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グライドライドの良い所
クッション性がえげつないから着地衝撃がほぼ皆無
グライドライドのクッション性は本当に良い。
厚さ4cmのミッドソールがあらゆる衝撃を吸収してくれるおかげで足が地面に着く際のダメージはほぼ皆無である。
ミッドソールがぶにょぶにょなのかというとそうではなく、フライトフォーム(下)とフライトフォームプロペル(上)の二層構造がモチッとした着地感を演出してくれる。
私はジョグシューズとしてウエーブライダー23も使用しているのだが、グライドライドはウエーブライダーと比較にならないほどの圧倒的なクッション性を持っており、履いて走った後に膝より下に何の疲れも残らないのがグライドライドのすごい所である。
グライドライドのミッドソールは、Nikeのリアクトフォームとadidasのブーストフォームを足して2で割ったような感覚である。
もう少し言うと、
- リアクトフォームのクッション性
- ブーストフォームの反発力
これらをほど良く併せ持ったミッドソールである。
リアクトフォームのモサッとした感覚はないし、ブーストフォームみたいな沈み込みも感じられない。
リアクトとブーストの良い所だけを抽出したのがグライドライドのミッドソールの特徴である。
土踏まず近辺のフィット感がエボライドよりはるかに良い
次に、メタレーサーやエボライドで問題だと感じていた土踏まずのフィット感が素晴らしく良い。
メタレーサーのように足底を突き上げてくる事はないし、エボライドのようにフィットがルーズ過ぎるという事もない。
適度な強さで足を包んでくれ、GT-2000と同程度のアーチサポートも感じられる。
(こんなにフィット感が良いのなら、メタレーサーやエボライドではなく最初からグライドライドを買っておけばよかった)と後悔するほどグライドライドは私に良く合ってくれた。
フィット感の話をしたからついでに話しておくと、グライドライドは他のアシックス製品と同様に踵の抜け感も皆無である。
ヒールカウンターがガシっと足を掴んでくれるし、走っていて(脱げそう…)と不安になる事も全くない。
私はグライドライドで20km以上連続で走った経験がまだないが、おそらく20kmでも30kmでも快適に走って行けるのではないだろうか。
踵のフィット感はランニングシューズの肝であり、ちょっとでもフィット感が甘いと疲れや膝のケガに繋がってしまうのだが、グライドライドの踵の作りは本当に素晴らしいため、長距離ランニングでも安心して足元を任せられるだろう。
ふくらはぎの負担がとても小さく感じる
走行効率に特化したシューズだけあって、グライドライドを履くと本当に楽に走る事が出来る。
ウエーブライダーとグライドライドでそれぞれ15km走ってみると、私の場合、グライドライドの方が3割ほど燃費良く目的の距離を走破できる。
体力面ではもちろん楽だし、それ以上にふくらはぎへの負担がとても少ない。
- 圧倒的なクッション性
- 前足部の5cm以上の反り上がり
おそらくこれらが膝下の筋肉使用を節約させてくれる要因であろう。
グライドライドを履いていて、ふくらはぎに違和感を感じる気配が見られない。
ウエーブライダーやアディゼロジャパンであればヒヤッとする瞬間が時々あるのに、グライドライドでケガをする未来が全く見えないのである。
おそらくグライドライドに慣れてしまうとこのシューズ特有のケガをしてしまうのであろうが、他のシューズとうまく履き分け、頼り過ぎないようにしていけば、今まで以上に安全に練習を積み上げていくことが可能だと思う。
リディアード式で有酸素の土台を積み上げていく際、グライドライドは大きな武器となるに違いない。
Mペース+15秒までなら十分使える
2日前、私は10kmのビルドアップ走を行った。
ペースの内訳は
- 0~2km:ウォーミングアップ
- 2~7km:ジョグペース(4’45″~5’05″/km)
- 7~9km:Mペース(4’15″→4’00″/km)
- ラスト1km:Tペース(3’45″/km)
この通りである。
このビルドアップ走を行う前にグライドライドとは60kmほど一緒に走り、シューズ独特の走行感にある程度慣れた状態でビルドアップ走に臨んだ。
グライドライドがあまりにも走りやすいので、(もしかしたらサブエガ狙いでも使えちゃうんじゃないのか笑?)と面白半分で挑んだのがこの練習であった。
それで、MペースやTペースで走った感想は、
このような思いを抱いた。
Mペースよりキロ15秒(私の場合は4’15″/km)ほど遅いペースまでなら全く問題なく使うことができるが、Mペースとなると片足270gある重さが若干気になってしまう。
そして、Tペースにもなると無理して出力しなければいけない努力値に達していたため、(グライドライドを閾値走で使うのはさすがに無理そうだな)と思われた。
ただ、Tペース近傍で1000mインターバルをするならグライドライドでも問題ない。
無理して薄底シューズを使ってケガするぐらいなら、少々走りにくくともクッション性が高くしっかりと反発するグライドライドを使って鍛えた方がトレーニングの継続性という意味では効果があるのではないだろうか。
また、Mペースの15秒落ちでも使えるため、足への負担を出来るだけ抑えつつも距離走をしたい時にグライドライドを選ぶのはかなり良い選択である。
私の住んでいる札幌はいま雪で覆われているが、雪が解けたら15~20kmをMペースの15秒落ちで気持ち良く走ってみたい。
耐久性がかなり良さそう
最後に、まだ70kmしか走っていないので推測でしかないが、グライドライドの耐久性は非常に良さそうである。
アウトソールはAHARという耐摩耗性抜群の素材を使用しているし、ミッドソールは頑丈さに定評のある新旧フライトフォームが用いられているから、耐久性に関しては最近の脆い高機能シューズと一線を画していると言えるだろう。
Twitterで”グライドライド”と検索してみると「1000km走りました!」という嬉しげな報告がよく目につくし、ネットで個人の使用レビューを見てみてもグライドライドの耐久性にマイナス評価を下している記事を見たことがない。
嫁さんの目が怖く、シューズにあまりお金をかけられない旦那さんにとって最高のシューズ、それがグライドライドなのである。
以上がグライドライドの良い所である。
ここからは、グライドライドの悪い所を紹介する。
”悪い所”と言っても、そこまで大きな指摘点はない。
強いて言うなら…と絞り出したデメリットなので、肩の力を抜いて気軽に読み流して頂きたい。
記事読ませて頂きました。面白いし、分かり易い。
エボライド、メタレーサーの記事も良かったです。アシックスユーザーとしては有難い内容で、他の記事も楽しく読ませて頂きます。