私は現役北大院生(修士)である。
この記事では、私が大学生活4年間ずっとやり通した3つの事について話していく。
大学に入る前はどこにでもいるただの浪人生であったが、意識して以下の3つの物事に継続的に取り組んだおかげで少なくとも”人並みである”という状態は脱却できたんじゃないかと自己評価している。
これから学生生活を始める方に”何かを継続する事の大切さ”を伝えられたらいいなと思ってこの記事を作成したため、学部1年生、2年生、もしくは高校生の方は是非最後までご覧になって頂きたいなと思っている。
それでは早速始めよう。
Contents
私が大学生活4年間ずっとやり通してきた3つの事
毎日何があっても椅子に座って2時間勉強



私が4年間継続してやってきた1つ目の事は、毎日何があっても2時間以上勉強したという事である。
”何があっても”というのは文字通り、いかなる状況に置かれようともという意味である。
- 飲み会に参加して夜10時にフラフラになって帰ってきても、その日のノルマ(2時間)を達成できていなかったら絶対に椅子に座って勉強したし
- 山梨で走ったフルマラソンで3時間切りを達成した日も、その日のうちに札幌へ帰って寝落ちしそうになりながら夜11時半まで勉強したし
- 講義のテストが差し迫っていた時は4時間や5時間ぐらい余裕でテスト対策していたし
- あまりにも暇すぎて勉強以外する事がなかった大学1年生の夏なんて、10時間以上数学や化学の勉強を行っていたし
このように、私は2017年4月1日(北大入学)から2021年3月31日(北大卒業)までの1461日間、毎日最低2時間以上机の前で勉強した。
これがすごい事なのかどうかは読者さんの判断に委ねたいと思うが、一日も欠かさず勉強し続けたことは私のささやかな誇りである。
もちろん、勉強時間だけが全てではない。
同じ分量をこなすならチンタラやるよりサクサクやった方が効率は良いだろうし、飲み会から帰ってきてから勉強した内容なんておそらくほとんど定着していないだろう。
しかし、たとえ定着度は低かろうと、私は神との約束を果たす事を優先した。
実家の広島を離れる時、私は近所の神社で神様にこう誓ってきたのである。「絶対毎日勉強します」って。
私の下宿は札幌にあるから、たとえ私が勉強しなかったとしても広島のみが監視対象である近所の神様に勉強しなかったのがバレるなんてまずありえなかったに違いない。(もしかしたら北海道神宮の神様経由で広島に伝わるかもしれないが笑)
何の強制力もない中で勉強し続けたのには、自分がたてた誓いを守る事で自分との信頼関係を醸成したいという理由があったのである。
これからの時代、先行きはますます不透明になり、数年後の見通しすら建てられなくなっている今、”信じられるのは己のみ”というかなり恐ろしい状況になっている。
そんな中でも社会を突っ走っていかねばならないので、唯一信じられる”己”とがっちりタッグを組むには(自分はやればできるヤツなんだ)と自分で自分を認める必要があり、しっかり自己信任するには約束を果たし続けるのが最も効果的だろうと踏んだのである。
1461日間約束を守ったおかげで”自分”を心の底から信じられるようになった。
浪人によって損なわれた自尊心が復活したし、ふさぎ込みがちだった性格が少し外交的になったようにも感じられる。
高3時代よりも今の方がおそらくセンター試験(今の言い方では共通テスト)で高得点を取れるだろうし、国内・海外問わず沢山の本を読んできた(500冊は読んだんじゃないかな?)影響で教養が身に付きおおよその話題には食らいついていけるようにもなったのである。




とお思いになる方がいらっしゃるかもしれないが、時間のある大学時代だからこそ受験期以上に勉強してみて欲しいのである。
- 大学の専門科目
- 趣味(ランニング)
- 英語とスペイン語
- 小説や歴史系の読書
- お金
主にこの5つである。
専門科目の勉強は手を抜かなかったが、他に興味のある分野もかなり学んできた。
大学に入る前は自分が勉強好きだと知らなくて、こうして勉強を継続できた事によってようやく(あ、自分って勉強好きなんだな)と新しい一面を確認できたのである。
もしかしたら貴方もどっぷり勉強にハマっちゃうかもしれないので、勉強習慣の抜け落ちないうちに何か興味のある事柄について学んでみてはいかがだろうか。
フルマラソン3時間切りを目指して毎日トレーニング



私が学部生活4年間ずっと継続してやってきた2つ目の事はランニングである。
体力を回復させねばならなかったため勉強とは違って毎日は走らなかったものの、少なくとも週に4回は必ず走っていたから「継続したぞ!」と言っても差し支えないだろう。
大学陸上部に入ったわけでもなく、ランニングサークルに所属して女の子とキャーキャー騒ぎながらジョギングしていたわけでもない。
大学生活が始まって1か月後、私はたった一人で走り始め、フルマラソン3時間切りを目指して毎日泥臭くランニングか筋トレを行い続け、大学3年生の11月に富士山麓でサブスリーを達成したのが大学生活のハイライトである。
私がランニングを始めた理由は2つある。
一つ目は、心身の健康を保つためである。
大学に入ったは良いものの、新歓時期にボーっとしていたため部活やサークルに入りそびれ、深い交友関係を築く機会を失って病みそうになったため、”生きている実感”を得るべく自らの足で走ろうと決意したのである。
もう一つの理由は、私が広島の実家にいた時、私の父が市民ランナーとしてランニングを楽しんでいた姿をよく見ていたので、(そんなに楽しいならいっちょやってやろうかな)と思ったためである。
親子の遺伝子はどこかに共通している部分があるとよく言われているから、”父が興味を持つものは私にとっても面白く感じるのではないか”と思って走り始めたのである。
継続的に走ってみて、ランニングは本当に素晴らしいスポーツだなぁと私は感じた。
- ただ足を前に繰り出すだけなのに、ピッチやストライド、筋肉の使い方によって全く体感強度が違ってくるので奥深さを感じるし
- ゼーハーするほど心拍数を上げると(ああ、オレ、生きてるんだな!!)と充実感を味わえるし
- ランニングのおかげで体力だけではなくメンタルまで強くなったし
- めっちゃ疲れている時に食べるご飯は調味料無しでも最高においしいし
(こんな良いスポーツを今までやってこなかったなんて今まで私は何をしてきたのだろうか)と、思わず自身の神経を疑ったほどである。
ランニンググッズを揃えるにはお金がかかるので、”ランニングはお金のかからないスポーツです♪”という文句は確かに真っ赤なウソである。
しかし、多少お金がかかろうとも、爽快感や生きている実感などといったプライスレスな見返りがもたらされるので、「ランニングはお金を費やすに値するスポーツである」というのが4年間ランニングしてきた私が持っている正直な感想なのである。
そんな素晴らしいスポーツ、ランニングだが、来る日も来る日も一人で走り続けるのはなかなかハードな事であった。
ただゆっくりとジョギングするだけで良いならそこまで苦労はしなかっただろうが、私はフルマラソン3時間切り(4’15″/km×42.195km)を目指して練習していたため、体力の基礎を作る日々のジョギングに加えて
- スタミナを養成するロング走(25km以上走る)
- 心肺機能を爆上げするインターバル走(速く走ったりゆっくり走ったりする)
こうしたトレーニングまで行う必要があった。
私にはトレーニングパートナーがいないため給水や補給食を自分で用意せねばならないし、たとえ家からはるか遠くでスタミナ切れになったとしても独力で家まで帰らなくてはならなかった。
特に、札幌中心部から20km近く離れた北広島の路上で吹雪に見舞われ遭難した時は本当に死ぬかと思ったぐらいである。
私には、どんなに辛くても3時間切りの夢を諦められない理由があった。
私は小4~中2の頃に太り気味の体型のせいでいじめに遭った経験があるため、(サブスリーを達成し同窓会に行き私をいじめていた奴らの度肝を抜いてやりたい)と強く思い、自らに課したハードな練習を必死のパッチで耐え抜いた。
食事も練習の一つだと思い、マクドナルドやケンタッキーなど若者好みのジャンクフードをスラロームの要領で注意深く迂回していった。
唯一、飲み会の場だけは自由に飲み食いするのを許可したが、それ以外の場所では修行僧も真っ青になるほど質素な生活を営み続けた。(お金をケチり過ぎちゃったから彼女にフラれたのだろうけど、その事について微塵も後悔していない)
その結果、陸上歴ゼロからの挑戦で、大学2年生の11月にはフルマラソンを3時間10分で走れるようになった。
そこからもうひと踏ん張りした所、大学3年生の11月には念願の3時間切り(2時間59分)を達成した。
フルマラソンを走り切るための体力養成として挑戦した100kmマラソンも無事に完走できた。
私は昔から向こう見ずな行動をとり続けてきたが、そんな自分でもまさかここまで走れるようになるとは全く予想していなかった。
大学院生となった現在は、フルマラソン2時間50分切りと100kmレース9時間切りに挑戦している。
父親曰く、挑戦を辞めた男はすぐダメになるらしいので、今後とも自身の限界に挑み続けていきたい。
毎日5時に起床&朝食抜き



私が大学生活を通してやり続けた最後の事は、遅くとも毎朝5時に起きる事である。
なぜ5時起きを課したかというと、起床時間を規定すれば就寝時間もある程度決まってくるだろうし、結果的に規則正しい生活が送れるんじゃないかと考えたからである。
大学に入る前、私は乗馬をやっていて、しかも乗馬クラブへ行く日は朝5時に起床していたため、そもそも早起きに対する抵抗感は少なかった。
”成功者は早起きタイプが多い”と知り、(ならば大学生になったら早起きを習慣化して成功者の仲間入りを果たしてやろうじゃないか!)と思ったのである。
大学生になると、途端に生活リズムが崩れ出す。
高校時代までは授業の出席がほぼ強制だったのに対し、大学に入ればその点に関する強制力が大幅に弱くなるため、たとえ授業に間に合う時間に起きたとしても、(まぁ…行かなくていいでしょ笑)と再度布団の中に潜り込んでしまうのがよくある出来事らしいのだ。
ネットで授業行かなかった自慢をしている大学生を見て、私は(そんなみっともない行動を大っぴらにして恥ずかしくないのだろうか)と嫌悪感で一杯になった。
私は絶対にそんな怠惰な人間にならぬよう早起きによって規則正しい生活を送り続け、学生の本分たる学問に没頭し、親から払ってもらった学費分だけは少なくとも取り戻そうと考え、学部在籍時は北海道大学の諸機能を存分に活用させて頂いた。
また、高校・浪人時代までは朝食を摂っていたが、大学生になってからは朝食摂取を取りやめた。
朝食をやめた理由は2つある。
一つ目は、お腹が空いてもいない時間に体へ無理やり何かを詰め込むのは自身の体に悪い事この上ないと思ったからである。
吐き気を抑えて食事するのは全く楽しくなかったし、食欲が湧かない状態で食物を摂取するなど食べ物に大変失礼であると思った。
二つ目の理由は、朝食を辞めることによって浮いた食費をランニンググッズに回すことによっていち早くサブスリーを達成したかったからである。
(食事を削って体も削れたら本末転倒だろう)という考えがふと頭をよぎったが、食事頻度を減らした分、体が一生懸命栄養素を吸収してくれるようになるはずなので、そこはあまり心配していなかった。
朝5時起床を習慣にしたおかげで、今まで時間がなくてやるのを諦めていた読書や瞑想を無理なくできるようになった。
そして、朝5時に起きるためにとらねばならない行動を逆算し続けた結果、一日のやるべきことに対して瞬時に優先順位を付けられるようになった。
また、朝飯をやめた一年後には、顔のニキビが消滅した。(ニキビの原因は内臓疲労が原因だったと思う)
食費は月に3万円ほどしかかからないので、余った仕送り分をランニングや勉強用具に廻して高いQOLを維持できている。
ちなみに、私の学部4年次の一日の流れを紹介すると、
- 5::00 起床
- 5:00~5:30 瞑想
- 5:30~7:30 ランニング
- 8:00~10:00 読書
- 10:30~17:30 大学(昼食含む)
- 18:00~22:00 夕食&勉強&読書
- 22:00 睡眠
このような流れで一日が過ぎ去っていく。
私の研究室にはコアタイムがないため、朝の時間を存分に活用して心身の健康を維持している。
朝食なんて食べなくても全くエネルギー切れを起こさないし、むしろ朝飯前にランニングでフルパワーを発揮できるため私にはメリットしかないのである。




このような食品業界の洗脳にドップリ染まっていらっしゃる方はこちらの本が薬となるだろう。
最後に
私が学部時代に4年間ずっとやり続けてきた事は
- 毎日2時間の勉強
- フルマラソン3時間切りを目指しトレーニング
- 毎朝5時起床&食事抜き
この3つである。
一つ一つの事項は全く大したことはないし、それぞれのエキスパートからすれば鼻で笑われてしまうほど些細なものばかりである。
しかし、これら3つを全てこなし、なおかつ4年間やり通すとなると、途端に難易度は爆増する。
何か一つの物事をやり通すのは本当に大変な事なのである。
学部一年生に送りたいのは、「何でもいいから4年間やり通してみろ」というメッセージである。
どの分野を極めるにしても継続力は必要となるし、自分の没頭できる分野で身につけた継続力は他の分野にも応用できる。
習慣化するまでは多くの労力を要するが、習慣となってしまえば案外楽に実行できる。
何か一つの対象を継続すれば面構えが変わってくるので、いまこの記事を読んでいらっしゃる幸運な一年生はぜひ好きな事を続けてみて頂きたいと思っている。
以上です。