【Q&A】博士課程での目標は?お金の目処は?大学院博士課程進学に関するアレコレ三部作 (中)

【Q&A】研究は好き?どうして博士課程へ行くの?大学院博士課程進学に関するアレコレ三部作 (上)

2022-07-24

博士課程での目標は?

Aさん
なぁなぁ、アンタさ。こないだ、どうして博士課程へ行きたいか教えてくれたやんか?
かめ (自分)
おぉ、せやなぁ
Aさん
そしたら、博士課程在学中にアンタは何を成し遂げたいん?目標について聞かせてくれるか?
かめ (自分)
おぉ、えぇで。オレはな、博士課程で2つの目標に挑戦するつもりなんや
Aさん
ほな、一個ずつ教えてや
かめ (自分)
まず一個目は、博士課程へ行く理由の記事でも書いた人生哲学を構築することを達成したい。今までは自分の中に確固たる軸を持っていなかったから隣の芝が青く見えて不幸を感じていたんやけど、そんなもどかしさを抱えながら生きていくのは辛くて仕方がないんや。せやから、”幸せ”とは何か?を定義する所を起点とし、博士課程修了までに自分がどうやったら幸せになれるか・どう生きていけばいいのかという己の生きる道を創り出すことを第一目標に据えとるよ
Aさん
アンタが3年後にどんな結論に至るか全く予想がつかんけど、とりあえず楽しみにしとるよ。そしたら、2つ目の目標を教えてくれるか?
かめ (自分)
おう。2つ目の目標は、自分の研究内容や専門分野の概要について、科学のド素人にでも分かるほど分かりやすく伝えられる表現力を身に付けることや。たくさん実験したり論文を書いたりすることはもちろん重要には違いないけど、その内容がどれだけ凄いか、どうせやったら研究なんてしたこともない人にも分かってもらいたいとオレは思うとる。だって、分かってくれた方が何となく嬉しいやんか(*≧∀≦*)
Aさん
その気持ち、めっちゃ共感するわぁ~!ウチも修士学生時代、実家へ帰省した時に研究内容について親に熱弁したんやけど、親はほへ~っとした顔してなんも理解できなくて、ただウチが研究楽しそうにやっとることぐらいしか伝えられへんかってん。そん時、(あぁ、この心のウキウキを分かってもらえたらなぁ…)と隔靴掻痒 (かっかそうよう)するしかなくて、モヤモヤしたまま就職してもうたんよなぁ
かめ (自分)
そんなことがあったんか…。オレも実際そんな感じや。こないだ博士進学の報告をしに帰省した時、研究内容について親に話したんやけど、ウチの親もぽけ~っとした顔して全然話が頭に入ってなさそうで…自分なりに分かりやすく説明したつもりやってんけど伝えられへんくて、(もっと分かりやすく伝えられたらええのになぁ…)とオレも隔靴爬痒 (かっかはよう)したんやわ
Aさん
アンタ、難しい四字熟語言いたいだけやろ
かめ (自分)
せや。てか、アンタもやろ笑
Aさん
まぁ、せやな笑。で、表現力を身につけるには何をしていけばえぇんやろか?
かめ (自分)
まずパッと頭に浮かんだのは、このブログの執筆を続けることやな。ブログで思考を言語化するようにしてから言葉の解像度が随分と上がった気がするから、今のペースで博士在学中も留学中も文章を書き続ければ表現力をさらに研磨できるんじゃないかと思うとるよ。仮に3日に1記事のペースで3年間ブログを更新し続けるとすると、ひと記事3,000字なら累計100万字以上も書くことになる。ここまでやれば流石に表現力も今より格段に上がるやろ
Aさん
あとは何かできひんかなぁ?
かめ (自分)
あとは、専門分野についてもっと理解を深めることやな。今は自分の研究内容を伝える時に専門用語に頼ってばかりな状態やけど、もっと勉強していけば難しい単語を使わんでも簡単な言葉に言い換えて説明できると思うてんねん。
かめ (自分)
小学生の頃、”テレビで世界一受けたい授業”っちゅう番組を見とった時、そこで登場する先生たちの説明がアホみたいに分かりやすかったのを今でもよう覚えとる。あの先生らの話があそこまで分かりやすいのは、それだけ分かりやすく伝えられるほど専門分野に通じとるからやと思うから、オレももっともっと勉強し、博士論文公聴会では聴講者全員が理解できるような発表をしたいと思う
Aさん
そしたら、変な四字熟語使うとる場合ちゃうやんか
かめ (自分)
せやな、でもそれはお互いさまやで^^

 

博士在学中に伸ばしたい/身につけたいスキルは?

Aさん
目標のことはよう分かったよ。3年間って結構長い時間やと思うけど、その3年間でアンタはどんなスキルを習得するつもりなん?
かめ (自分)
おぉ。オレが伸ばしたい、もしくは身に付けたいスキルは2つあんねん。1個目はプレゼンスキル、2個目は論文作成能力、コレには競争力も含むで。
Aさん
一個ずつ聞かせてや。”プレゼンスキル”って具体的には何を指してん?
かめ (自分)
PowerPointで作る資料の分かりやすさとか、その資料を元に口で説明する力のことやな。これまでB4からM2まで2年半ほど大量にプレゼン資料を作ってきたけど、プレゼン資料を作るたびに作成スキルが洗練されてきた感覚があるんよな
かめ (自分)
M2になりたての頃、B4の前期に作ったスライドを眺めてみて、(こんなひどいデザインでよう堂々と発表しとったな…笑)とついつい恥ずかしくなってしもうたんや。せやから、D3の終わり頃にM2の今頃作ったスライドを見たら、(M2の頃はオレもまだまだやったな)と再び赤面しちゃう、つまりそれだけ資料作成スキルが上がっとるんちゃうかと見込んでんねん
Aさん
なるほどなぁ…そういえばウチもそうやったわ。研究室に入る前、プレゼンなんてほとんど作ったことなかったから、配属初年度で作るプレゼンってホンマひどい出来なんよな。せやけど、先輩からアドバイスしてもろたり、プレゼン作るの上手い人の技術を盗んで自分のモノにしていったりするうちに、ホンマちょっとずつやけど上手くなっていくんよな
Aさん
ウチの研究室、めっちゃブラック研究熱心やったから、ゼミ発表やら研究報告やらで毎週2回もプレゼン発表せなアカンかってん。これだけやったらな、どんだけセンスない人でもプレゼンめっちゃ上手くなってくで
かめ (自分)
アンタの出身研究室、めっちゃブラック…じゃなかった、研究熱心やったんやな。よぅ耐え抜いてきたなぁ…
かめ (自分)
将来就職するにせよ、起業するにせよ、ポスドクになるにせよ、人前でプレゼンするのは絶対に避けられへんと思うてん。オレは人前に立つとなんか体に力が入って緊張してしまう性格やから、博士在学中に学会やゼミ発表でたくさん経験積んで場慣れして、少しでも緊張せず分かりやすくプレゼンできる力を身に付けたいと思うとるよ
Aさん
分かった。2つ目の”論文作成能力”ってなんや?アンタ、ブログやっとるから文章書くの得意ちゃうん?
かめ (自分)
それがなぁ、ブログと論文は別物なんよ…
Aさん
どういうこと?
かめ (自分)
ブログはな、書く様式が特に指定されてないからフリースタイルで書き殴っても大丈夫やねん。せやから、いきなりアンタのことが大好きや~~っ!!って書いても大丈夫やねん
Aさん
やめてよ、恥ずかし
かめ (自分)
おぉ、ごめんごめん笑。でも、論文はそうはいかんねん。アンタも修論書いたから知っとると思うけど、論文は
  1. 背景と目的:この研究の位置づけ
  2. 実験方法:詳しい実験内容やその条件
  3. 実験結果&考察:図表から客観的に導き出せる論理の過程
  4. 結論:何が分かったか
  5. 参考文献:その論文を書くにあたり基礎とした論文リスト

こんな感じで書く順番が予め決まってしもうてん。それに、言葉遣いや使う単語も学術的じゃないと受理してもらえへんから、一文一文書くのにホンマ神経使うねん。しかも、オレが書こうとしてるのは”英語の”学術論文や。日本語で書くのも難しいのに、それを英語で書け言うんやから、その大変さは推して知るべしっちゅうわけやで

Aさん
なんでそんな大変な思いして論文書かなアカンの?自己表現の場はブログにもあるやろ?てか、むしろブログの方が書くの遥かに楽やろ?アンタ、実はドMやったんか
かめ (自分)
ちゃうて笑。そりゃブログの方が楽に決まっとる。せやけど、ブログでは50年後の社会を大きく変えることはできひんのや
かめ (自分)
オレは大学で電池の基礎研究をやっててな、人生を賭けて次世代蓄電池実現のため種まきをしとる真っ最中なんや。別にそこで得られた研究成果をブログで公開してもええねんけど、ブログは専門家の目で査読されへんから、残念ながら公的な成果としては認められないのよ。せやから、オレがいくらブログで「スタップ新型電極はあります!」と主張しても電池メーカーや材料屋さんには見向きもせんし、社会的なインパクトも皆無やから、社会に貢献したかったら論文を書いて投稿するしかないってことになるんよ
Aさん
そうなんか。ほな、論文書かなしゃーないなぁ
かめ (自分)
せやろ。いま電池の世界は特に競争が激しくて、自分の成果を論文として発表するのは文字通り生き馬の目を抜くような難業やねん。相手は世界中にいて、しかも一流のトッププレイヤーばかりやから、論文を雑誌に掲載して博士号の取得要件を満たすためには速度面でも内容面でもそいつらとの勝負に打ち勝つ必要があるんやわ
Aさん
なるほどなぁ。これから大変やろうけど、アンタのこと、ウチは応援してるで

 

家賃や授業料等の目処は立ってる?

Aさん
アンタのこれからの話を聴けて楽しかったんやけど、そういえばアンタ、お金の面は大丈夫なん?いくら夢があっても、お金がないと夢を叶えられへんやろ?その点は大丈夫なん?
かめ (自分)
安心してくれ、その点は既に解決済みや。M1の12月にな、博士進学学生を対象とする大学独自のフェローシップに採用されてん。おかげで月15万円の研究奨励金と年間40万円の研究費をGETできたし、3年間の授業料が全額免除 (総額160万円!)になったから、ひもじい貧乏ライフはしなくて済みそうな感じやで
Aさん
良かったわぁ。アンタ、いっつもサバ缶ばっかり食べてるから、(もうちょっとマシなもん食べればいいのに)ってずっと思ってた所だったんよ。月15万もあれば、もうサバ缶食べなくて済むやろ?
かめ (自分)
いや、アレは好きで食うてんねん笑。好きじゃないと5年以上毎日サバ缶を食べ続けられるわけないやろ
かめ (自分)
あと、今までは家賃を親に支払うてもろとったけど、博士からは自分の財布からお金を出していこうと思う。15万円から家賃とスマホの通信費を抜いたら9万円残り、そこからつみたてNISAや水道光熱費、書籍代を抜いたら3~4万円しか残らん。今の食費は25,000~30,000円ぐらいやし、そっから大幅に食事メニューを変えることはおそらく不可能やと思うてるわ。ま、別にええんやけどな、今のメニューに不満はないし
Aさん
もし美味しいもん食べたかったらウチに言いや?アンタの好きなサバカレー作ってあげるし
かめ (自分)
結局アンタもサバ使うやん笑。まぁ、嬉しいんやけど^^
Aさん
せやけどさぁ、あんた、留学行くんちゃうかった?いまアメリカとかイギリスはめちゃめちゃ物価上がっとるし、おまけにいま超円安やから、15万じゃ全然足らんと思うねんけど…
かめ (自分)
せや。そこで登場するのが学振DC1やねん
Aさん
アンタが寝言でDC、DC言うとったんは学振DCのことやったんか
かめ (自分)
せや。オレ寝言でもDC言うとったんか
Aさん
M2の5月とかホンマひどかったで
かめ (自分)
申請書の提出直前やったからなぁ…
Aさん
そしたらしゃーないなぁ
かめ (自分)
せやろ?
Aさん
うん
かめ (自分)
で、学振DCっちゅうのは、月20万円の研究奨励金と年額100万程度の研究費を貰える制度なんよ。採用率は20%前後らしいねんけど、なんか採用されそうな予感がするから、コレに当たったら欧米でも最低限の生活はしていけると思うとるよ
Aさん
フェローシップと学振の併給ができればええんやけど、できひんのが残念やなぁ。それで、もしDC1に外れたら留学費用はどうすんの?
かめ (自分)
そん時は、指導教員にRA (リサーチ・アシスタント)として雇ってもらい、月5~10万円程度の給料を頂く予定や
かめ (自分)
あと、実はまだ言ってなかってんけど、フェローシップに採用されたおかげでM2の1年間の学費も全額免除になったんや。これで年間授業料の53万円を親が使わずに済んだ計算になるから、こんど実家に帰った時に親の前で土下座して「その53万、オレに下さい!」って言ってみようと思うとるよ。そんだけお金かき集めりゃ、DCなくても何とかなるやろ
Aさん
それやったら何とかなりそうやな
かめ (自分)
最悪、JASSOの無利子奨学金ローン使えば月12万円ほど借りられる。でも、返済免除になるのは半分の人間だけやから、できればJASSOには頼りたくないっちゅうのが正直な所やな
Aさん
せやなぁ。ウチも学部時代に借りてた奨学金の返済、まだ残っててめちゃめちゃ大変やもん。まだあと300万も残ってて、返し終わるまで10年近くかかりそうやわ…
かめ (自分)
アンタ、そんなデカい借金拵えとる中、時々サバカレー作ってくれとったんか?!どんだけ心が寛大なんや…!
Aさん
ホンマやで。ちょっとは感謝してや?!
かめ (自分)
はい…一生ヒモとしてぶら下がっていきます
Aさん
アカンアカンアカン!博士出たらアンタもたっぷり稼ぎなさいよ?!
かめ (自分)
いたたたたっ、そんなペチペチ叩かんといてーや!怪我したら働かれへんくなるけどええか?
Aさん
それはアカンな。叩いてごめんな(よしよし)

 

次回予告

大学院博士課程進学に関するアレコレ三部作の中編はコレで以上となる。

三部作ラストの後編では、

  1. 卒業できる見込みはある?
  2. 博士号取得後は何をするの?
  3. 苦労してゲットした博士号をどう使っていきたい?

これら3つについて書くつもりだ。

【Q&A】卒業できそう?修了後の進路は?大学院博士課程進学に関するアレコレ三部作 (下)

2022-07-30

2 件のコメント

  • 巷では博士課程在学中に結婚するような猛者もいるみたいですね。
    かめさんは、自分なりの哲学を築いたあと、その境地に行けそうですか?

    • natsukiさん、いつもコメントありがとうございます。

      ”オレは結婚しない!”という自分なりの哲学を築く可能性が極めて高いと考えています。
      なので、結婚については来世での自分に期待したいと思っています笑

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