登場人物設定
- かめ:自分。記事執筆現在、大学院修士2年生。大学1年生の時、大学の近くにある競馬場で2か月ほど清掃バイトに従事した経験がある。
- Aさん:かめの頭の中での仮想彼女。かめより1歳年下&大学院修士1年生。
イントロ
なぁなぁ、かめちゃん。こないだ一緒に競馬の話をした時に、ちいとだけ競馬場の清掃バイトの話聞かせてくれたやんか?
おぉ、せやなぁ。アレ、ホンマに大変やってん。ゲロまみれになったおっさんがそこら中に転がっとったし、はずれ馬券がビリビリになって芝生の上に撒かれとったし、芝生に突き刺されたマークシートを塗りつぶす用の鉛筆を一本一本引っこ抜いて回収せなアカンかったから、メンタルボロボロにしながらどうにか2か月間耐え抜いたんや。他にも色々あってな…
それでな、今日は、その大変やった清掃バイトをして分かったことをかめちゃんから教えてもらいたいねん
ん?”分かったこと”っちゅうのはどういうこと?
教訓みたいなものを聞かせてもらいたいねん。ほら、折角ゲロまみれになりながらバイトやったんやから、そこから何か得られるものもあったはずやろ?ウチはそんな体強うないから肉体労働系のバイトはあまり出来ひん。せやから、肉体労働経験が豊富なかめちゃんからその教訓を聞いて、ウチも勉強しよう、肝に銘じようと思うてん
別にオレはゲロまみれにはなっとらんけど笑、まぁ、そんな小さいことはどうでもえぇわ
アンタも少し成長したなぁ^^
うるさいっ笑!それじゃあこれから、競馬場で清掃バイトをして得られた3つの教訓について話していくわ。人生を上品に生きる上での普遍的原則を書いたつもりやから、心して聞くようにお願いするで
御意っ!
…急にどしたんや、アンタ、そんなキャラやったか?
ちょっとイメチェンしてみてん。どや?
…可愛いわ
せやろ?
うん
まぁ、とりあえず話始めていくで💦。はよ本編に入らな、読者さんが読むのやめてまうかもしれへんねん
そりゃ困るで?!ほな、はよ始めよ
ギャンブルをやるのは超危険
一つ目の教訓は何やねん?
まず最初に得られた教訓はな、ギャンブルをやるのは超危険っちゅうこと。そもそもギャンブルは胴元が必ず儲かるように作られとるからやればやるほどお金が減ってくし、デカいBGMやらファンファーレなどで人の分別を無くさせてくるから頭がどんどんおかしくなってくねん
ウチもこないだ友達と一緒に競馬場行ったとき、確かによう分からんうちに興奮して心拍がバクバクなっとったで。ウチらは3時間ぐらいで帰ったからそこまで頭をやられへんかったけど、あそこに一日中、それも毎週通うとったら、絶対頭が変になってまうわ
ただ気が狂うだけならまだえぇねん。問題なのは、思慮分別だけじゃのぅてお金までなくなってしまうこと。資本主義社会で生きている以上、お金さえあれば大抵のことは何とかなる。せやけど、競馬やパチンコみたいなギャンブルにハマると命綱たるお金が消えてくものやから、文字通り身を滅ぼしてしまうことになりかねんのや
せやなぁ。ウチ、物事にのめり込みがちな一面があるさかい、負けた分を他のレースで取り返すことができんよう、こないだ競馬場へ行った時も最終レースだけにお金を賭けたのよ。残念なことに負けて300円消えてしもたねんけど、(あ~悔しいっ!)思うて無意識に馬券購入機へ並ぼうとしとったもんね。もしウチが一日中あそこにおったら、きっとすっからかんになって帰るところやった。アレ、ハマると怖いわ…
最終レースだけに賭けたのは賢明な判断やったとオレは思うよ。何事においても同じやが、ほどほどに楽しむのが一番やねん。でも、ギャンブルの厄介な点は、ほどほどに楽しむのが極めて困難な所なんや。ダメージを最小限に抑えられるよう、賭博場には失ってもいい最低限のお金しか持って行かんようにするのがえぇと思う。ギャンブルじゃのうて他の趣味があれば一番エェねんけどな^^
そういえばな、かめちゃんが「ゲロまみれになったおっさんが転がっとった」って話をしてくれた時、ウチ、(ホンマかな…?さすがにそれはないやろ笑)と半信半疑やってん。でも、実際に競馬場へ行ったら、ホンマにゲロまみれのおっさんがうずくまっとって腹抱えて笑うてもたわ。他にも馬券が外れて発狂しとるおっさんとか、凡走した馬に乗っとる騎手に罵声を浴びせとる人もおった。普段、こんな人らと会うことないから、まるでこの世のパラレルワールドへワープしたような感覚があったで
ギャンブルは人の本質を炙り出すねん。いくら外面を上品に取り繕うても、お酒飲みながらギャンブルやったら化けの皮が剝がれてまうな。競馬場バイトでゲロ掃除しながら、(絶対こんな大人になったらアカンな)って思わされた。
- 自分はギャンブルをやったらアカン
- お酒も飲まんに越したことはない
などなど、多くの学びを得られたもんで、競馬場バイトはものすごく貴重な機会やったと考えてるよ
ウチもギャンブルはもうこりごりやな。なんで時間使うてお金取られに行かなアカンのか、どう考えてもよう分からへんのよ
まぁ、”そのお金で楽しい時間を買う”思うたら、決して無駄な出費やとまでは言えへんのよ。でも、同じお金があれば本読んで教養を深められるし、その時間があれば自重筋トレして体を鍛えられるし、時間やお金っちゅう有限な資源の使い道はよ~く考えてみなあきまへんよ
せやなぁ。勉強になったわ^^。ほな、別れよか
?!オレとの付き合いもギャンブルやったんか( ノД`)シクシク…
冗談や、冗談(*≧∀≦*)。ほな、次の教訓、教えてや
冗談で良かったわ…アンタ逃したら、オレもう結婚できひんさかい (切実)
世の中の肉体労働者にもっと感謝しなくちゃいけない
ほな、2つ目の教訓を教えてな
2つ目の教訓はな、世の中の人間はもっと肉体労働者に感謝しなくちゃいけないっちゅうこと。オレもごみ清掃バイトやる前までは (肉体労働なんて誰でもできるやろ笑)って若干バカにしとったんやが、実際に体を酷使してその大変さを実感した今、(今まで馬鹿にしていてごめんなさい)って本気で反省させられた所なんや
そういうのって、いくら人から聞かされても、実際にやってみるまでは分からへんもんな。ウチも大学生になって一人暮らしし始めた時、そこで初めて親の有難みを身にしみて感じたもん。それまで親から散々「人には感謝しなさいよ」って言われてて、高校生まではココだけの話、 (なんや、このクソばばぁ!)と正直疎ましく感じとった。せやけど、洗濯とか料理とか思っていた以上に大変で、(コレを毎日やっとったオカンってすごかったんや、感謝せなアカンな)って心からそう思えたんや
確かに肉体労働って、あんまり頭を使う必要はないし、丈夫な体と体力さえあればできる仕事が多いから、誤解を恐れず言っちゃえば”誰でもできる仕事”やと思うねん。でも、ゴミ収集作業とか、水道管工事とか、電線敷設工事とか、その仕事がなけりゃ世の中が回っていかん仕事も数多く存在すんねん。無人島に住んどるわけじゃのうて、オレらは社会インフラに頼って生きてんのよ。せやから、オレらは肉体労働者の仕事をもっともっとリスペクトする必要があると思うんや
それに、いくら”誰でもできる”言うても、鳶職人みたいに誰でもできるわけちゃう仕事も仰山存在するしなぁ。ウチ、高所恐怖症なもんで、いくら高給やから言うても鳶職人なんて絶対できひん思うもん
オレも完全に同意見や。ちなみにオレは、車のアクセルをずっと踏んでたら、情けないことに1時間ぐらいで右足が攣ってまうねん。こんなオレは長距離ドライバーには絶対になれへんやろ思うし、日頃からAmazonにようけお世話になっとるから、佐川急便さんやヤマト運輸さんにはマジで頭が上がらへんな
そういえば最近、AIやIT技術の進歩によって、少しずつ肉体労働が機械に代替されとるよな。でも、肉体労働が完全になくなるとは考えられへんし、介護や職人芸を始め、人にしかできひん肉体労働もまだまだ多くあると思うねん
せや。YouTubeでよく肉体労働者を見下したり貶めたりする動画を見かけるんやが、アレにはホンマ虫唾が走る。いくらお金を稼げる言うても、肉体労働者よりエラいっちゅうことにはならへんのにな。その点を間違えとる”なんちゃってふりーらんす”が結構多くて、(アホやなぁ…きっと、勘違いを正してくれる人が周りに居らへんのやろなぁ…)ってつい可哀そうに思うてしまう
いまブイブイ言わせとるYouTuberも、いつGoogleからお金貰えなくなるか分からへんのにな。いつか肉体労働者にならなアカンかもしれへんのに、わざわざ自分の首絞める必要ないと思うんやけど…
せやなぁ。あんな痛い大人にならんよう、大学生は肉体労働をぜひやってみて欲しい。別に短期バイトでもえぇ。とにかく一度やってみて、大変さを味わうことが何よりも重要な事やねん。もちろん塾講師やデータ入力バイトの方が時給は高いし、体力的にもコッチの方が圧倒的に楽なはずや。せやけど、大学生の多くは卒業後、頭脳労働職に就くやろうから、学生時代に肉体労働をやらへんかったら肉体労働者の気持ちを想像できひん人間になってしまうと思うねんな
それに、今は大学や大学生の数が増えすぎてて、本来頭脳労働に不向きな人間まで頭脳労働せなアカンくなっとる。もし在学中に肉体労働をやってみれば自分の適性をよく見定められるやろ思うし、会社選びの軸も違ってくるやろうし、会社に入って辛い思いする人の数もちいとは減ると思うけどな…
「ありがとう^^」と笑顔で言える人は超絶素敵で輝いて見える
3つ目の教訓を教えてもらえるか?
おう。競馬場バイトで得られた最後の教訓は、さっきの話ともちょっと被るねんけど、人に対して「ありがとう」と言える人はそれだけで素敵に見えるって事やな
オレは清掃員として競馬場に居る間、競馬場の道案内をお願いされる場面が毎日2~3回あってんけど、目的の場所まで案内した時に無言で立ち去られるパターンと「お兄さん、ありがと^^」と言って貰えるパターンの2通りがあったんよな。で、割合としては前者:後者=7:3ぐらいで、感謝されへん場合の方が多かった訳やけれども、「ありがとう」って言って貰えたらそれだけで(親切に案内してあげて良かったなぁ)って心が揚がってきたし、正直言ってものすっっっごく嬉しかったんや
ゴミ掃除で疲れた体には、感謝の言葉がよう染みるやろなぁ…
せや。たった一言の違いだけなんやが、コレがあるのとないのとではその人に抱く印象が全く異なってしまうねん。たとえどれだけ汚くても、トイレに連れて行ってあげたゲロまみれのおっちゃんから「ありがとう」言われたら (しゃーないなぁ…笑)思うて許しちゃうもん。一方で、たとえどれだけ美人でも、道案内してあげた女性から何も言われず立ち去られたら、 (こいつは内面ブスか…)思うて幻滅してまうもんね
別にオレは”感謝されて当たり前”やなんて一切思ってないからな。感謝の言葉はあくまで(貰えたらええなぁ)ぐらいのオマケ程度にしか捉えてないし、人に感謝を強要するのもなんか違う思うてんねん。せやけど、そのオマケ程度の言葉をスッと言える人はホンマ素敵やと思うてる。マックではスマイルが0円らしいけど、マック店員でもない人から笑顔で「ありがとう」って言われちゃったら、その人がキラキラ輝いて見えるやろね
感謝の言葉を言うてたら、相手だけじゃなくて自分まで何だかハッピーになっていく。おまけに徳が積まれるから、何か困った時に助けてもらえる可能性も徳の数だけ高まるっちゅう訳やな♪
せやで。感謝の言葉は人間関係の重滑油やとオレは思う。最近は拝金主義の世の中で、カネカネカネカネうるさいけども、”徳”や”仁”といった人間の本質をもっと大事にし、そこにも価値を見出すべきやないやろか?その点、肉体労働をやれば感謝の言葉の有難みが本当に良く分かるんや。少しでも道徳的に善く在りたい若者にはぜひ、肉体労働にチャレンジしてもらいたいと思うてるよ
そしたらウチも、なんか肉体労働やってみよ思う。なんかウチでもできそうなもんない?
オレが前やってた”スーパーの品出しバイト”をオススメしとく。レジ打ちは変な客に絡まれたらそう簡単に逃げられへんのであんま勧めんが、品出しならすぐ周りに助けを求められるし、そこまで肉体を酷使するわけちゃうので、体が強くないアンタでもきっと何とかできる気がするわ
分かった。そしたら早速、タウンワークから応募してみるわ!教えてくれてありがと(*≧∀≦*)
おう!ついでにスマイルもありがとな^^
まとめ
競馬場でごみ清掃バイトをして得られた3つの収穫については以上である。
皆さんにとって何か参考になる内容があれば幸いである。