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アディゼロジャパン8でフルマラソンを2時間42分で走った感想

馬術競技と研究からマラソンに転向した化学系大学院生かめ (D2) です。2024年11月の福知山マラソンで自己ベストの2時間42分14秒を記録しました。

5年前にサブスリーを達成した時はアディゼロジャパン4を使いました。マラソンでベストを出すならジャパンシリーズで出したかった。このシリーズのシューズ、本当に好きなんですよ。フィット感は抜群だし、スピードも出しやすいし、軽いし、おまけに耐久性も高いし。ジャパン8は今年の7月からスピード練とロングランで使ってきました。本番でも安心して走行できるとの確信を得、何の不安もなく大本命レースに投入できました。

この記事では、アディゼロジャパン8でフルマラソンを2時間42分で走り切った感想を記します。

  • アディゼロジャパン8に興味がある方
  • フルマラソンで使用するシューズでお困りの方
  • 厚底シューズ以外のレース用シューズをお探しの方

こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。

【スピード】キロ3分50秒でも問題なく巡航可能

一番重要なスピード面について。ジャパン8はキロ4を切るペースでも問題なく走行できます。自分のレースペースはキロ3分50秒。無理して出力している感覚はなく、一度このペースに乗ったらフィニッシュまで淡々と巡航することができました。脚を接地した次の瞬間にはもう脚が跳ね上がります。ミッドソールの反発力の高さに加え、片足200g程度のシューズ重量でもって脚が滑らかに回るのです。まるでシューズを履かずに走っているような足回りの軽さ。足捌きが大変楽なおかげで足元へ妙なストレスを感じず走れました。

マラソン2時間45分切り(サブ45)を果たすにあたって、練習では1000m×8をキロ3分25秒で、10000mペースランをキロ3分32秒で行っていました。サブ45ペースより幾らか速いですけれども、この速さでもジャパン8で問題ありません。シューズスペックに不足を感じるシーンは無かったです。まだまだスピードを出せそうな感じ。自分よりもっと速い方が履けばキロ3でペースランできるぐらいのスペックはあるかと存じます。

【クッション】35km以降は前腿がキツかった

ジャパン8は中底シューズ。踵の厚みが約3cmと、薄底以上、厚底未満の厚み。クッショニングの柔らかさも両者の中間にあたるでしょう。着地衝撃は強すぎもせず、かといって劇的に緩和されるわけでもなく。ジャパン8を履いたからといってフルマラソンで最後まで楽に走れるわけではありません。35km以降はちゃんと辛いです。特に辛いのが、着地衝撃を吸収する前腿。地面へ接地するたびにピリッと鋭い痛みが走って顔をしかめることに。

練習ペースでのフルマラソンなら脚が疲れないまま終えられます。事実、福知山の二週間前に出た真駒内マラソンでは2時間47分00秒(キロ3分58秒)でのフィニッシュでしたが、レースを終えても脚は未だ元気でした。ベスト更新を狙って走った本番の福知山では35km以降から脚が痙攣気味に。攣らないよう若干ペースダウンして脚を宥めながらの走行となったのです。ひょっとすると、ちゃんと練習すれば全力でフルを走っても脚がキツくならないのかも。でも私、月間500km練習していたんですよ。500km走った自分でもこうなるなら、大半の庶民ランナーでも同様の事象が生じるはず。

【フィット感】最高。足裏や爪へ血豆ができなかった

ジャパン8は甲回りがややタイトな設計。足を通すのでさえ少し苦労するレベル。一度足を入れてしまえば大丈夫。シューズの中で足が”全く”ぶれません。シューズが足へ吸い付いているようなイメージ。靴ひもを結ばずとも走れるぐらいの抜群なフィット感。踵の抜け感も指先への不快な当たりもない。自分のためにオーダーメイドされた一足なのかと思ってしまうぐらい完璧なフィッティングです。

ジャパン8で二週間に二度フルマラソンを走りました。両方のレースで足への物理的なダメージは皆無。血豆や水ぶくれができなかったのです。レース走行前とほとんど同じ状態でレースを終えられました。フィット感の悪いシューズを履いて走ると、走行中にシューズの中で足が動いてシューズと擦れてしまいます。つま先には血豆が、足底には大きな水ぶくれができ、走行時だけでなく走行後も苦しまされるハメに。ジャパン8ではこうした問題が起こりません。足を入れた瞬間から脱ぐまでシューズの中で足が動かないからです。レースを終えても次の練習へ短期間で向かえます。連戦やハードな練習続きの方にピッタリな一足でしょう。

【助力はあるか】ある。薄底シューズ以上、厚底シューズ未満の性能

練習ではジャパン8のほか、ライトレーサー5とウエーブライダー27を使っていました。ジャパン8はこの二足よりも断然速く走れます。同じ体感強度で走ってみると、ライトレーサーよりキロ10秒、ウエーブライダーだとキロ15~20秒速く走行可能。従来型薄底シューズ以上の助力があるのは間違いありません。さすがに厚底シューズほどの助力はないかな。ソールの厚みが違いすぎて反発力もクッション性も劣っているのです。

自分のように足底筋が弱くて厚底シューズを履けないランナーにとって、ジャパン8はファーストチョイスとなり得る理想的な一足。履いて走っても足底筋へトラブルは生じず、かつ薄底シューズ以上の助力を得て走行できますから。サブ45ランナーの自分が言うのも恐縮ですが、練習次第でサブ30(キロ3分半)までならいけるのでは?ハーフマラソンならサブ70(キロ3分20秒)も視野に入ってくるでしょう。自分の最終目標はサブ30。サブ30するまではジャパンシリーズへこだわりたいと思っています。

まとめ

アディゼロジャパン8は、2時間42分台でのフルマラソン完走を支えた信頼できるシューズ。キロ3分50秒での巡航を可能にする十分なスピード性能を備え、練習においてもキロ3分25秒というハイペースまで対応できる走行性能を発揮しました。抜群のフィッティングにより血豆や水ぶくれの心配なく走行可能。中底シューズならではの適度なクッション性で長距離走をサポートしてくれました。ただし、35km以降は前腿への負荷が顕著になることには注意が必要です。助力の面では、薄底シューズと比べてキロ10〜20秒ほど速く走れる推進力があり、厚底シューズほどではないものの、十分な記録向上が期待できます。特に、足底筋膜炎などで厚底シューズの使用が難しいランナーにとって、有力な選択肢となるでしょう。

厚底シューズ全盛の現代においても、従来型シューズでサブ45を達成できました。今後はジャパンシリーズでサブ30目指してもっと練習して行ければと思っています。

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