私は現役北大大学院生である。
大学院入学と同時に日本学生支援機構(JASSO)の第一種奨学金に申し込んだ。
この記事では、私が奨学金に応募した3つの理由について書いていく。
- 奨学金をもらおうかどうか迷っている人
- そもそも大学院で奨学金がもらえる事を知らなかった人
こうした方に読んで頂きたい記事となっている。
それでは早速始めよう。
Contents
奨学金に応募した3つの理由
書類を書いて外部から資金調達する練習をしたかったから



最初の理由は、自分の力で資金調達(奨学金は借金であるが)する練習をしたかったからだ。
私は博士課程進学を視野に入れており、もし博士に行くとすると(親からの仕送りに頼らない生活を送る!)と心に決めている。
そして、経済的な問題を解決するため、私は学振(DC1)に申し込もうと考えている。
DC1とは、D1からD3までの3年間、20万円/月の給付金+最大150万円/年の研究費をもらえる制度であり、毎年700名ほどの学生が給付対象となっているようだ。
そんなDC1に応募するには膨大な量の書類を用意せねばならず、そんなものはいきなり書けるわけがないので、大学院の奨学金申し込みを”DC1申請のリハーサル”と位置付け、
- 書類を書いたり
- 面倒な手続きを踏んだり
こうした練習をしようと考えたのである。
DC1に落ちたら死活問題だが、大学院の奨学金に外れても最悪死にはしない。
親から現在もらっている分の仕送りでどうにかやりくりできているし、もし奨学金を貰えたら
- 勉強道具の拡充
- 読みたい本の購入
こうした用途を考えている。
奨学金の申請を”練習だ”と捉えられるぐらいの余裕がある今のうちに、申請に通る書類作りのコツを会得しておきたいのだ。
そして、奨学金申請で得た能力をDC1の申し込み時に存分に発揮したい。
半額or全額返済免除になれば100万円以上得するから



次に、学部時代までとは違い、大学院のJASSOの奨学金には返済免除になるケースが存在する。
- 講義の成績が良かったり
- 学会発表を熱心に頑張ったり
- 学術論文を投稿、掲載されたり
こうした”優れた”業績があれば、借りた奨学金の半額、もしくは全額が返済免除になる規定が存在する。
そして、私はその返済免除枠を狙って奨学金に応募する。
私の借りる第一種奨学金は2年間(24ヵ月)で計2,112,000円支給され、半額免除なら100万円、全額免除なら200万円もの大金が私に舞い降りてくるのである。
大学院生になれば研究が生活の中心になってくるし、私は特に筑波へ長期出張して実験しないとデータが得られないからバイトなんてしている時間が全くない。
その点、奨学金をもらえると生活が非常に楽になるし、(返済免除になれば)バイトをしなくともお金が入ってくるため時給換算ではむしろバイトよりも割に合うぐらいである。
”奨学金は借金である”という事は忘れてはならないし、もし返済免除にならなければ返す必要があるため全額使い切る事は出来ないのだが、100万円以上得するのは非常に魅力的だと私は思うし、この制度を使わない手はないじゃないかと考えている。
もし奨学生に採用された暁には、全力で研究に打ち込み返済全額免除を勝ち取る所存である。
博士課程進学に必要な費用を貯めたいから



奨学金をもらう最後の理由は、博士課程で必要となるお金を貯め始めたいからである。
前述の通り、私は博士課程へ進学する際、親からの支援を絶対に受けない事を既に心に決めている。
ただ、お金の問題はメンタルでは解決できず、学費や家賃、住民税に年金など、必要となるお金は膨大な金額となる。
その経済的不安を払拭するのがDC1であるが、もしDC1に落ちたとしても博士進学を諦めたくない。
そこで、仮にDC1不採用だった時に備え、経済的に余裕のある修士課程のうちにお金を貯めておき、DC2に応募&採用されるまでの繋ぎとする作戦を考えているのである。
博士進学をためらう理由は経済面以外にもある。
- 出張先でお世話になっている先生がいつ他の機構(内閣府や産総研など)に出向されるか分からないし
- 指導教員が心臓に爆弾を抱えているのでいつ倒れられるか分からないし(持病を持っているクセによく無茶をするのである…)
こうした理由もあって、私はD進に二の足を踏んでいる。
ただ、私の心は「博士に行ってもっと研究したい!」と叫んでいるため自分の心にはウソをつきたくないし、自分の力ではどうにもならない点は仕方がないとしても、自分の努力次第で何とかなりそうな経済的な問題は解決しておくべきだろうと思うのである。
”人事を尽くして天命を待つ”との諺の通り、とりあえずお金の問題で博士進学をあきらめないために私は修士課程での第一種奨学金に応募し(人事を尽くして)、後は天の神様のなすがままに任せようと考えている(天命を待つ)。
最後に…もし不採用となったら
私がJASSOの第一種奨学金に応募した理由は以上3点である。
もし今回の申請で不採用となったら、DC1を絶対に獲得できるよう、研究実績積み上げに集中する。
現在、私の研究実績は
- 学会発表2回
- 国際雑誌の学術論文(筆頭):1報
- 国際雑誌の学術論文(3rd):1報←査読中
である。
DC1へ採用されるには筆頭著者である論文を持っているか否かがボーダーラインだと指導教員は言っていたが、私はボーダーラインぎりぎりで通過する賭けなどしたくないので、可能な限り学会に出て、学術雑誌にあと1,2報の論文を掲載した状態でDC1の選考レースに参加したい。
奨学金応募の書類は提出したし、スカラネットの登録も済ませたし、後は6月の採用結果通知を待つのみである。
運を味方につけられるよう、
- 道端に唾を吐かない
- 困っている人に積極的に手を差し伸べる
等、日頃の行いを良くしたり、神社に行って「マジでお願いします…!」と賽銭を投げるような善行を積み上げるぐらいしかもうできないであろう。
きっと、採用可否のページを開くときは入試の合格発表と同じぐらい緊張するのだろうなぁ…
早く結果が出ないかなぁ…6月が来るのが待ち遠しい限りである。
以上です。
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