【音が怖い】ミソフォニア(音嫌悪症)を患うとどうなるか、体験談から語ります

私はミソフォニアという脳の障害を患っている。

私の場合、人が鼻を「スンッ」とすする音がとても嫌で、鼻を頻繁にすする人と一緒に過ごす状況を極端に恐怖・嫌悪している。

この記事では、ミソフォニアを患うとどうなるか、自身の体験から解説していく。

ミソフォニアは最近になってようやくその存在が認知されたほどだから医学的研究がほとんど進んでおらず、私の体験談が医学の進歩に貢献したりミソフォニアを持つ仲間の共感を得られたりすればいいなと思って記事の執筆を始めていく。

学校:行かなくていいなら行きたくなかった。高校時代は本当に辛かった。

私の場合、ミソフォニアを発症したのは高校2年生の頃だった。

高一の頃からも近くで鼻水をすすられるのが嫌だったけれども、当時はまだ(やめて欲しいなぁ…)と軽く受け流す程度にとどまっていた。

しかし、高二になり、教室の席替えで10秒に一回鼻をすするヤツが隣になった途端、私の脳が一気におかしくなった。

ヤツが鼻をすするたびに私の心臓がキュッと縮み上がり、もはや授業に集中できる状況ではなくなったのである。

隣の奴があまりに頻繁に鼻をすするものだから、「これで鼻水をかんでくれ」と箱入りのティッシュを渡してやった。

彼はその場では「えっ?分かった…」と戸惑いつつも了承して鼻をかんでくれるものの、普段から鼻をかむ習慣がないせいか、その翌日にはまた元通りスンスンスンスン鼻をすすり続けたのである…

 

もちろん、先生に事情を話そうとは思ったのだ。

しかし、当時の私には今と違って自身の事情を言語化する能力が備わっていなかったから、何をどう話せば先生に伝えられるか全く見当がつかなかった

また、仮に言葉で訴えられたとしても、先生から”我慢しなさい”と言われるのがオチだっただろう。

耳栓を付けて授業に出たら「何してんだ!そんなにオレの授業が聞きたくないのか!」と廊下につまみ出される有様だったし、ミソフォニアの症状を考慮してくれる先生なんて一人も存在しなかった

私は高二に入る段階で受験範囲を全て独学で勉強し終えていたので、そもそも学校の授業なんか受ける必要がなかったのである。

騒音を堪え、周りに迷惑をかけない形で必死に授業時間を耐えていたのに、なぜ先生から怒られなきゃならないのか、私の脳では理解不能だった。

ちなみに、大学では耳栓着用での出席は許されている。どうしても出席したくなければ休めばいいし、高校と違って大学は本当に自由で生きやすい組織である。

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試験:(隣で鼻水をすすられたらどうしよう…)と常に不安だった

高校における日常生活でも辛い思いをしていたが、中でも特に嫌だったのが定期試験や模試の時である。

試験では高成績を取るためなるべく集中して臨みたいのに、「スンッ!」という鼻すすり音で集中をかき乱されてしまうのが本当に辛くて仕方がなかった。

いくら勉強して脳に知識を詰め込もうと、隣に鼻をすするヤツが座ったが最後、私は気力・体力を奪われ、実力を発揮する事が出来なくなる。

したがって、試験の前は絶えず(鼻をすするヤツが来ないでくれ!)と願っており、試験中は問題に集中するのと同じぐらい(隣で鼻をすすられたらどうしよう…)という不安の払拭のために気力が割かれていたのであった。

もし認めてもらえるなら、保健室受験や振り替え受験といった形で試験を受けさせてもらいたかった。

私にとって試験とは、”問題”と”騒音”という二方向から襲い掛かってくる敵と同時に戦う高難度の所業だったのだから。

せっかく多様性を認め合う世の中になってきているのだから、ミソフォニアの人間にも多少配慮して貰いたいと思う。人前で鼻をすするなど、どう考えたって相手を不快にするマナー違反だと思うのだが…

 

私の高校は3~4日連続3~4科目の定期試験を行うなかなかクレイジーな方式だった。

試験期間中は精魂尽き果て、テストの出来に関わらず「もう嫌だ…」と半泣き状態で家に帰っていた。

一つの試験を乗り越えるたび、もう何もやりたくなくなるほど疲労が体にのしかかってくる。

だから、モーツァルトなど高周波数の音楽で脳を癒し、どうにかリカバリーして翌日のテストに備えていた。

唯一の救いは、学校のテストが総じて好成績だった点である。

もし成績すら悪ければ、私は何の取柄もない変な学生だったわけだから。

 

乗り物:飛行機なら安心して乗れる。電車や新幹線は少し怖く、長距離バスは一番乗りたくない。

私は飛行機に乗ると心穏やかに過ごすことができる。

というのも、飛行機のエンジン音が聞こえている間は周囲の鼻すすり音が完全にかき消され、耳栓をしているのと同じぐらいの静けさを味わえるからである。

私の場合、基本的には窓側席に座席をとる。

窓側の方がエンジンに若干近いので鼻すすり音のかき消し効果も幾分大きくなるし、通路側や中央席より囲まれる人数が少ないので騒音被害に遭う可能性も下げられるためである。

思い返せば、私は幼稚園児のころから飛行機が大好きであった。

コレはもしかすると、なるべく周囲の音がかき消される環境を求める本能の萌芽だったのかもしれない…

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乗り物なら何でもいいのかといったらそういう事でもなく、私の場合、電車や新幹線は乗るのを少し怖く感じてしまう

飛行機とは違って動作音が静かだから鼻すすり音を打ち消すノイズもそこまで期待できず、乗客が入れ替わる頻度が高いため、いつ近くに鼻をすする人間が現れるか常に恐れていなくてはならないからである。

一番乗りたくない乗り物は長距離路線バスである。

私の脳と相性の合わない人間が同じ空間内に座ったが最後、目的地に到着するまでその音と我慢して付き合い続けねばならず、電車や新幹線とは違って便数が少なく、簡単に乗り降りすることが困難(音から逃げられない)だからである。

青春18きっぷを用いた在来線の電車旅なら、ギリギリ脳も耐えられる。

その一方、路線バスは数十分乗るので限界だから、できるだけバス以外の移動手段を用いて動くよう心掛けている。

バスの運賃の安さは魅力的だが、あの密閉された騒音空間でストレスをためる代償を支払うぐらいなら、少々お金を積んででも新幹線で移動した方が心身にとって健康的である。

 

旅行:基本的に一人で行く。集団で行くと稀に発作が襲う。

ミソフォニアの私は一人で旅する。

もし大学の研究室で集団旅行に行く話が持ち上がったら、私は様々な用事を作って旅行参加を回避している。

集団で常に人と一緒にいるとそれだけで気疲れしてしまうし、急に誰かが鼻をすすり始めようものなら苦しさでうずくまってしまう可能性がある。

こんな私がいるだけで周囲に気を使わせてしまうから、周りにも自分にもストレスを溜めぬよう、単独であちこちへ動き回るのである。

世の中には「集団で動くのもいいけど”あえて”一人で動いているんだ」という人間が一定の割合存在する。

私の場合はそうではなく、一人で動かざるを得ないから一人で旅行しているのである。

そういえば、私に彼女がいた頃は、ミソフォニア症候群が気にならないほど穏やかだった。ミソフォニア治療に必要なのは、心を癒してくれる存在なのかもしれない…

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わいわい談笑している集団を見ると、時々羨ましくなる事がある。

私自身、一人で居続けるのに飽きてしまうタイミングがあるため、そんな時に気軽に話せる人が傍にいてくれたらどれほど救われるだろうと考えた事がある。

ただ、いくら集団に憧れようとも、私が集団の中で心を休めるなど不可能である。

ミソフォニアさえ患っていなければ、もっと楽しい大学生活を送れたはずなのに…

 

家族:頼むから鼻水をかんでくれ。同じ空間に居られないんだ…

ミソフォニアとして生きる上で最も辛かったのが、家族と過ごす時間を楽しめなくなった事である。

私の母は昔から20秒に一度鼻をすするタイプの人間で、その音に耐えられなくなって以降は同じ空間に居られなくなった。

私としては親との会話を楽しみたいと思うし、鼻をすする音ごときで家族と団欒できなくなるのは本当に残念な事である。

しかし、たとえどれだけ家族と過ごしたいと思っても、ミソフォニアによる発作で頭に血が上って家族に何を言ってしまうか分からないため、私は実家に帰っても自分の部屋で一人過ごす時間が圧倒的に長いのである。

もし何かお願いできるなら、家族には「頼むから鼻水をかんでくれ」とお伝えしたい。

鼻をすすらずかんでくれたら同じ空間にいられるし、すすり続けるなら同じ場所で同じ時を過ごせないのである…

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鼻水をすすってもいいのは先進国で日本だけらしい

(鼻をすするのがマナー違反な楽園はないものか…)と思って調べてみると、どうやら欧米で鼻をすするのは明確なマナー違反らしい。

(なぜ欧米人が鼻をすすらないのだろう…?)と不思議に思ってさらに調べてみると、

  • 鼻をすする音が不快だから
  • 鼻をすするぐらいならさっさとかんだ方が楽になれるから

これらが主な理由らしい。

日本ではどうも”人前で鼻水をかむのはマナー違反”という事になっているらしいが、私からすれば人前でズルズル鼻水をすすっている人の方が何倍も周囲に不快感を与える違反行為である。

私も欧米の学校に通えていたら、ずいぶんと楽な思いができていたかもしれない…

そもそも、あれだけ道端で無料ティッシュを配布しているのに、どうしてそのティッシュで鼻水をかもうとしないのだろうか笑。鼻水をすする=鼻水を飲むことなのに、清潔好きの日本人が平気でそれをやってのけられる神経が全く理解できないでいる。

 

最後に

私のミソフォニアによる症状は以上である。

ミソフォニアは本当に厄介で、今のところ治療法が見つかっていないため、どこかの大天才や人工知能によって一刻も早く根治法が見つかればいいなぁと願っている。

 

以上です。

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