【進路選択】”社会人博士”という道についてゆっくりと考えてみました

私は理系大学院のM1である。

将来について考える事が少しずつ増えてきた気がしている。

修士で就職するか、それとも博士進学するか、M1の夏になっても全く答えを導けない。

正解のない問なので解答がなくて当然なのだが、悩み続けているせいで少しずつ精神力が消耗していっているのを苦しく感じる次第である。

 

この記事では、博士号取得の別ルートである社会人博士という道について考えてみた。

修士就職か博士進学か迷っている私にとって有力な選択肢となる予感がしたので、この記事を書きながらよく検討してみることにした。

 

それでは早速始めよう。

以下でいう社会人博士とは、企業に籍を置きながら大学にも行く形態の事を指す。お金を貯めて退職したのち進学する道は想定していないので、そこの所は注意してご覧頂きたい。

経済的に最も安定した道

私が博士進学を躊躇している最大の理由はお金についての問題である。

博士課程ともなれば自分で生活費を捻出する必要があるだろうし、学費やスマホ代など今まで親に払っていた分まで自分で支払うのが当然だと私は勝手に考えている。

しかし、現実問題、そのような大金を用意する力が私にはない

  • このブログでアフィリエイトに挑戦してはみたものの月間3000円稼ぐので精一杯だし
  • (副業に繋がるかな)と思ってチャレンジしたプログラミングは何度挑んでもその都度跳ね返されてきたし
  • 私が生きていくのに必要な全資金を捻出するためにバイトをしていたら研究する時間が無くなってしまうし

冷静に考えると博士入学から卒業まで自分の面倒をみるために必要な資金を用意できそうにないと思ったのである。

 

コレが学振(DC1)に採択されでもすれば話は変わる。

月20万×12ヵ月×3年が返済不要で支給されるためお金の心配をしなくて良くなるし、親の扶養から外れれば即・低収入世帯扱いになるので授業料が半額or全額免除になる可能性が非常に高い。

ただ、DC1の採択率は20%である上に、採用・不採用が決定するのはM2の10月頃ときた。

5人に一人しか採択されないのでいくら実績を積んでいても全く安心できないし、DC1が不採用だと分かった頃には就職したくても枠がないためJASSOの第一種奨学金(月12万ぐらいだっけ?)でD1を食つなぐしかないのである…

 

その点、社会人博士はお金の問題を解決してくれる。

企業から「博士号を取ってこいっ!」と大学へ派遣される場合は進学費用を企業が払ってくれるし、「博士号を取りたいです!」と自分から手を挙げた場合でも既にある程度の貯金がある状況で進学できるので修士から直接博士へ行くよりずいぶんと楽な生活ができるであろう。

また、M2からD1に上がった場合に博士課程を退学したら人生が割と本気で詰んでしまうが、社会人博士として入学して仮に(やっぱや~めた)と退学した場合は”企業”という帰る場所があるおかげで心にゆとりをもって研究できるはず。

企業に学費を払ってもらっている以上は簡単に投げ出す訳にはいかないだろうが、もし心身に支障をきたして退学せざるを得ない場合でも企業は首を切らないだろうと思うので(社会人博士はアリだなぁ)と感じるのである。

かめ
明日の朝、枕元に300万ぐらい置いてあったら何の躊躇もなく博士に行くのになぁ…お金の問題は私の進路を悩ませる大きな要因になっているのです。

 

就職後に会社にも大学にも通うなど本当に自分にできるのだろうか…?

社会人博士にも

  1. 会社の業務はしなくて良いので学位取得だけに専念できるモノ
  2. 会社の業務&学位取得というShohei Otaniばりの二刀流をこなす必要のあるモノ

この2種類が存在する。

①ならば研究に思う存分打ち込めるので、たぶん私にも出来ると思う。

しかし、②の形式で社会人として博士号取得に挑まねばならない場合、(果たしてそんな器用な芸当が私にできるのだろうか…?)と疑問符が頭をもたげてしまう。

というのも、高三の時、私は文武両道に挑戦して見事に失敗して受験に不合格となって浪人するハメになっているので、二刀流が自分に向いていない形式であるという事は嫌というほど分かっているのである。

 

博士号を取るためには本気で研究に挑む必要がある。

そして、企業からお金をもらっている手前、仕事の方もあまりおろそかにはできないだろう(サボったらクビだからね)。

研究しては仕事に頭を切り替え、また研究に戻っては仕事に戻り…社会人博士は究極のマルチタスクではないだろうか。

私は不器用だし、マルチタスクをやらされたら全部が全部中途半端になってしまう情けない男なので、現時点では(社会人博士に挑戦できる自信がない)というのが正直な感想である。

 

もう一つ問題があって、私はいま北海道大学に通っているのだが、就職の際は地元の中国地方に帰りたいと考えている。

したがって、中国地方の企業で働きながら北大にも通うというのが物理的に極めて厳しいのである。

「テレワークの時代だから働く場所を選ばないでしょ?」とお考えになるかもしれないが、私の希望する業種は化学系メーカーの研究職なのでテレワークはほぼ不可能。

また、「別に北大にこだわらなくても他の大学でも良くない?」と言われそうだが、私はひとつの環境に順応するのに非常に時間がかかる性格のため就職先に順応するだけでも大変だから、別の研究室でイチから人間関係を築き上げるよりは馴染みのある場所で研究させてもらえる方が卒業できる確率が高いだろうと思うのである。

かめ
どこでもドアさえあれば場所の制約から解放されるのになぁ。ねぇねぇ助けて、ドラえもん笑!!

 

社会人博士制度を目当てに企業に入るなら、最初から博士号を取ってから企業に行った方がいいんじゃないか

今までは社会人博士として大学に戻って来られる前提で話を進めていた。

ところがよく考えてみると、そもそもその前提自体が怪しいのである。

確かに社会人博士制度のある企業は多くなってきつつあるけれども、社会人博士として進学する前にまず企業内での選考に勝ち抜く必要があるだろう

お金の心配が不要な社会人博士。それに挑戦したい人間が少ないとはどうしても考えられない。

 

社会人博士制度を目当てに企業へ就職した場合、希望かかなわず進学できなかったらかなり悲惨な事になるだろう。

枠からあふれるたびに勤労意欲が減退していくはずだし、年を重ねるにつれ安定志向になって(もう博士号なんて取らなくていいかな)と挑戦意欲が失われてしまっても何ら不思議ではない。

私の性格的に、仮に社会人博士として進学できなかったとしても、自分の気持ちを押し殺して業務で結果を出して職務を全うしようと思うだろう。

ただ、博士号を持っている人が活躍する様子を目にすれば絶対に嫉妬して頭がおかしくなっちゃうだろうし、それがもう目に見えているから何としても博士号を取りたいと思ってやまなくなったのである。

 

社会人博士だと、企業内選考の倍率が1倍を超えて進学できない可能性がある。

一方で、修士から直接博士へ行く場合、大学院試の倍率が1倍以上になるなど私の専攻ではまず考えられないので、博士課程入学という博士号取得レースのスタート位置には確実につくことができる。

社会人博士制度をアテにして企業に行くぐらいなら、博士号を取得してから企業へ行った方が自分の心は満たされるのではないだろうか。

博士号取得者は30代or40代から年収が一気に増加する傾向があるので、直接博士課程に進学して稼げなかった2年ないし3年分の年収は最終的には取り戻せると思うのである。

今から数十年前なら、博士号を取ったら企業への就職は諦めねばならなかった。

しかし今は風向きが変わり、博士号取得者を積極採用している企業がチラホラと目につくようになってきた。

私はアカデミアの道に進む気はサラサラなくて企業就職を前提に考えており、最近の風向きの変化を非常に嬉しく思っている。

コレで心置きなく博士号に挑戦できる、、かと思うとそんな事は無くて…

 

でもお金の問題はついて回るよね…

振り出しに戻ってしまった。

そもそも私が博士進学をためらっているのはお金のせいなのである。

DC1さえ保証されれば、大富豪から300万もらえれば、JASSOから2人分の無利子奨学金をもらえれば、私は喜んで博士課程へ行くのである。

指導教員にいくら土下座したって経済的な支援は見込めそうもないし、大富豪の知り合いもいない私にはDC1を勝ち取るしか道はない。

 

という事で、私は現在、DC1を勝ち取るべく気力の限界スレスレで研究を進めている。

B4の3月に筆頭著者で英語論文を出したのを皮切りに、M1の5月には3rd authorとして先輩の論文に名前を載せてもらい、年内には自身2本目の筆頭論文を投稿・掲載まで済ませる予定。

また、修士課程で支給を受けているJASSOの第一種奨学金(月間88,000円)の返済免除を狙い、可能な限り学会発表を行うようにしている。

88,000円のうち半額でも返済免除になれば博士生活がずいぶんと楽になるだろうし、全額免除になるほど研究に打ち込めばDC1の20%の壁だって突破できそうな気がするのである。

 

(また気が変わるかもしれないが)もし学振に採択されなかったとしても博士課程には進学するつもりだ。

博士1年次はどうにかJASSOの12万で食いつなぎ、DC2採択を狙ってもう一度必死に実績を積み上げるしかない。

それか、D1で超早期修了しても良いと思う。

ウチの博士号取得要件は

  1. (日本語・英語問わず)論文3本を掲載する事
  2. うち2本は筆頭著者である事

この2つであり、私はM1でドクターの卒業要件を満たせそうなので、もしどうしても経済的に苦しいとあった場合は超早期修了して地獄から早めに解放されようかなと考えている。

【JASSO】大学院修士課程第一種奨学金(在学採用)の使い道

2021-06-25

 

どうすりゃいいか分からないので、とりあえず夏にインターンへ行ってきます

社会人博士の方がいい気がするし、でもやっぱり直接博士に行った方がいい気もするし…

どうすればいいか本当に分からないので、とりあえずM1の夏にインターンへ行って”働くとはどういう事か”を体感してみようと思う。

ここで(もしかしたら働くのに向いているかも♪)と思えば修士就職すればいいし、(まだ研究をやり切っていない!就職するのは今じゃない!)と感じればドクターへ行くべきなのだろう。

いくら論理で考えても感情には逆らえないから、自分の目と体と直感を信じて将来を左右する岐路の前まで歩みを進めたいと思っている。

 

以上です。

【魅力しかない】北海道大学に入って本当に良かったと思う5つの理由

2021-02-24

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馬術競技からマラソンに転向した北大工学院のM1|国体馬術競技優勝&8回入賞|10000m36’33”|マラソン2°47’50”|100kmレース10°19’17”|英検準一級|TOEIC785点|ラン歴5年|乗馬歴10年|英語の学術論文2報(電気化学)|月間2万PVのブログ運営中|コメントやご相談はTwitterのDMまでお願いします。