソフォニアとは”音嫌悪症”のこと。特定の音が耳に入ったのを引き金に、悲しみや怒り、動悸に絶望など、意図せず様々な感情が止めどなく湧き上がってくるのです。私の症状を引き起こすのは「何かをすする音」。高校生活や大学受験では、洟(はな)をズルズルすする周囲の受験生に頭を悩まされました。大学生になり、受験のストレスから解放され、ミソフォニアの症状が一時的に緩和されます。ただ、研究室に配属された四年次から再び症状に悩まされ始めるように。部屋の中に洟をすする学生が多く居たのです。おまけにコーヒーを常時ジュルジュルすすって飲む教員もいた。トリガー音からの全方位攻撃に頭がおかしくなりそうでした。コロナ騒動を隠れ蓑に、大学へ一時的にいけなくなってしまったほど。ミソフォニアを患うと、研究室内での稼働時間が限られてしまいます。寛いだ気分で仕事できるのは、人の居ない早朝か土日のみ。実験データをまとめたり、論文を読んだり書いたりする作業を、そのごく限られた時間内で完結させねばなりません。ミソフォニアなら否応なしに切迫感が湧き上がります。「あと○○分でうるさい△△さんが来る。その前に作業を終わらせねば!!」と血眼になって仕事に打ち込むのです。

ただでさえストレスを溜めやすい気質。海外留学になんて行こうものなら余計にストレスが蓄積されます。博士一年次の10月から1月中旬まで、イギリスのオックスフォードへ研究留学に行きました。英国に降り立って以来、精神的ストレスが日を追うごとに増えて行ったのです。研究は上手くいかないわ、文化の違いに衝撃を受けるわ、友達は出来ないわ、おまけに食事はゲロ不味いわ… ストレスに耐えかね、街を歩いているだけで涙が溢れてきました。早く日本に帰りたい。イギリスなんかちっとも面白くない。日本とイギリスの距離はユーラシア大陸を挟んで1万キロ。そう簡単には帰られません。辛くても帰国日までは我慢しなくちゃ。我慢に我慢を重ねた結果、12月初旬に喀血。ラボのトイレで口から血を吐き出しました。英国生活に限界を感じて帰国を選択。帰国後も時々頭がフラつき、気分のすぐれぬ日が続いています。喀血で命の儚さを感じました。人間ってこんな簡単に壊れるんだ、と。明日がある、来年があると、また次の機会があると思って生きていてはダメ。いま目の前にあるチャンスが人生最後だと思って取り組まねば、次の機会が訪れるまえに死んでしまうかもしれない。ラボで喀血した瞬間、受験で芽生え、ミソフォニアで根を下ろした切迫感が人格の根幹に居座りました。私の心から切迫感を取り除くのはもう無理でしょう。

 

切迫感を有効活用するか、切迫感に魂をすり潰されるか

切迫感はネガティヴなだけの感情じゃありません。扱い方によっては自分の人生へ良い影響を与えられます。切迫感があるおかげで何事にも全力投球が可能。勉強にも、ランニングにも、読書にもブログ執筆にも何だって本気になれる。 (最善を尽くしたい、最善を尽くさなきゃ後悔する) と思うからどこまでも頑張れるのです。手を抜くだなんて考えられない。私にとっては最善を尽くす姿勢こそが自然体だから。コスパなんて知りません。どれだけ格好悪くたって構いません。自分が最善を尽くせたか・否かだけが重要。人事を尽くして天命を待つ。人事を尽くさねば何も始まりません。

切迫感が度を越した場合、己の身を亡ぼすことは承知しています。霞が関の不夜城の如く頑張り続けていたら早々に身体が壊れるでしょう。『肉体の限界』と『最善を尽くしたい気持ち』との折り合いを何とかつけてあげなければいけません。どちらかを疎かにしてはダメ。両方を尊重してバランスをとる必要がある。切迫感は有効活用すべき相棒。切迫感に魂をすり潰されては元も子もありません。頑張りすぎそうになったときは、少々無理やりにでも体を仕事から引きはがすよう心掛けています。休養して頭をフレッシュな状態にし、持ち前の切迫感でもって一気呵成に残りの仕事を片付けるのです。

 

今週の練習

  • 7/29 (月):大雨のためオフ
  • 7/30 (火):120分セミロングジョグ (4’41″/km) @ウエーブライダー27
  • 7/31 (水):75分中強度走 (4’13″/km) @ライトレーサー5
  • 8/1 (木):1,600 m×5 (5’36”-5’34”-5’32”-5’35”-5’36”), レスト100″+懸垂 @アディゼロジャパン8
  • 8/2 (金):90分ジョグ (4’37″/km) +ダッシュ@ライトレーサー5
  • 8/3 (土):110分起伏走 (286m D+, 4’51″/km) +懸垂 @ウエーブライダー27
  • 8/4 (日):オフ
    予定週間走行距離:105km

火曜の120分セミロングジョグでためた疲労が水曜に抜けきらず、木曜のインターバル走に影響して思い通りに走れませんでした。さすがに2時間はやり過ぎたか。長くても110分、せいぜい100分にとどめておけば疲れが抜けたはず。疲労の残ったまま迎えた木曜のインターバルでは少々無理して出力を上げました。左のお尻とハムストリングが筋肉痛になってしまう惨状。無理してやり通すぐらいなら設定を変えればよかったです。1,600m×4、あるいは1,000m×7ぐらいの疲れない練習にすべきでした。金曜は普通。問題ありません。しかし、潜在的な疲労がたまっていたのか、土曜は全く体が動かず110分で早々にリタイア。

夏場の練習メニュー構築は難しいです。余裕でこなせたと思っても疲労がたまっていて、翌日の練習に甚大なる悪影響を与えます。今後はもう少し控えめに練習すべきですね。コレだけ蒸し暑い状況で春や秋と同じ長さの練習をこなすのは無理。ウルトラが10月に迫っているとはいえ、この気候コンディションでは距離を踏むことができません。次週以降、涼しくなるまでの間、今週より1割程度、練習時間を減らして疲労蓄積防止に努めます。

 

来週の練習計画

  • 8/5 (月):100分ジョグ@ウエーブライダー27
  • 8/6 (火):75分中強度走@ライトレーサー5
  • 8/7 (水):1,000m×7, レスト75″+懸垂@アディゼロジャパン8
  • 8/8 (木):90分ジョグ@ウエーブライダー27
  • 8/9 (金):70分中強度走+ダッシュ @ライトレーサー5
  • 8/10 (土):120分起伏走+懸垂 @ウエーブライダー27
  • 8/11 (日):オフ
    予定週間走行距離:110km

 

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