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フィニッシュ後
14:01 めっちゃ悔しいけど清々しい。胸を充実感でパンパンに膨らませて沖縄の青空をぐっと見上げる
ゴール後にランニングウォッチのタイムを見て、「あ~、クソー!」と悔しさを表す叫び声が出てきました。
ゴールタイムは9時間1分17秒(ネットタイム)。サブ9まであと77秒及びませんでした。
77秒なんて1kmあたり1秒速く走れば短縮できたタイムです。
しかし、それができなかったから9時間を切れず、超々悔しい幕切れとなったのでした。
- あの長い信号待ちにさえ引っかからなければ…
- 中間地点でもう少し早く後半戦へと駆け出していれば…
など、たらればを言い出せばキリがありません。
私は9時間を切れなかった。それは変えようのない厳然たる事実でした。
めちゃくちゃ悔しいにも関わらず、ゴールしてコースへと一礼した瞬間、納得感で胸がいっぱいになりました。
この半年間、研究ほぼそっちのけでランニングにうちこみ、今日沖縄で9時間を切るためだけに全てをささげて頑張ってきました。
練習では妥協せず毎週ハードに走り込みを行い、本番に向け最高のコンディションを作るべく栄養管理を徹底し、レース本番でも暴走せずほぼ完璧にペースコントロールできました。
これ以上頑張れと言われても頑張れない。頭も体も使いつくした。それだけやって9時間切れなかったのだから、もう「仕方がない」としか言えないわけです。
また、自分で立てた高い目標に向かってカッコつけず我武者羅に走ってきて、ものの見事に力負けして弾き飛ばされました。
あと一歩という所で跳ね返され、かえって清々しい気持ちになりました。
覚えてろよ、次こそはサブ9してやるからな!
サブ9なんて言わず、今度はサブ8.5、あわよくばサブ8しに沖縄へ戻ってくるからな!
14:10 完走記念の沖縄そばとバナナをいただく
ウェアを脱いで私服に着替え、LINEで親に9時間1分で走り切った旨を伝えました。
両親にはウルトラに出ることを一言も伝えていませんでしたから、
- えっ、いったいアンタは何を言うとるん?
- は?沖縄?100km?9時間…?
と大混乱のご様子でした笑
そりゃ当然です。札幌にいると思っていたわが子が沖縄にいるというだけでも驚きなのに、急に「さっき沖縄で100km走ったぞ」だなんて言われてもちょっとよく分からないですよね。
もちろん両親を驚かせるためこれまで何も言わなかったので、サプライズは大成功というわけであります。
完走記念のバナナを頬張り、仮設テント下では温かい沖縄そばを頂きました。
だし汁は冷えた体の隅々に染み渡り、そばはカロリーを欲していた私の体へあっという間に吸い込まれました。
沖縄そばを食べていた時、レース中に一緒に走った女性ランナーのOさんがゴールするのを目撃しました。
100mileの翌週に100km走るだけでもすごいのに、その100kmを9時間台前半で走るなんて超すごい人だなぁと思いました。
与那古浜公園の芝生にレジャーシートを敷き、寝そべって空を見上げました。
スタートした5時にはとんでもない悪天候だったのに、ゴールした14時にはところどころ晴れ間がのぞいていました。
15:00 バスで県庁前へ無事帰還し、すぐに宿へ帰ってお湯をためて肩までつかってリラックス
予約していたバスに15時ごろ乗り、往路と同じく45分ほどかけて県庁前駅へと向かいました。
バスから下車後、荷物を持って足を引きずりホテルに無事帰りました。
筋肉痛の影響で地面へ足をつくたび強烈な痛みが走りましたが、その痛みがまた何とも心地よく感じられたものであります。
もし50km地点でリタイアしていたらこの痛みを味わえなかったわけですから、(最後まで諦めず闘って良かった)と自分の選択に感謝しました。
ホテルの部屋に着いてすぐ、浴槽にお湯をはってつかりました。
体中の筋肉が痛んでいたので、全身セルフマッサージしておきました。
体をふき、ちょっと落ち着いてからレース当日の記事を書き始めました。
2時間半ぐらい集中して一気呵成に仕上げまして、当日の感動が薄れぬうちに当ブログへと思い出を綴りました。
18:45~ 国際通りで念願の夕食
上記の記事を投稿後、念願の沖縄料理を食べるべく国際通りへと繰り出しました。
私、国際通りが大好きなんです。めちゃくちゃ活気があって賑やかだし、歩いているだけで元気になれるからです。
(どの料理屋さんに行こうかなぁ)と歩きながら店を眺めていると、あるお店の前でキャッチーさんに「ウチのお店どうすか?!」と声をかけられました。
あまりの引きの強さに”ネオジウム磁石かよ笑”とツッコミを入れたくなったものの、グッとこらえて「どんなお店なんですか?」と尋ねて特徴を聞き出しにかかりました。
キャッチーさんは「ウチのお店は沖縄の郷土料理をほぼ何でも揃えていましてね……」と1分ほどマシンガントークを繰り広げました。
こうしたセールストークって大体途中で聞くのが嫌になってくるのですが、このキャッチーさんの話術が巧みでどんどん興味が湧いてきました。
足が痛く、これ以上ウロチョロしたくなかったため、「じゃあそこにします」と言って行くお店を決定しました。
向かったのは『ちゅらちゅら』という郷土料理屋さん。1フロア分階段を登らねばならず、手すりにしがみつきながらやっとの思いでお店に到着いたしました。
店内は色とりどりの琉球ガラスが上から吊り下げられており、すごくお洒落で幻想的なムードが気分を高揚させてくれました。
こんな素敵なお店に異性と行けたら本当に楽しいだろうなと思いました…
飲み物として『沖縄パインサワー』を注文し、お通しのミミガー和え (豚の耳)を肴に頑張った自分と乾杯🍻しました。
(100km走った夜にアルコール飲んで大丈夫かな?)とは思いましたが、いざ飲んでみても大した問題はなく、疲れた体にアルコールが染みわたってめちゃめちゃ気持ち良くなりました。
また、ミミガーはコリコリとして歯ごたえがあり、まるで鳥の軟骨を食べているような感覚でした。
動物の耳って食べられるんですね。初めて耳を食べようと思った人は勇気があるなぁと思いました。
お腹がどんどん空いてきたので、追加で2品注文しました。
やってきたのは『ソーキそば』と『ラフテー (泡盛で煮込んだ豚の角煮)』です。カロリーをガッツリ摂りたくなって、大きめのフードメニューを一気に2品頼みました。
ソーキそばに関しては、(しまった、フィニッシュ地点で食べたヤツやん…笑)と注文を少しだけ後悔しました。
私って時々、昼食と夕食に意図せず全く同じものを食べてしまうんです。旅先でもやらかしてしまって反省しきりでございましたが、ちゅらちゅらで食べたソーキそばの方が出汁にコクを感じられて美味しかったです。
またラフテーに関しては、アルコール度数の高い泡盛を使って煮込んでいるおかげでものすごく柔らかかったです。
ウルトラで歯を食いしばりすぎて顎に力を入れられなかった私でも問題なく咀嚼することができました👍
〆として『サーターアンダギー』を注文しました。
サーターさん、ウルトラのエイドにも置いてあって、(食べたいなぁ)と思いながら眺めていました。
しかし、レース中に固形物を取ると消化できずお腹を壊す元となるから、食べたい気持ちをグッとこらえてフィニッシュしてしまったんです。
沖縄から札幌へと戻る前に、どうしてもサーターアンダギーを食べたかった。
念願かなって食べたサーターさんは、”外はサクサク・中はしっとり”な超絶美味しいスナックでした。
沖縄料理を堪能し、会計を済ませて店を出ました。
(このままホテルに直帰するのも勿体ないなぁ)と思ったので、もうしばらくの間、国際通りにて那覇の夜の雰囲気を味わいました。
国際通りを遠くから眺め、沖縄をとてつもなく愛おしく感じました。
沖縄、私は大好きです。こんな魅力のある場所、地球上にそう多くはありません。
レースの前日受付をしたパレットくもじに行ってみると、そこではクリスマスを意識したイルミネーションで一帯が彩られておりました。
その右ではギターを弾く2人組が路上ライブを行っており、この風景とちょうどマッチしたウィンターソングを歌っていたのでもの凄く風情がありました。
23:00 ああ、楽しい一日だった!
22:30ごろホテルに帰り、シャワーを浴びて寝巻に着替えてベッドにダイブいたしました。
そして体の熱が冷めるまでの間、今日一日に起こった出来事を順番に思い出していきました。
スタート会場に着いた時なんて(走るの止めとこうか)とすら考えていたのに、いざ走り出すと気合が入って結局最後まで行っちゃいました。
サブ9へと駆けたラスト10kmはきっと一生の思い出になるでしょう… 9時間は切れなくて残念だけれども、全力を出し切った爽快感は何とも清々しいものがありました。
ああ、本当に楽しい一日だった!
幸せで胸を膨らませながら、23:00ごろ電気を消してぐっすりと熟睡しました。
おしまい♪
改めてお疲れ様でした!
私は初ウルトラでサブ10目標と亀さんとはターゲットのレベルは違いましたが、ブログを拝読させて頂き、当日の地獄のようなレースを思い出して涙が出てきました。ブログにも登場させて頂き嬉しいです 60kmまではウオーミングアップ、って偉そうですみませんでした(笑) 今後の投稿も楽しみにしていますね
ひでおさん、またまたコメントありがとうございます。
初ウルトラだったのですね。キロ5分10秒ペースでかなり余裕そうに走っておられたので、私と同じくサブ9目標なのかと思っておりました。
勝手ながら、ブログにも”Hさん”としてご登場いただきました。
ひでおさんが「60kmまではウォーミングアップ」と仰ったのを聞いたおかげで私のやる気スイッチが入りましたし、長い間話しながら一緒に走って下さり本当に感謝しています^^