誕生
1997年12月、広島県で産声を上げた。
身長は50cm、体重は3kgほどと、いたって平均的な赤ちゃんとして生まれた。
幼少期の事は一切記憶にない。
話を聞く限りでは親や祖父母から愛情を注がれていたようであるが、如何せん全く覚えていないのでどうしようもない。
小学生時代
小学校に入学すると、私はみるみるうちに横方向へ肥大した。
デブの私はいじめの標的となり、小4になる境目あたりで突然デブいじめが始まった。
学校へ行くたびにガリガリの同級生から「おい、デブ笑!」と笑われていたし、ひどい目に遭っていると担任に相談しても見て見ぬふりをするだけで一切力になってくれなかった。
私は基本的に人間が嫌いであり、そうした人間不信の気質はこの時期に養われたのだろうと考えている。
塞ぎ込みがちな私を見かね、小4のGWに母が体験乗馬へ連れて行ってくれた。
馬には人を癒す力があるため心の傷の回復が見込めるし、乗馬はダイエットにもなるのでデブ体質から脱却できる可能性もあったのである。
初めて馬に乗った時、



と不安になったのをよく覚えている。
乗馬自体はめちゃめちゃ楽しい!っていう訳ではなかったけれども、馬から降りた後に馬と触れ合う時間がこの上なく幸せであったため、母にお願いして乗馬を継続的にやらせてもらうことにした。
当然ながら、乗馬を始めた瞬間にいじめが収まったわけではない。
むしろ、乗馬を”貴族の遊び”と思い込んでいる連中のやっかみによって、いじめは更に苛烈になった。
私の小学生生活は
- 平日は学校で散々辛い目に遭って
- 週末に乗馬で馬に癒される
という、どっちがメインなのだかよく分からない循環システムで成り立っていた。
(もしも乗馬クラブが学校だったらどれほど楽しかっただろうか…)と今でも強く思っている。
中学へ進学するにあたって、私は中学受験に挑戦した。
大好きだった乗馬から数か月ほど離れ、塾に通って受験勉強だけを行った。
しかし、第一志望校には合格できず、第二志望の中高一貫男子校への進学が決定した。
もともといじめっ子から離れるために挑戦した受験だったが、結果的に主だったいじめっ子と同じ中学になってしまい、せっかく合格が決まって嬉しいはずの春休みが全く心地よく感じず、新学期開始を前にして胃袋に穴が開きそうになるほどのストレスに悩まされていたのだった。
このように、小学校卒業まではほとんど何も思い通りに行かない人生だった。
中学に入ってもその傾向は続くものの、そうした運命に逆らうべく私は努力を積み重ねていった。