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壮大な夏の旅。白山白川郷ウルトラマラソン2019体験記

レース

スタート~4km 下り基調

スタートして左折すると、いきなり強烈な下り坂が訪れました。

ここで大勢のランナーに抜かされたましたが、最初で飛ばすと後々痛い目に遭うのでゆっくり巡航していきました。

それでも予定の5’20″/kmを切るタイムで走っていたので、この4km以降はかなり抑えてトコトコ走っていきました。

 

5km~18km ホワイトロードを駆け上がる

下り基調のスタートでリズムを作り、さあ、こっからだ!と気合いを入れて激坂に立ち向かいました。

激坂で足がパンパンになることを覚悟していたのですが、勾配的には10%以上の急坂が部分的にあった以外は5%ぐらいで走れる坂といった所でした。

練習で勾配20%以上の激坂を上ってきた成果がここでいかんなく発揮されました。

2か所のエイドで適宜休憩しながら進んでいたら、あっという間に坂を上り切ってしまい拍子抜けしました。

かめ
えっ、こんなもんなん?20km手前まで坂が続くと思っていたのに…

なんともあっけなくコース最高地点の標高1500mに到達しました。

 

19km~40km エグい下り坂

坂を上り終えてトンネルをくぐり、長い下り坂が始まりました。

ある程度スピードを抑えて走らなきゃ着地衝撃が大変な事になるのでゆっくり走ったつもりだったものの、いくら速さを抑えようとしても全然ゆっくりになってくれず、どんどん脚や腰に衝撃が伝わりダメージが蓄積していってしまいました。

かめ
下り坂なのにめちゃめちゃしんどい。早く下り終わってほしいな…

下り坂でこんなことを思ったのは初めての経験でした。

私は上りの方が苦手だと思っていました。しかし実は、下りの方が苦手なのだという事に初めて気が付かされました。

足がどんどん痛くなってきます。けれども、下りなので惰性で何とか走れてしまうのです。

とにかく早く下り終わってしまいたかったので、痛みに意識を向けないよう無心で走っていきました。

 

41km~61km 終わりの始まり

傾斜はさっきより穏やかになり、緩やかな下り坂が続きました。

フルマラソン通過は3時間46分ぐらい。ペース的には予定通りで体力もまだまだありました。

ただ、ダメージの蓄積は予定よりはるかに大きいです。

既にこんなに足が疲れていて、果たしてこれから50km以上走っていけるのでしょうか?

43km過ぎ、下り坂での着地衝撃を吸収してくれていた左お尻の筋肉が悲鳴をあげ始めました。

50km過ぎには着地衝撃を受け続けた内臓に疲労を感じ出し、補給物の摂取が難しくなってしまいました。

固形物の咀嚼はおろか、飲み物を飲んで気持ち悪くなってしまうほど重い症状に見舞われました。

かめ
ヤバい、完走できないかも…

完走がおぼつかなくなってきたことで頭がちょっとしたパニック状態になり、30℃を越える暑さも相まって、心拍数がガツンと上がりました。

足を引きずりながら、どうにか59.8kmのレストステーションに到着しました。

エイドのアイスを食べ、預けておいたドロップバッグを受け取ってちょっとだけ休憩いたしました。

経口飲料水で水分補給して脱水状態からは回復しました。でも足は超痛いし、気持ち悪さは相変わらず変わりません。

 

やめるか、走るか。

 

ここまでくれば50kmの完走扱いとなるので、ここで一定の区切りをつけることもできました。

しかし、まだ何とか走れる状況なのにリタイアしたら今後後悔してしまうと思い、私はレース続行を決断しました。

 

62~66.3km おしまい

先ほどのエイドを抜けて2km程の所で、左足全体に耐えられないような激痛が走りました。

そのため、痛みが治まるまでしばらくの間、歩くことにしました。

かめ
痛みよ…治れ!まだ終わりたくない!

レースを続けたい意欲だけはあったので、痛みが治まることだけを祈って先へと進んでいきました。

ところが、痛みは治まるどころか増すばかりとなりました。

おそらくスタート前に飲んだモンスターのカフェイン効果が薄れてきた影響でしょう。

走るどころか歩くのも大変になり、よたよたになって意識を朦朧としながらフラフラしておりました。

容赦なく照り付ける太陽の下、単調な田んぼ道を進む。すでにボロボロの私にはこれ以上頑張るのは無理な話でありました。

65.1kmのエイドでリタイアすることも考えました。

だが、この先待っている急坂を自分の足で歩いて来年のレースに活かそうと思ったので、66.3km地点のパーク獅子吼まで歩いて行ってレースリタイアを決断しました…

 

走行タイムと高低差

500m地点から1500mまで一気に上り、そこから一気に駆け下りる超壮大なレースでした。

完走できなくて悔しいです。力不足としか言いようがありません。

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