こんにちは。馬術競技からマラソンに転向した、マラソン自己ベスト2時間47分の現役理系大学院生のかめ (M2)です。
2022年12月18日スタートの沖縄100Kウルトラマラソンへ向けて練習しており、記事を書きながら日々の練習内容を振り返ることにしています。
今週の練習計画
- 10/24 (月) : オフ
- 10/25 (火) : 80分ジョグ+橋ダッシュ
- 10/26 (水) : 100分ジョグ
- 10/27 (木) : 140分間走
- 10/28 (金) : オフ
- 10/29 (土) : 90分ジョグ+橋ダッシュ
- 10/30 (日) : 180分間走*ポイント練
今日の練習
21.1km 4’52″/km
👟ペガサス39
設定通り、100分間のジョギングを淡々と行いました。
基礎練の80分を20分超えて走った理由は、80分という現在の自分の器を少しでも拡張するためです。
いつまでも80分しか走っていなければやがて80分走るのに体が最適化してしまいますし、80分走るのだけが上手いランナーになっちゃうかもしれません。
基礎練の目的はあくまで”週末のロング走で少しでも長く走れるベースを作る”ことであり、100kmを走り切るスタミナを鍛えるために確固たるベースを作っている訳であります。
今日の感じでは(今すぐにでも基礎練を90分まで拡張してもいいのではないか?)と思いました。
ペガサス39を履いたのも影響しているでしょうが、100分走っても全く疲れが出てこなかったのです。
まぁ、ココをグッと堪えまして、自身の回復力が上がるのを待つことにします。
いくら長く走れてもそこから一晩で回復できなくちゃ次の練習ができませんし、個人的に回復力は最も強化しにくい要素だと考えていますから、80分基礎練を急がず焦らず着実にこなしつつ、(絶対100km走り切るぞ!)という気持ちを育んでいこうと考えています。
コラム:自身の論文がWEB上に公開されました!論文の内容を簡単に解説します
©ACS Publication
先日の記事にて自身の論文がアクセプト (受理)された旨を書き記しましたが、今朝、その論文がWEB上で公開されました。
論文のリンクを貼っておきますので、興味のある方は是非ご覧下さい (註:学術機関所属の方のみ見られるリンクとなっています)。
論文の第一著者として、論文の中身を簡単に解説します。
本論文は、リチウムイオン電池 (LIB)に代わる次世代型蓄電池への搭載が想定されている材料の基礎研究です。
研究ターゲットとしたのは①電解液 (リチウムイオンが動き回る場所)と②電極 (電池の容量にダイレクトに関係してくる材料)という2つの材料です。
商用LIB用の電解液よりあえて3倍以上濃い濃度にすることで電解液に特殊な性能を付与し、電極には”金属リチウム”という現在のLIBの10倍以上の容量を持つ材料を用いることで次世代電池の内部を模した環境を作りました。
実験セル (模擬電池)を様々な速度で充電し、
- 充電中に電解液と電極が接する界面にてリチウムイオン (Li⁺)が動く様子やLi⁺を取り巻く溶液構造を観察したり
- 充電後に電極表面へ析出 (Li⁺+e⁻→Li)したリチウムを電子顕微鏡で観察したり
様々な実験を行いました。
実験の結果、電解液が高濃度であるがゆえの重大な問題が明らかになりました。
実験セルに印加する電流値があまりに大きすぎた場合、溶解反応によって電極表面から電解液に溶けだしたLi⁺が上手く輸送されず、電池が動作不能に陥ってしまうのです。
加えて印加電流値が高ければ高いほど析出物の形が凸凹となり、その原因として電極表面のLi⁺を取り巻く配位構造の変化を指摘しました (詳細は省略します)。
この成果でもって私の論文がアメリカ化学会の超一流雑誌・ACS Energy Lettersにアクセプトされ、我が名を世界へ轟かせるに至ったのです。
このように、私の研究は『何か新しい材料を作ったぞ~!』といったイノベーティブなものではありません。
むしろ、この世の春を謳歌する電池業界に
と冷や水を浴びせかけるものとなります。
こうした一歩引いた立場からの研究例って今はホントに少なくて、私みたいなスタンスをとるだけで、生き馬の目を抜く電池業界でも簡単にブルーオーシャンを見つけられます。
まぁ、私の論文を読んだ研究者によって今後、青い海が真っ赤に染まる可能性もありますけれども、そうした研究者はみな私の論文を引用しなくちゃならないわけで、真似してもらえばもらうほど私のネームバリューが高まるため、先行者利益をガッツリ享受できるのです。
現在のつくば出張ではこの論文の続編にあたる論文用のデータを集めており、そこでは本作より遥かに凄い研究成果を世界にお披露目できそうです。
さすがにNatureやCell、Scienceは無理でしょうが、それらの姉妹誌、たとえばNature Energy (Natureの姉妹誌)とかJoule (Cellの姉妹誌)にはアクセプトされたいなぁと思っています。
明日の練習予定
明日は140分間走の予定です。
走り始める時間帯の気温が6℃と超低いので、走行中に風邪をひかないよう厚着して練習に臨みます。