読まずにはいられない!活字中毒の私が小説や純文学を読む3つの理由

登場人物紹介

  1. かめ:自分。化学系専攻の大学院修士2年生。月に10冊、純文学やSF小説をメインに読む。どちらかというとインドア系。
  2. Aちゃん:妄想彼女。かめより3歳年上の某・大手化学系メーカー3年目社員。アウトドア系女子。

 

答えのない問いに対して作者なりの解釈が編み出される過程がゾクゾクするほど面白いから

かめ
小説を読む一つ目の魅力は、決められた答えのない様々な問いに対し、作者が解を導き出すプロセスを楽しめる所やと思う
Aちゃん
具体的にはどういうこと?
かめ
世の中には”生きるとは何か”、”自分はどう在るか”など、「そんなん聞かれても困るわぁ~」とお手上げになってまう難題が数多く存在する。せやけど、純文学の作者はそういった問いに逃げることなく、真っ向から立ち向かい、主人公の口を借りて何かしらの解を表現してみせるんよ
かめ
オレが心底楽しんどるのは、その解自体もそうなんやが、それ以上に、その解が導き出されるプロセスを大変面白く味わわせて貰うてる。自分も今後、いろんな人生の課題を解決していく必要があるから、純文学を読むたび課題解決のヒントをゲットできて、何だか得した気分になってるんや
Aちゃん
なるほどなあ。ところでさ、かめちゃん。小説ってHowTo本と比較してどうなんやろか?ほら、今かめちゃんが言ってくれたような事なら、HowTo本を読めば一発で解決できるやろ?自分はどう生きるべきか知りたいなら”嫌われる勇気”を読んだらえぇと思うし、成功する確率を上げたいなら”思考は現実化する”を読めばえぇと思うねんな
かめ
オレ的には、HowTo本は離乳食、それに対して純文学は固形食やと思うてる
Aちゃん
…かめちゃん、何言うてんの?
かめ
HowTo本はな、課題解決方法の提示があまりに明確すぎるから、自分で咀嚼する必要がないほど既に分かりやすい文章になってんねん。でも純文学は、そもそも”その作品内で作者が何をテーマとして論じたかったのか”をまず読み取る必要があって、その上でその問いに対して筆者はどんな解を与えたのか、どんなアプローチ法をとったのかなどについて、話について行きながら慎重に理解していく必要がある
Aちゃん
要するに、純文学の方が難しいってこと?
かめ
難しいっていうより、込み入っているって言った方がえぇかな。ダイレクトに答えを知りたいならHowTo本に頼ればえぇ。せやけど、課題解決法だけじゃのうて、のちのちどっかで役立つ人生訓や、それを他の場面で転用・応用できる形でゲットしたいんやったら、小説を読む方が遠回りに見えて実は近回りなんやで
かめ
純文学から学びを得よう思うたら、どこに伏線が張られてるか分からへんから一瞬たりとも気が抜けへん。せやから読み進めるのもなかなか疲れるねんけど、その緊張感の中で読んでいくから登場人物にめっちゃ感情移入できるねん。すると、(この場面に遭遇したら自分ならはどう対処するか)と、話を全て自分事として捉えられるようになっていく。その結果、話の一部始終が頭に入るからもちろん人生訓も覚えられるし、HowTo系と違って学びが血肉になってるからそう簡単には忘れへんのや
Aちゃん
なるほどな。ウチ、なんか悩みがあったら今までHowTo本に頼っとった。せやけど、悩みを解決しよ思うたら、同じ悩みを抱えとる主人公が登場する純文学を読めばえぇんよな
かめ
せやで。オレも純文学にはいろんな場面で救われてきた。大学受験に落ちて絶望した時は絶望から這い上がった人の話を読んで勇気づけられたし、好きな子ができて乙女心を知りたかった時は女性作家が書いた恋愛本を読んで勉強したんやわ

 

華麗な文章や自分が未経験の感情/世界観に身を委ねたいから

Aちゃん
かめちゃんてさ、本読んでる時いっつもニコニコしてるみたいやけど、何がそんなに楽しいの?そんなにライトな本ばっかり読んどるわけちゃうやろ?太宰治とかドストエフスキーが書いた若干雰囲気暗めの作品もようけ読んどるみたいやし、何がアンタをそんなにニコニコさせるんか気になって仕方がないねん
かめ
オレ、そんなにニコニコしてるか?まぁ、何読んでも楽しいで。その一因としては、(なんでこんな華麗な文章書けるんやろ…すげー!!)って筆者に感心してるからやろなぁ。特に三島由紀夫の金閣寺なんてホンマにすごい。一ページごとに鳥肌が立つほどカッコえぇ文章が登場し、つい笑みがこぼれてしまうねん
Aちゃん
さっきからすごい、すごい言うてるけど、具体的にはどうすごいの?
かめ
語彙のレベルしかり、感情洞察力しかりやな。今まで聞いたこともない難しい言葉が使われとるからそれだけで(なんか惚れ惚れする文章やなぁ…)と圧倒されるし、オレにも分かるぐらい鮮明かつ克明に登場人物の感情を表現してくれるんで主人公に感情移入しやすいんや
Aちゃん
ウチもこないだ友達と山口の角島大橋ドライブ行ってんけど、あまりに美しすぎて言葉が出てけぇへんかってん。かめちゃんが本読んで味わうのって、コレと似たような感情やろ?
かめ
せやなぁ。金閣寺や人間失格みたいな作品を読んだ後、オレはしばらく言葉が出せんくなる。その文章の美しさを形容する表現が全く思いつかんためや。オレがどう頭を絞ってひねり出した表現でもその美しさを誰かに伝えることは不可能やし、(自分はなんと陳腐な言葉しか吐けないのだろうか)と絶望してまうこともしょっちゅうやな…
Aちゃん
それでも読むのは止めへんのやろ?
かめ
止めようにも止められへん。中毒みたいなもんやな。オレが読むのは主にもう死んでしまった文豪の作品なんやが、オレが死ぬまでにこの人らの表現力に少しでも追いつきたい、あわよくば1mmでも追い越したいと思うてる。だから、一回でも多く偉人の作品を読了し、表現スキルや語彙力を盗み取らなアカンねん
かめ
あと、小説を読んでると、自分が今まで味わったことのない感情を味わわせてもらえるんや。たとえばオレは男やけど、女性作家が書いた恋愛小説を読めば、女性の男性に対する感情をある程度想像することができるようになる。性別やお金などの問題で、世の中にはそもそも味わうことが不可能な体験も数多く存在するねん。やが、本の主人公になりきれば、その障壁が取っ払われたものとして頭の中でたくさんの体験ができるから、自分が現実世界で出会ったことのない感情とたっくさん出会うことができるねん
Aちゃん
ホンマは自分の体使うて体験するに越したことはないけど、人生ってせいぜい80年ぐらいしかないから、体験できる数にも限界があるわな。小説は作品ごとに様々な世界観が用意されとるし、海外旅行ならぬ”異世界旅行”がお手軽にできるっちゅうわけやな?
かめ
そういうことや^^。小説を何冊も読んどると、心がうんと豊かになり、頭がぐにゃんぐにゃんに柔らかくなる。読書って、趣味にするにはめっちゃえぇと思うねん。本はそこまで高いわけちゃうし、お手軽に人生を彩れる魔法のツールやと思うてるよ

 

中学・高校時代に全く本を読んで来ず、遅れを取り戻さなきゃ!と思っているから

Aちゃん
読書が魅力的なのはよう分かったよ。せやけど、にしてもかめちゃん、いっつも本読んどるよな。本読むのってそんなに楽しいんか?なんでそんなに本読むねん?
かめ
オレが毎日本を読むのはな、中学生や高校生の時に全く本を読まんくて、それをめっちゃ後悔してるからなんや。オレが大学生になって初めて読んだ本(何やったか忘れてもたわ)があまりにオモロくて、(本読むのがこんなオモロいんならもっと読書しとけばよかったなぁ…)とすんごく反省させられてん。両親は口を酸っぱく「本を読め」言い続けてくれたんやで。せやけど、オレは人から何かを強制されるんがホンマに嫌やったから、「本読め」って言われれば言われるほど本から遠ざかって行ってしもてん…
Aちゃん
まぁ、その年頃は反抗期やから仕方ないよな。ウチも親に反抗しまくっとったで。「勉強せい」言われたら「イヤや!」言うて勉強せず、その結果、大学受験で一浪してもうてん笑。自業自得よな笑
かめ
オレも一浪してもうてんけど、特に足引っ張っとったんが国語やってん。国語って結局は読書量で決まるやんか?オレ、本全然読んでなかったから、小説の問題で感情を答えさせられる問題が超苦手やってん。もし高校時代にもうちょっと本読んどけば、もしかしたら入試の結果も違うたかもしれんなぁ…って大学入ってしみじみと感じたんや
かめ
あとは、(コイツと高校時代に出会いたかったなぁ…)っちゅう本と最近仰山出会うんよな。太宰の人間失格なんてまさにそうで、まるで自分のことが書いてあるみたいに全身にビリっと衝撃が走ったで。高校時代は受験参考書ばっかり読んでうわべを飾るんじゃなくて、もっと純文学を読んで人間としての器を大きくすることに時間を費やせばよかった。めちゃくちゃ深く反省してるから、こうして毎日一生懸命本読んでんねん
Aちゃん
そういうことだったんか…まぁ、勉強したおかげでそこそこの大学に入れたんやろ思うけど、かめちゃんの中には”勉強と読書は両立できたやろ”っちゅう後悔があるわけやな?
かめ
せや。っていうか、読書で養われる情緒や論理的思考力は、本来、すべての科目の基礎だったはずやねん。読書と勉強は別物やのうて、読書は勉強そのものやってん。物事を筋道立てて考えられへんかったから京大の二次試験で数学3割っちゅう惨事が引き起こされたんやし、(やっぱ国語力って大事やなぁ)ってつくづく実感する今日この頃やで
Aちゃん
ウチ、もし子供出来たら、ちゃんと本読ませようと思うわ。ウチとかかめちゃんみたいな後悔してほしくないし!
かめ
多分な、オレらの親も同じこと思うて「読書せい」「勉強せい」言うとったんやと思うで笑
Aちゃん
あっ、そっか…笑
かめ
結局、各々が必要に迫られな、読書も勉強もやらへんのよ。肝心なのは”いつそれが必要やと気づくか”ってことと、”気付いた瞬間にやり始める”ってこと。気付くタイミングが早ければ早いほど将来味わう後悔も少ないやろうし
Aちゃん
気付くのに遅すぎるってこともないし!
かめ
せや、気付いた時からでもOKなのよ
かめ
もちろん、心が多感な10代っちゅう時期と20代っちゅうおっさんに片足突っ込んだ時期では、本から得られるものも随分と違ってくるとは思うねん。でも、それをグダグダ言っても仕方ないやろ?読むしかないねん。やるしかないねん。心を10代みたいに若々しく保ち、たとえどれだけ僅かでも、本から得られる学びを大切にしていかなアカンのや。オレはいま必死になって10代での遅れを挽回しにかかっとるんや

 

おすすめの小説

Aちゃん
かめちゃん、色々聞かせてくれてありがとな。ウチも今日から本読んでみることにする。何かおすすめの本、あるか?もしあったら貸してほしいねんけど…
かめ
おう、あるで!初心者さんにはコレがおすすめや⇩
Aちゃん
…クリスマス・キャロル?コレってどんな本なの?
かめ
ケチで冷酷なおじいさんが、クリスマス・イブの夜、とある亡霊と出会うねん。で、その幽霊が不思議な力を使い、おじいさんの末路を何パターンも見せていく。自分の将来を目の当たりにし、意地悪おじいさんはとうとう心を入れ替えることを決心するんや。最後は親切な人として周囲から慕われて、おじいさんは幸せいっぱいなクリスマスを過ごしましたとさ、って話や
Aちゃん
いきなり海外文学ってちょっと不安なんやけど、ウチでも読み切れるやろか?
かめ
大丈夫や。この本は筋がしっかりしてるから話に置いていかれるってことは決してないし、むしろ海外文学の方が語彙が簡単やから読みやすいとオレは思うよ。それに、この本は200ページもない薄い本や。本の面白さも相まって、Aちゃんなら1週間ぐらいで読み切れるやろな
Aちゃん
ならウチ、それ読んでみる。貸して^^
かめ
えぇで(*≧∀≦*)
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最後に

私が小説を読む理由は以上である。

皆さんが読書をするキッカケ作りの一助になれば幸いである。

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