【不安な方に読んで欲しい】私が学会発表を行う際の基本スタンスについて

私は現役北大理系院生(修士)である。

学部4年生の時に2回の学会発表を経験した。

この記事では、私が学会発表に臨む基本スタンスについて紹介していく。

本記事の目的は、学会発表にどのような心持ちで臨めばよいか分からない方に一つの指針を授ける事である。

 

それでは早速始めよう。

私の学会発表の基本スタンス

学会発表は自分の研究を知ってもらう場

まず最初にお伝えしたい考えは、学会発表とはフルボッコにされる場ではないという事である。

そうではなくて、自分の研究を全国の同業者に、国際学会の場合は世界の研究者に知ってもらう場が学会なのである。

研究室のゼミや卒論発表とは違って滅多打ちにされることはまずないし、質問を下さる方はそのテーマに対して純粋な好奇心を持って何かを尋ねてくれるのである。

したがって、(あぁ、ボコボコにされるの嫌だなぁ…)などと委縮する必要は一切ないし、むしろ研究分野で自分の存在をアピールする最高のチャンスだ!!)と意気込むぐらいがちょうど良いのである。

 

自身の研究を周囲に知らしめることにはメリットがある。

それは、研究に興味を持ってくれた人と共同研究が始まる可能性があるという事である。

共同研究を行えば自分の研究室にはない実験装置で更に詳細な分析ができるかもしれないし、自分が詳しくない異分野の方とコラボすれば革新的な発明が生み出されるかもしれない。

学生の場合、共同研究を目当てに学会発表をする事はないと思われるが、企業や大学教員の方は発表者が学生かどうかなど関係なしに発表内容を見ているので、やる気のある無しに関わらず(自分の研究を広げていく機会だっ!)と考えて発表の準備をすると沢山の収穫が得られるであろう。

ちなみに、私の指導教員から聞いた話だが、博士課程3年生の学会発表は就職活動も兼ねているらしい。学会発表が上手く行けば企業からリクルートされる可能性が高まるし、質疑応答でしどろもどろになっていれば(コイツはダメな奴だ)と烙印をされることがあるようだ。

 

(オレの発表を刮目して見よ!)と言わんばかりに堂々と発表する

学会発表では堂々と発表する。

自分がやっている研究の面白さを聴衆に伝える事を目標とし、口には出さないまでも

  • この研究はこんなに凄いんだぞ!
  • オレの発表を刮目して見よっ!

と言わんばかりに自信たっぷりにプレゼンする。

堂々と公演するにはたくさん実験して自信のあるデータを集めなくてはならないし、面白さを分かってもらうためには専門分野の勉強を隅々まで行っていると尚良いであろう。

発表者が(この研究は先生に言われるがままやっただけなんだよなぁ…)と思っていればそんな気持ちは必ず聴衆に伝染するため、最悪、根拠のない自信でも構わないから、発表だけは堂々と行うと後々後悔しないであろう。

 

あまりに酷い発表をしてしまうと、発表者本人だけではなく指導教員に対する信頼まで失墜してしまう。

聴衆
なんだアイツは!アイツを誰が教えているんだ?!

研究者の世界は狭いので、悪い噂はすぐに広まってしまうのである。

発表者当人が信頼を失えば研究者の世界に入っていく事は難しくなるし、先生が信頼を失えば先生との共同研究を行っていた企業が手を退いてしまう可能性だって考えられる。

学会発表はチャンスでもありピンチにもなりうるため、参加の際は周到な用意が求められる。

 

質疑応答はアドバイスをもらえるボーナスタイム

私が過去に参加した学会は2つともオンラインでの発表だったため、原稿をガッツリ読みながら行える口頭発表は特に困難だと思わなかった。

しかし、発表の後の質疑応答がすごく嫌だった。

ゼミでは自分が考えたことがない内容を質問されたらフリーズしてしまっていたし、卒論発表の際に初歩的な質問に答えられなくてトラウマになりかけたほどである。

かめ
なんで質疑応答なんてあるのだろう。これがなければ喜んで学会に参加させてもらうのに…

言葉のキャッチボールはさほど苦手ではないのだが、質疑応答は昔からどうしても得意になれないでいたのである。

 

困った私はある時、質疑応答の攻略法について私の指導教員に相談してみた。

先生
かめちゃん、質疑応答はむしろチャンスなんだよ
かめ
チャンス…ですか?
先生
そう。自分が考えたことがなかった視点からコメントをもらえる大チャンスなんだよ。
かめ
はぁ
先生
研究室だといつも同じ視点からしかアドバイスをもらえないよね。だけど、学会では色々なバックグラウンドを持つ人が発表を聞いているから、そこで頂ける質問は
  • 自分の研究に対する理解度を確認できたり
  • 新しい研究の種を見つけたり

こうした事が出来る最高のチャンスなんだよ

こう教えて下さったのである。

 

なるほど、私は今まで質疑応答=罰ゲームぐらいにしか考えたことがなかった。

しかし、逆転の発想をしてみると、むしろ”これを活かさなくてどうするんだ”というほどの好機であると判明した。

質疑応答はボーナスタイムである。

さすがに10分も15分も続いたら神経がやられてしまうと思われるが、先生のアドバイスを聞いた今となっては、大体の学会で設けられている2~3分の質問時間はむしろ短いのではないかとすら感じられてきた。

先生はまた「質疑応答は慣れが大事だ」と仰っていた。最初は頭が思考停止してしまっても、場数を踏めば必ず言葉が出てくるようになると教えてくれた。私はまだ学会で2回、卒論発表1回の計3回しか発表していないため、その境地には達していない。だが、現在所属している修士課程を卒業するまでには質疑応答を心待ちにできるほどの余裕を手に入れたいなと思った。

 

自分以外の発表を見て、プレゼンスキルや研究の着眼点を学ぶ

自分の発表が終わっても学会は終わりではない。

せっかく高い参加費を支払っているのだからと思い、私は他の人の研究内容も見るようにしている。

企業の方の洗練されたプレゼンを見れば自分がマネできるスキルを学習できるかもしれないし、私と同学年の他大学の学生公演を聞くのは本当に大きな刺激となる。

研究室の中で頑張っていると井の中の蛙になりがちなので、他の人の発表を聞くことによって(自分はなんと至らない人間なのだろうか…)と謙虚になれるのである

 

発表を見る時間がない時は、興味のある内容のアブストラクト(概要)だけでもダウンロードし、後で見るように心掛けている。

アブストにはその研究の意義がざっくりと紹介されているし、アブストのデザインはもちろんの事、研究の着眼点や実験手法も非常に参考になる。

聞いていてワクワクしたプレゼンは、後にそのアブストを見るだけでも気分が高まってくるのである。

学会を最初から最後までたっぷりしゃぶり尽くしてようやく一度の学会発表を終えるのである。

 

最後に

以上が私の学会参加の基本スタンスである。

「こういう風にすべきだ!」などと申し上げるつもりは微塵もないし、何か賞を取ったこともなければ特許も画期的な発明もした事のない、たった一つしか論文を出した事のない私がこのような記事を書くのは非常におこがましいと思われる。

しかし、少なくとも(あぁ、学会嫌だなぁ…)とネガティブになっていた方の心は少しだけ明るくさせられたのではないだろうか。

この記事を書いた目的は学会発表にどういう心持ちで臨めばよいか分からない方に一つの指針を授ける事なので、その目的が達成されていると願ってこの記事を終えようと思う。

 

以上です。

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