私は国体馬術競技で優勝歴のある現役北大大学院生である。
大学一年の9月末から翌年6月末までの9か月間、自分が通っていた大学の馬術部に在籍していた経験がある。
この記事では、馬術部に入って感じた馬術部に入るメリットとデメリットを3つずつ紹介していく。
- 馬術部に入ろうかどうか検討している学部1年生
- 大学生になったら馬術部に入りたいと思っている高校生
こうした方々の参考となる記事を作成したので、興味のある方は是非最後までご覧頂きたいと思っている。
それでは早速始めよう。
大学馬術部に入るメリットとデメリット
メリット
個性的な友人がたくさんできる



最初のメリットは、今まで出会った経験のないほど個性の強い人々と交友関係を築ける点である。
私自身も高校では「変人」というニックネームを付けられるほど周囲から浮いていたが、馬術部に入ってみれば、私と同程度、もしくはそれ以上に変わっている人間ばかりであった。
- 大学の授業中に食堂のどんぶりに入ったラーメンを教室内でズルズルすすってしまう奴がいたし
- すごく優しそうなのに急に豹変して心をえぐってくる恐ろしい女の先輩がいらっしゃったし
- 馬アレルギーを持っているのに馬アレルギーを持つ風変わりな後輩がいたし
馬術部時代はここでは挙げきれないほど多くの変人に囲まれながら生活していた。
こんな面白い人と出会えるのは馬術部だけだし、愛すべき変人と友達になれたというだけでも馬術部に入った価値はあったと思う。
確かに、別に馬術部に限らずとも、大学のキャンパスをうろついていれば(あの人いったい何やっているのだろう…?)と思うような変人に出くわすことがあるだろう。
しかし、キャンパスや授業で出会う変人は変人のフリをしているケースが大半であり、無理して変人のフリをする事によって周囲に関心を持ってもらいたいだけなので、試しにそんな人に話しかけてみると案外普通の人である場合が意外と多いのである。
その点、馬術部に集まる変人は大学内でも選りすぐりの変人のため、我々一般人が予想もつかぬ思考回路で毎日何かしらの笑いの種(ハプニング)を提供してくれる。
馬術部にいて笑わなかった日は一日としてなかったし、(あの9か月間は本当に楽しかったなぁ…)としみじみとしてしまう。
乗馬業界には男女問わず変人が多い。
とはいえ、みな動物が好きなため、基本的に性格がひん曲がっている人間は見当たらない。
私が広島で乗馬をしていた時には沢山の変人と出会ってきたが、(この人、生理的に無理!)と感じてしまう出会いは一度たりともなかった。
世の中から隔絶しているから変人が多いのか、変人が多いから浮世離れしているのか、果たしてどっちなんだろうね…?
低価格で乗馬を楽しめる



「乗馬」というと、お金のかかるアクティビティだという印象を良く持たれる。
実際にその通りであり、乗馬クラブという馬に乗れる場所で一回馬に乗るだけで数千円かかってしまうし、自分の馬を持とうと思ったら
- 購入費数百万
- 維持費月々数万
これらの出費を覚悟せねばならないので、よほどのお金持ちでなければできないのである。
しかし、大学馬術部に入れば月々数千円で乗馬ができる。
後援会や大学からの補助のおかげで格安で毎日馬に乗れるし、自分に足らない道具は部活のものを使用すれば良いので初期投資も5万円未満でスタート可能だ。
乗馬は一生モノのスポーツである。
乗馬クラブへ行けば小学生から定年後の老人まで幅広い年齢層の人間が集っているし、力よりテクニックが求められるので女の子だって続けられる。
そんな素晴らしいスポーツに低価格で出会えるのが大学馬術部という場所である。
馬術部で(乗馬って楽しいな♪)と思ったら大学卒業後も続けたら良いのだし、もしあまり興味を持てなくても最低限の痛手(支出)で抑えられるので安心である。
絶対に飽きない&退屈しない



乗馬は非常に奥深いスポーツであるため、乗馬歴10年の私であっても真髄の片隅にすら辿り着けていない。
それに加え、馬術部には変人が多いので、大学馬術部に入っても絶対に毎日飽きないし、退屈することなどあり得ないのである。
- 騎乗技術を磨くべく、四六時中頭を使う事になるし
- 競技会へ行って他の団体の演技を見れば、”上には上がいるんだ”と実感するし
- 変人たちと日々過ごしていたら、いつの間にか自分まで変人になってしまっているし
- 馬術部はとにかくやるべきことが多いので、「あぁ、ヒマだなぁ…」と時間を持て余さずに済むし
馬術部は大学内の遊園地であるため、いるだけでとにかく楽しくなれる場所である。
私が一年生の9月末に馬術部に入った理由は、夏休みにあまりにもする事がなさ過ぎて死にそうなほどヒマだったからである。
ヒマすぎて馬術部に入ったわけだが、入って本当に良かったと思う。
部室に行けばなぜかいつでも人がいたため話相手には困らなかったし、毎日慌ただしく生活できたおかげで余計な悩みを抱えずに済んだのである。
もしあの時馬術部に入っていなければ生きがいを感じられず退学していただろうから、私の生活を支えてくれた馬術部には本当に感謝してもしきれない思いである。



さて、ここまで3つのメリットを説明してきたが、馬術部で活動する事にはデメリットも存在する。
次の章では馬術部に入る3つのデメリットについて解説していく。
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