【博士進学】学振DC1の申請書を書くにあたり気を付けた3つのポイント

私は札幌に住む現役理系大学院生である。

博士課程での生活をより良くすべく、JSPSの学振DC1の採択を目指して申請書を書き上げ提出した。

【研究室生活】学振DC1申請書作成体験記 (上)

2022-05-18

この記事では、申請書を書く際に気を付けた3つのポイントについて解説する。

  • 今まさに学振の申請書を書いている人
  • 研究室内に博士課程の学生が居らず、何かしら参考になる情報を求めてネット上を彷徨っている人

こうした方々にピッタリな内容なので、ぜひ最後までご覧頂きたいと思っている。

 

それではさっそく始めよう。

研究計画:専門分野の素人にも分かるレベルにまで抽象度を下げた

DC1 (DC2)へ申請するのは博士課程で行う研究の計画書である。

だから申請書の内容が難しくなってしまうのは仕方がないし、申請書を書く過程でワクワクしてきて夢をいっぱい詰め込みたくなってしまう。

しかし、いくら時間をかけて申請書を作ろうと、学振DCに受からなくては意味がない

もし自己満足で文章を書きたいなら私みたいにブログを開設して好き放題書き散らせば良いのだが、DC1に採択され、1,000万円近い国費を出資してもらおうと思うなら、学振DCに受かるため一刻も早く自己満精神を拭い去っておくべきである。

審査員はAIではなく超多忙な人間なので、そのような人が小気味よく読める文書の作成を目指す必要がある。

加えて、自身と審査員の専門分野がマッチするとは限らないから、ド素人が読んでも理解できる程度にまで文言のレベルを下げる必要がある

私の場合、女優の黒島結菜さんの大ファンなので、脳内に黒島さんを召喚し、黒島さんに読んで理解してもらうつもりで申請書を書いた。

  • 専門用語を使っても理解されないだろうから可能な限り平易な言葉で言い換えたり
  • 研究の全貌を掴んでもらうべく工夫して研究概念図を作成したり

このように、黒島さんというReviewer(査読者)に申請書をAccept(受理)してもらうべく、私は日夜、研究計画を書き直していったのである。

 

非常にどうでも良い話だが、黒島さんは非常に手ごわいReviewerだった。

かめ
すんません、この研究計画どうですかね…?
黒島さん
へぇ~、電池の研究するんだ!内容?う~ん、ちょっと何言ってるかわからな~い(*≧∀≦*)♪
かめ
はぁ…

このように、専門外の黒島さんに研究の概要を理解してもらうのですら大変骨の折れる作業だった。

しかし、何度も修正して書き直していくと、少しずつ黒島さんにも理解してもらえるようになった。

最終的には

黒島さん
やっぱり何言ってるか良く分からないけど、面白そうだからオッケ~じゃない?(*≧∀≦*)

とGoサインを灯して頂き、博士進学する同級生にもコメントをもらい、計画書の最終版が完成したわけである。

黒島さんの写真の引用元

 

自己分析欄:”自身が研究者向きである”と徹底的にアピール&過去の研究業績をココに記載

私はM1の2/1~3/14に就活をし、とある中小企業から内々定をいただいた実績がある。

博士進学して研究の道に進む前に一度、”働くとはどんなものか”といった感覚を掴んでおきたくて就活をやってみたのだが、就活開始直後に実施した自己分析はDC1の申請書作成の際にも大いに役立ってくれたのである。

学振DCの申請書には【研究遂行力の自己分析】という項目があり、自身の研究能力についてA4用紙2枚分、これでもかとアピールを重ねる必要がある。

就活の際、「私が如何に御社の利益に貢献できるか/そのスキルを備えているか」を主眼にエントリーシートや履歴書を作成したため、DC1の申請書作成時には”御社”を”学術界”と言い換えるだけで事足りたというわけである。

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前述の通り、DC1の申請書を作成するのは採択されてお金を貰うためである。

いくら時間をかけて作ろうと不採択となってしまえば意味がないし、アピールポイントがずれているとそれだけで致命傷になりかねない。

大上さんのスライドや指導教員からの意見を参考にし、申請書の自己分析欄には

  1. 自分が如何に研究者向きの気質を備えているか
  2. どうして他の申請者ではなく自分をDC1へ採択せねばならないか

これら2つを感じてもらえよう注意して文章を作成した。

前述の黒島さんをまたもや脳内へ召喚し、

黒島さん
かめちゃん、研究大好きなんだねっ!

と言ってもらえるまで何度も何度も文章を書き直した。

 

なお、過去の研究実績は”研究に関する自身の強み”の項目へ記入した。

ただ成果を羅列するのではなく、

  • 成果-学術論文(全て査読あり)
  • 成果-国際会議における発表(全てポスター発表・査読あり)

などのように項目を分けて箇条書きするよう心掛けた。

また、審査員に実績数をアピールすべく、一つ一つの成果の横へ”5. ○○”と番号を振っておいた。

本当の所は知らないが、私は(学振DC採択の可否は結局実績数で決まってしまうのではないか?)と考えているため、幸運にも多くの成果を残してこられた私は「ここぞ!」とばかりに大量の成果を書いてアピールしておいた。

審査員は申請者の間で点数に差をつける必要があるため、もし私が審査員なら、最も定量的かつ平等に評価できる研究業績をまず真っ先に見るであろう。

そこで(この子は有望だ/この子はちょっとね…)とある程度スクリーニングし、生き残った者だけ研究計画や自己分析欄を見ると考えられる。

したがって、もし箸にも棒にも掛か”り”たいなら、何でもいいから研究業績を記載しておくのが吉と思う。

  • 特許取得歴
  • TA業務での活躍ぶり
  • フェローシップ内定歴

など、自分がアピールできそうな材料を箇条書きし、見せ方を工夫して審査員の心に残るよう意匠を凝らすべきである。

 

目指す研究者像等:前章(研究遂行力の自己分析)からの流れを意識して作成した

私は自己分析欄に書きたいことを全て書き切ったつもりだったから、最後に待っていたA4用紙1枚分の【目指す研究者像等】を前に途方に暮れることとなった。

特別研究員としての3年間の任期中にやりたいことは定まっていたし、それを達成するために自分に足りない要素も自己分析欄に書いたつもりだった。

【目指す研究者像等】に何を書こうか決めあぐね、前述の大上さんのスライドをめくってみた。

すると、大上さんは、(*こう書かなきゃいけないというわけではありません)という前置き付きでおすすめ構成を紹介して下さっていた。

大上さん曰く、①DC/PDの研究活動を通じて目指す研究者像に近づく(5.(2))⇒②目指す研究者像に対して自分に足りないこと(4.(2))⇒③目指す研究者像(5.(1))の順番で書くのがオススメらしい。

私はこの構成を自分なりにアレンジし、①目指す研究者像に対して自分に足りないこと(4.(2))⇒②目指す研究者像(5.(1))⇒③特別研究員としての任期期間に頑張る方向性について(5.(2))という順番で申請書を作成していった。

流れに沿って書いてみると、作業が非常に円滑に進行した。

”目指す研究者像”については若干苦労させられたが、新しく研究者を目指すに至る原体験という項を設け、具体的なエピソードを書くことにより、私が研究者にならなくちゃいけない理由にある程度説得力を持たせられたと考えている。

 

申請書を書いていて、個人的に最も心が高揚したのが”目指す研究者像等”の章だった。

科学に興味を持つに至る原体験を書き綴ってみて自分は研究が大好きなんだなと改めて感じられたし、就職か/博士進学かどっちつかずのままフラフラしていたのが「絶対博士進学だ、この道が最善だ!」と確信できるまでに決意を固められたのである。

研究計画を綿密に作るのはもちろん非常に重要なことである。

しかし、その研究計画を進めるのには溢れんばかりのエネルギーが必要であるし、エネルギーの源泉は”絶対研究者になりたい!”という強い想いに違いないため、面倒臭がらず時間をかけて【目指す研究者像等】の作成に取り組んでみると一本筋の通った人になれるであろう。

 

まとめ

学振DC1の申請書作成にあたり気を付けたのは以上3つのポイントである。

まとめると、

  1. 研究計画:ド素人が読んでも分かる程度にまで話の抽象度を下げた
  2. 自己分析:自分が研究者に向いていることを審査員に猛アピールした
  3. 目指す研究者像等:自己分析の章からの流れを意識して文章を作成した

このような形になる。

まだ採択されてもいないのに偉そうにポイントを解説させてもらって恐縮であるが、(おそらく採択されるだろう)と考えているため、結果が分かる前にフライングで記事を投稿した。

もし採択されていたらこのブログでも報告し、不採択ならどうして不採択となったか、開示された評点を参考に分析を行う予定である。

 

以上です。

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